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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第五章 女神復活

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第265話 世界大変動 - 動き出す強大な力・星戦の予兆 -

 アレクサンドリアを倒した俺とエコは、邸宅(うち)へ戻った。


「戻ったぞー。トーチカ、ネメシアはどうした」

「寝たよ。でも(うな)されてる。あの貴族の衣装がよほどショックだったみたい」


 そんなにかよ!

 ネメシアのヤツ、割と繊細(せんさい)なところあるからなー。誰に似たんだか。


「一応、平和になったし寝るか。結界とか頼めるか、エコ」

「え、喜んで引き受けますよ。分かりました、守りを固めておきます」

「さすが、エコ。ビームだけじゃなかったんだな」

「ヘデラ様は、私を何だと思っているのですか! 私はか弱い猫ちゃんですよ」

「冗談はよしてくれ、化け猫め」

「む。もう一緒にお風呂入ってあげませんにょ~」


 あげません『にょ』って。

 それはちょっと困るな。


「分かった。じゃあ、頼む」

「了解です」


 エコは走ってどこかへ向かった。


「トーチカ、一緒に寝るか?」

「うん。一緒がいい」


 コクコクと(うなず)くネコミミメイド。

 瞼重そうで、すでに眠たそうだ。



 ★



 ――――翌朝。

 あれから何事もなく朝を迎えた……はずだった。



「ん、ネメシアがぶつぶつ(ひと)り言を……こわっ」



 でも、どれ……と、俺は(かげ)から息を(ひそ)めて見守ってみた。

 するとその内容が聞こえてきた。



「そうなのよ。昨日、バレリーナのヘンタイね……。うん、そうなの……ショックで寝込んでいたの。……わぁ、【ウルチャ】ありがとう!!」



 ネメシアのやつ、朝っぱらから『配信』か。しっかし、泣いたり笑ったり感情の起伏が激しいな。あの感じだと、多分こういう事だろう。



 昨日のシーンを配信していた → ネメシア、ショックで倒れる → 今日また配信、同情を集めて【ウルチャ】の嵐 → 大儲け!!



 ――そんなところだろう。

 というか、そんな楽して稼げるものなのか~?


「おーい、ネメシア」

「!? ――――ヘ、ヘデラ、いたの」

「まあな、なにしてんだ。配信かぁ?」

「え、ええ……。今は停止してるけど、でもね、すっごく稼げたの!」


 すっごい笑顔だ。

 目がセルになっていないか、これ。


「で、いくらになったんだ」

「30万セル」


「――――へ?」


「30万セルよ……」



「さささ、30万も!? あのたった一瞬で!?」



「この世界(ライブ)は、そういうものよ。みんなとっても優しいの」


 ――と、ネメシアは嬉しそうに話すが、おいおい、いいのかそれ。というか、【ウルチャ】を投げる連中も正気なのか!?

 でもまあ、実際、ネメシアは最強に可愛いしなぁ。うん、世界一可愛い。だから、お金を投げちゃうヤツの気持ちも分かる!


 (じい)さんや(ばあ)さんが、かわいい孫にお小遣(こづか)いをあげるのと一緒さ。


 あと、以前に教えてもらった事があるが、『コメント』を読んで貰えることもあるそうな。だから、それが嬉しくて借金(・・)をしてまで【ウルチャ】しまくる連中もいるのだとか。

 実際、超絶可愛いネメシアに笑顔で振り向いて貰えるのなら、大金は惜しくないわな。俺だって性別が『男』だったのなら、必死だったかもしれない。残念ながら今は聖女であり『女』だからな。そんな気が起きないけど。



「うんうん」

「ヘデラ、なにを勝手に納得してるの。それより、朝食よ。(おご)ってあげる」

「お、さっそくか。いいね、トーチカとエコも起こして外へ行こう」



 ★



 邸宅(うち)を出ると、そこはいつもの日常が――――。



 なかった。



「え…………どうなってんたよ、あの(にご)った空」

「…………ヘデラ」

「ど、どうした顔が怖いぞ、ネメシア」

「わたしの後ろに」

「?」


 なんだ、ネメシアのヤツ……急に。


「ついに動き出したのよ、天帝(・・)が」

「て、天帝? なんだそれ。美味いのか?」

「食べ物じゃないわよ。この世界の言ってしまえば『神様』ね。けど、わたしは認めない。ていうか、あれは神ではないわ」


 どうやら、訳ありらしい。

 天帝って言うくらいだ、スターゲイザーの親玉(ボス)ってところだろうか。


「そいつを倒せば、世界は平和になるのか、ネメシア」

「なる。世界は正しい方向へ戻るわ。ママだってきっと帰って来る」


「ママ? ちょっと待て。それは、フォルのことか?」

「……ええ、そうね。ヘデラには言ってなかったかな。わたし、お母さんたくさんいるの。フォルトゥナお母さん、リースママ、ベル母様(かあさま)――そして、ママ」



 ママ多いな! 四人もいるのかよ。って、前にも聞いたことがあったかな。どちらにせよ、父親はとんでもねぇヤツだな。


 一度、父親の顔を見てみたいな。

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