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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第五章 女神復活

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第280話 女神の涙 - スターダスト・ついに全てそろう!? -

 ハーデンベルギア。

 王に認められし『聖戦士』だ。


 俺の従妹(いとこ)でもある。どうしてか同じ世界にいる。なんでだっけな……(こま)かいことはさておき、あのネメシアと同じ、片目隠し。思えば、ベルを真似(まね)たんだろうな。


 銀髪……きめ(こま)かな白い(はだ)

 あれ、ちょっと()せたかな、輪郭(りんかく)スッキリしてないか? 


 体格も心なしか以前よりも、細りとしているように見受けられた。恐らく、ずっと眠っているせいだろう、やつれたんだな。


 こんなところで、どうして――。


「にしても、ビキニアーマーのまま眠りこけているとはな。起きないのか」

「起きないよ」


 ハティが即答した。


「なぜだ」

「お姉ちゃんと一緒。魂を生贄にされちゃったから……」

「ど、どうしてそれを」


 少女は答えない。

 口を閉ざし、沈黙した――かと思えば、俺を真っすぐ見た。



 色の濃い赤い瞳が、俺を(とら)えて離さない。



「……お姉ちゃん、あれ」



 ベルを指さすハティ。……ん、手元?


「ま、まて……ベルのやつ、なにか持ってる、のか」


 俺は眠っているベルに恐る恐る近づき、そっと手を重ねた。……冷たい。まるで死体のようだ。でも、ハティのあの感じからすると死んではいない。もしもこれが死体だったのなら、こんな風に放置しておくはずがないからだ。


 ――そして、手をどけると――



「こ……これは……【スターダスト】か!?」



 それは、赤い涙(・・・)のような星屑だった。


 うわぁ、ちょっと不気味。でも美しいとも思えた。そうか……これが『女神の涙』ということか。なぜ赤なんだかな。……血涙ってことか?



「これでぜんぶ」


「え……」


「あとは『聖女コンテスト』のだね。あれは配送が遅れているみたい」

「なぜ分かる! キミはいったい何者なんだ……ハティ」


「そのうち分かるよ。今はまだ――」



「ハティ! ちょ、うああああああああああ!!!」



 いきなり『ホワイト』から追い出された。

 そんな強制的にっ!


 ……くっそ、まだ話したい事色々あったのにな。



 ★



 ぶわっと『ホワイト』から排出(はいしゅつ)され、俺は王の間に戻った。


「……ふぅ。って、おい、ネメシア!」

「ご、ごめーん。だって、ヘデラってば女王様をくしゃみで吹き飛ばそうとするんだもん。緊急事態よ、仕方ないでしょ」


「そりゃそうだけどー…」

「ん、ヘデラ。どうしたの?」

「いや……あとで話す」

「??」


「それより、女王様。相談がある」

「なんじゃ、ヘデレよ」

「ヘデラな」

「うむ、言うてみ」


「約束通り【スターダスト】が(そろ)った。つっても、一個は『聖女コンテスト』の優勝賞品で、未配送なんだ。でも、一応こちらに二つ(・・)ある。だから、一度、女王様のも預かりたい。(そろ)い次第、願いを叶える。そして、女王様の【呪い】も解く」



「――――そうか、ついに」



 女王は米粒ながらも、感慨深そうに腕を組んだ。

 小さいから分かりづらいけどなっ!


 それから、女王は言葉を続けた。



「いいじゃろう。お主にはいろいろと借りがあるでの。この【レメディオス】を幾度となく救ってもらった。その礼もせねばならんかった。なれば【スターダスト】を持ってゆくが良い」


「マジ! いいんだな!?」


「――ああ、パエリア」


 女王がパンッと手を叩くと、アマゾネスが現れた。



「こちらでございます」



 た、谷間から!? そんなところに隠していたのかよ。おいおい……それ中々に不用心じゃないか。セキュリティ的にどうなんだそれ……盲点だったけど!


「この赤いの……【スターダスト】で間違いない。ホンモノだ」



「へぇ、これが【スターダスト】なんだ」



 横からネメシアが観察していた。

 ……む?


「ネメシア、お前は初見か?」

「え、スターダストを? …………あ」


 なんだそのウッカリみたいな反応。

 やっぱり、知っていたんだな――ベルのこと。


「……ネメシアさ~ん、ちょっとこっち来い」

「ヘ、ヘデラ……さっきの優しさは何処へいったの~! 引っ張らないで~!」

「大切な話がある! 聞かせてもらうぞ!」


「ひぃぃぃぃ~~~…!」


 俺は、ネメシアを隅に引きずった。

 さ~て、聞かせてもらおうか!!

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