表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第五章 女神復活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

299/554

第290話 女神復活 - 二人の女神・無限増殖の願い -

 俺は考えた。

 世界各地を(めぐ)るには時間が足りなさすぎる――と。


 世界は元々『聖地』が()らばっており、それが今では別の名として点在してる。その箇所(かしょ)は『10』以上。地図に乗っていないのも合わせれば『100』はあるだろう。


 サイネリアは『聖地巡礼』をしろ的な事を遠回しに言っていたが、いちいちそんな事をしていたら『シニガミ』や大幹部を対処できない。



 そこで俺は考えた。



 ――この【オートスキル】を応用できないだろうか?



「なあ、ネメシア。お前のホワイトってテレポート的なことも可能なのか?」

「テレポート? それなら、リースママの方が得意かな」



「そうか! リースか」



 俺は邸宅(うち)のどこかにいるであろう、リースを探した。……つっても、あの気配は独特でな。すぐ分かる。



「いた! リース。話があるんだ」

「サ……ヘデラさん。お疲れ様です」


 ぺこっとお辞儀(じぎ)するリース。

 その美しい瞳で俺を見てくれる。



「あのさ、リース。相談があるんだが」

「いいですよ。なんでも仰ってください」



 なんでも!?


 ――もうそのくだりはいいな。



「実は……ゴニョゴニョ」

「ヘデラさんの【オートスキル】をテレポート!? 無理ですよ~。いくらなんでも、テレポートでスキルを飛ばすとか不可能です」


 そうか、やっぱり無理か。


「――でも」

「え」

「でも不可能を可能にするのが、ヘデラさんです」


 そんな超期待の眼差しを向けられてもなぁ。

 ……ああ、出来るさ!(半分ヤケクソ)


「ま……ぶっちゃけ【スターダスト】使えば一発なんだけどな」

「あ……そうですよ。もう三つ(そろ)われたのですよね」



「ああ、女王様から預かったヤツ、ホワイトの中で手に入れたヤツ、――で、聖女コンテストの優勝賞品。これで全部だ」



 ネメシア曰く――【シュテルネンハオフェン】、【アマデトワール】、【エンハンブレ】というそうだがな。


 だけど『小包』はまだ開封していないんだよな。



「で、では……願いを叶えてみては如何でしょうか!?」

「そうだな……よし、開封してみよう」



 ◆



 俺は全員を食堂に集合させた。


「ヘデラ、ついにこの時来たのね」


 ネメシアは不安げに俺を見た。



「ああ、とりあえず二つある。あとは『小包』だが……よし、開けるぞ」



 全員が息を呑み、その中身に注目した。



「いくぞ」



 ゆっくりと紙を破っていかず、



 大雑把(おおざっぱ)にビリビリと(むし)り――――




「こ、これは…………」




 その中身は…………



 ・

 ・

 ・



 急に視界がブラックアウトした。


 なにが起きたのか、サッパリ分からない。



 そして、突然また『白い』ものに誘われ――――



 ★ ★ ★



 11100011 10000001 10011111 11100011 10000001 10100000 11100011 10000001 10000100 11100011 10000001 10111110



 ★ ★ ★




 ――突然、そんな数字の羅列(られつ)が埋め尽くした。



 その意味はいったい、なんだろうか。




「    」


「――――え」


「サトル」


「メサイア、お前なのか……この白い空間はなんだ?」



 この声は確かにメサイア。

 でもその存在は見えない。



()よ、ここはすべて」



 すべて?



「さあ、あなたの『願い』はなに? なんでも三つ叶えてあげる」



 俺は…………




「お前が欲しい……戻ってこい、メサイア!!」




 すると姿が現れた。



「メサイア……!」

「サトル、久しぶりね。貴方をずっと待っていたわ」



 メサイアが俺の頬に触れると『聖女・ヘデラ』としての姿は消え――本来の、男である姿を取り戻した。ちょっと名残惜しいけど――仕方ないな。


 ああ、もうギルドの【ウルチャ】も貰えないかもな。



 でもそう、これが本当の俺だ。



「聖女の方がよかった?」

「じゃあ、残りの願いで俺をいつでも女体化できるようにしてくれ。あの姿、可愛くて割と気に入っていてね。あとふたつ(・・・)あるだろ?」


「でもちょっと待って。そんな願いでいいの? ほら、世界の人たち困ってるし、天帝とか消さなくていいの?」



「あ、それもそうだな。けどさ、【スターダスト】で天帝ぶっ倒しても味気ないだろ。この手でぶっ飛ばさんと気がすまんからな、俺は」



「そう、やっぱりサトルね。分かった。でも本当にその願いで良いのね」




「じゃあ、こうしよう。願いを(・・・)増やしてくれ(・・・・・・)なんでも(・・・・)叶うんだろう?」




 メサイアは呆れた顔で溜息をつき、俺を見たが、



「欲深いわねぇ、サトル。でも、あなたが神様だもの。なんでもありよ。本当ならここでおしまいって手もあるんだけどね」


「言ったろう。俺はこのゲンコツで天帝を殴らんと気がすまん」



「分かった。そうするわ。じゃ、願いを『無限増殖』させるわね」


「はっ、そう聞くとなんだか『チート』みたいだな! おもしれぇ、女神が復活した以上、なんでもありってことだな!?」



「うん!!」



 と、自身たっぷりにメサイアは笑顔を向けてくれた。



「あ、そうそう。ネメシアを呼ぶわね」

「え!? ……ま、待ってくれ。ちょっと恥ずかしいだろ、この姿だし」

「いいじゃない~。家族水入らずで」


「ダメだ! まだ心の準備が……『ヘデラ』にしてくれ」

「仕方ないわね。分かった、サトルがそう言うのなら!」



 俺は再び『聖女・ヘデラ』の姿へ戻った。


 すっかり慣れた姿なせいか、こっちが落ち着く~!!



「…………へ? ここ、どこ? え、ヘデラ!? え……そこにいるの…………マ、ママ!? はいぃ!? どーして……」



 状況が呑み込めていないネメシア。



「ネメシア、よく頑張ったわね」

「ママ……。ママ!!」


 メサイアに飛びつくネメシアは、泣いて飛びついていた。子供の様にわんわん大泣きして……大粒の涙を流し、再会を喜んでいた。


 こりゃ、俺の入る隙はないな。

 あ……そうそう、もらい泣きしたのはナイショだ。




 ★ ★ ★




 ――――こうして、女神は完全復活(・・・・)を果たした。




 しかも『メサイア』と『ネメシア』だぞ。




 二人もだ。



 二人も『女神』がいるのだ。




 更になんでも願いが叶う【スターダスト】の願いを『無限増殖』させ、もう俺のやりたい放題。最強だ。無双だ。超覚醒だ。




 さあ、行こう――――。




 ――――みんなが待っている。

◆あとがき


 ここまで本当にありがとうございました。

 以上【女神復活編】は完結となります。



 もしも『続きが気になる! 続きが見たい!』と感じた方は、ブックマークと評価をしていただけると大変励みになります。

 下の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にしていただけると、

 再開が早まります。



 しばらくは修正など改稿を行います。ご了承下さい。

 再開の時はまたこちらか活動報告にてお知らせ致します。




 余談ですが――



 途中にあった謎の数字の意味はバイナリデータで『ただいま』です。

 ※二進数なのです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ