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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第五章 女神復活

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第282話 本当の名 - 理の再生と修復 -

 ネメシアは全身真っ黒に染まり、倒れた。

 まるで毒に(おか)されたかのように(ひど)い有様だ。


 そんな緊急事態につき、トーチカとエコもまとめて抱えて――速攻で邸宅(いえ)へ戻った。そして、ネメシアを俺の部屋に寝かせていた。



 なにがどうなっている。サッパリだ。分からん。一体全体、誰の仕業だ。ついに『天帝』とかいうアホが動き出したのか!?


 だが、ネメシアが倒れる際、『ママ』と言っていた。



 ――ママ?


 ネメシアのママ?



 いったい誰のことを()している。フォル? リース? ベル? それとも…………そうか。一番大切な人物を忘れていた。



 だがこれは、あくまで推測(すいそく)

 本当かどうかは分からんが……『メサイア』の事ではなかろうか。



 だとすれば、合点がいく。

 もしも、メサイアの意思が介入したというのなら、ネメシアが突然、死神に変わってしまったのも頷ける。


 あの例の夢(・・・)――アイツは、あの時『頼むわね』と俺に言い残して消えた……。俺に何をしろというんだ……? ネメシアは、俺にとってどんな存在なんだ?



 そう深く考えた事は無かったな。


 彼女は……


 俺にとって…………



 女神? 相棒? 友達? 恋人? 愛人? 嫁? ただの知り合い?




 答えは全部『NO』だ。




 ――――あぁ、いい加減に認めないとな俺よ。




 もう記憶だって割かし戻ってきている。

 分かっていたよ、本当は。



 まさか、ここが『未来』で、ネメシアが『俺の娘』とか思わんだろう、普通。神の悪戯か? 本当になんの因果だよ。



 娘から世話されまくってる俺っていったい……。

 ――でもま、だからこそ、ネメシアのあの駄々は分からんでもない。そりゃ、せかっく会えた父親(・・)だからな。甘えまくりたいだろ、普通。


 しかも、こんな超絶美人聖女だぞ。おっさんではない、聖女。魅力満点の聖女。だからむしろ、母親代わりになっていたのかも。


 向こうは気づいていたんだろうな、俺の本当の正体とか。



 全部、最初から。



 でなければ、ネメシアがあんな子供の様な事を言うはずがない。



 世界が大きく変化し、天帝とかいう邪悪(ヤツ)に支配されようとも、未来(いま)が好きになっちまったんだよな。……分かるよ、俺も昔が好きだった。あの星々のようにキラキラしていた時代に戻れれば、どれほどいいか。


 でも、今も好きだ。


 成長した激カワの娘と会えるとか――最高に幸せすぎだろ。もちろん、トーチカやエコもな。トーチカはともかく、エコはそういえば……リースの召喚した黒猫だったな。



 そう思えば、昔の名残は多く存在している。



 むしろ、未来から過去へ逆行しているようにさえ思えるような。



 少しずつ……本当に少しずつだけれど――『戻っている』気がする。これは誰の意思だろう。……ああ、もう気づいているよな。



 俺だよ。



 俺なんだよ。




 この世界を『戻したい』という欲求とか願望が強く反映されつつある。そうだ、世界を正常な形に戻すだけ。バタフライ効果とかそんなんじゃねぇ! んなもん無視するくらいの力が俺にはある。そう、なにもネメシアの存在が消えるわけじゃない。この世界も消えない。



 消えるのは『スターゲイザー』とそれを統括する『天帝』だ。



 へっ……なにが天帝だ。ふざけやがって。


 すべてを思い出した以上、ぶっ潰してやんよ。



 そうだ、俺はやっとあるべき(・・・・)自分へ戻った。




 俺は――――



 俺の名は――――




 彼岸花(ひがんばな) (さとる)だ――――。




 それが、俺の本当の名。

 超絶面倒臭がりのおっさんなんだよ。

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