表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第六章 死者復活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

301/554

第292話 死者復活 - シュピネダンジョン② -

 ふと地面を見ると、なんと土がじゅうじゅう音を立てていた。


「なんだこりゃ、溶解液か!?」

「そう。あのモンスターが吐き出した危険な物質」


 トーチカは相変わらず淡白(たんぱく)に答えた。

 で、そのモンスターとは……ほう、あれか。



 ごそごそと岩の奥から合われた――え。



「ま、まさかこの巨大なクモは……!!」

「これは『ゲロスパイダー』と呼ばれる極悪の蜘蛛(くも)モンスターです! なんとそのゲロは服を溶かすだけでなく、悪臭も放つのです!」



 ――そや、ネメシアから臭う気が……。



「ネメシア……」

「いやあああああああ!! わ、わたし……」


 大泣きして近づいてくるネメシアさん。


「近づいてくるな!!」

「ヘデラああああ!! わたしニオイがああああ(泣)」


「うわ、ネメシア……臭いぞ!!」



「ひどおおおおい!! 女の子に向かって臭いとかああああ!!」



 阿鼻叫喚(あびきょうかん)の女神は、聖女(オレ)に飛びついて来た。



「ぎゃああああああああああああああ、鼻が曲がるううううううううううう、なんて激臭……うぉえ」



 これは酷い。

 今にも嘔吐(おうと)しそうだ。てか、服も溶かすわ、臭いも酷いわなんだこれ! あの蜘蛛(くも)野郎、極悪すぎだろ!!



「と、とにかく――服を溶かされては敵わん。俺の【オートスキル】でクモ共を始末する。トーチカは、ネメシアを守れ。エコは周囲警戒。いいな!」


「ラジャ」「分かりました~」


 二人とも短く返事をした。

 よし、これで!



「いくぜええええええええ!!」



 幸い森は広く、()びやすい。


 俺は走って敵の注意をそらした。これで、クモは俺の方へ向かってくるはずだ。――きた。予想通り。このまま【オートスキル】で決める。



「これでぇ……ネメシアの仇を……うぉ!?」



 ――しまった。


 背後にもあのクソクモがいた!!


 複数体いたのか!!



 俺は敵のクモ糸もとい溶解液をまともに喰らってしまった。



「ぐぁっ……。しまった! 服が……」



「あああああああ、ヘデラ様の大切なスチームパンク風の服が大変なことになってしまいましたにゃあああああああ!!」


 エコがわざわざ事細かく解説してくれた。

 ありがとう!! ではない、これは大ピンチ。



「……く、やべ……水着姿になっちまったぞ」



 幸か不幸か、ギリギリ裸にはならなかった。

 よかった~水着つけておいて。


「なぜ、水着なのヘデラ」


 ネメシアを守るトーチカは、指弾でクモを攻撃しながら質問してきた。おや珍しい。ならば俺は素直に答えることにした。



「こんな事もあろうかとな。まあ、あと海とかあったら泳ごうかなって」



 そう理由を説明すると、ネメシアがわざとらしく溜息を吐いた。


「あんたね……。てか、遊ぶ気満々じゃないの、その花柄ビキニ!」

「いいだろう。ちょっと胸がキツイけどな」

「なにそれ、自慢!?」


 ぶぅと膨れるネメシアは、俺の胸に注目していた。娘には悪いが――俺の方が大きいぜ。って、そんな悠長に彼女と争っている暇はない。今はクモモンスターをどうにかせねば、国へも辿り着けない。



 スキルを発動しようとした、その時。



「にゃ! 今度はトーチカがピンチですにゃ!!」



 エコが飛び出し、必死になってトーチカを守ろうとしていた。あの動作、まさか!



「口から火を!?」

「出せるわけないでしょう! ヘデラ様、私はキメラじゃありませんにょ!?」

「だから、にょって何だよ! まあいい――【オートスキル】任意発動……!」



 拳を握り締め、俺は全身の血を巡らせ……


 そして、




『――――――血の煉獄!!!!!!!』




 火属性魔法を体から吐き出した。

 今の俺の【オートスキル】は任意でも発動できるし、もちろん、敵からの攻撃を受けた場合も『一定確率』で発動する。その発動確率はおおよそ30%ってところだな。ただこれが、波があって全く発動しない場合もある。要は運ってことだな。


 俺の姿の元になったフォルが傍にいた時は、極端に発動率が良かったような。

 きっと『フォーチュンの加護』があったせいだとは思う。あれは、ステータス『幸運』を爆上げする力があるようだったからな。


 さて、もうスキルやらステータスの説明はいいな。さっさと敵をぶっ倒す!



 血の炎は嵐となり、クモへ命中。



 メラメラあるいはバチバチと、激しい音と共にモンスターは(ちり)となっていった。あの『血の煉獄』スキルは、ほぼどんなモンスターに大ダメージを与えられる。

 ただし、水属性モンスターに限り本領が発揮できないが、唯一の欠点はそれくらいだろう。



 ★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★


【SKill:血の煉獄】 Lv.10(最大)

【Effect】

 対象:敵/広範囲


 全身の血を使い、敵に煉獄の炎を与える。

 物理ダメージと魔法ダメージが存在する。


 物理ダメージ1000%。

 魔法ダメージ1000%。


 実際の『血』を使う場合、

 +3000%のダメージ計算を上乗せする。


 モンスターの属性が『地』である場合、

 ダメージ+3000%。


 ★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★



 とまぁ、スキル情報を明かすとこんな感じだ。

 尚、昔とは仕様が多少異なっている模様(もよう)



 ――これなら余裕でモンスターを倒せるはずだ。

 このまま一気に畳みかける!

いつも応援ありがとうございます。

もしも面白い・続きが読みたいと感じましたら、ぜひブックマーク・評価をお願いします。感想もお気軽に書いて戴けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ