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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第246話 王国を守れ - 最強大魔法・愛のホーリーグレイル -

 カーニバル中の【レメディオス】に突如(とつじょ)として現れた『ごつごつのごっついミノタウロス』――ネメシアの髪飾りだった【レッドスター】が噴水に落ち、なぜか召喚された。


 どういう因果か乱数か仕掛けか知らんけど、超緊急事態(エマージェンシー)には違いない。あんなにレーザーを撃ちまくりやがって……ちくしょう!


「みんな、あれ(・・)を倒すぞ!」


「え……!」

「無理」

「倒しましょう!!」


 ネメシアはドン引き。トーチカは即返答。で、いつの間にか参戦していたエコは、無駄に意気込んでいたが、猫よ、お前はいつの間に帰って来ていたんだ。


「おいおい、俺に賛同してくれるのは猫だけかよ。つーか、エコはビームでライバル心あるだけだろ。ちなみに向こうはスーパーレーザーだけどなっ」


「ギクッ!」


 分かりやすい。実に分かりやすい。


「ネメシア、あのレーザーだけでもなんとかならんか! このままだと国が滅ぶ!」

「わ、分かったってば。『ホワイト』でレーザーを防御するからその間に何とかするのよ」

「おう! さっすがネメシア!」


「でも、ミノタウロスが激しく動き回るから『座標調整』が間に合わない。だから、直接アレの前へ出るしかない。けど……わたしの身体能力じゃ空へなんて飛び上がれないわ」


「大丈夫だ! トーチカ、ネメシアをおんぶしてくれ。で、飛び跳ねるんだ」


「えー…」


「なんで嫌そうなんだよ。ネメシアが嫌いか?」

「ううん、好き。でも、重そう」



「おもっ……!?」



 愕然(がくぜん)とするネメシアは、わなわな震えていた。ショック受けてるなぁ。ま、確かに、俺と違ってネメシアは健康的に、美味しそうにムチムチのモチモチっとしてるしな。そこが魅力的で良いんだけどな。うん。


「大丈夫だろ。さっきは俺をおんぶできていたんだから。ネメシアだって同じくらいの体形だぞ。体重は知らんけど。おい、ネメシア体重いく――――つぶふぁッ!?」


 体重を聞いたら、裏拳を軽く食らった。

 ……鼻がイタイ。つーか、顔はヤメレ! 可愛い顔が台無しになるだろうが!


「ひ、秘密よ。けど、ヘデラと大差はない……はず」

「らしいぞ、トーチカ。とにかく迅速に頼む、このままだと国が消失すっぞ!」


 俺はトーチカに強く懇願(こんがん)した。

 すると、


「分かった。レメディオスの為にあのごっついのを止めないとね。……ネメシア、乗る」


 腰を下ろすトーチカ。そこにネメシアは乗った。

 よし、いけそうだな!


「二人とも気を付けろ! 俺とエコはあの牛オバケをぶっ倒す」


 ネメシア&トーチカチームは「分かった」「了解」と返事をして、空へ飛び上がった。なんだ、いけるじゃないか。

 そして放たれるレーザーをネメシアは『ホワイト』を大きく展開、防御した。


「すげえ! やれば出来るじゃないか!」

「ヘデラさま、私、ビーム教としてあの牛小僧に勝ちたいです!!」

「なんだ、エコ。やけに気合が入っているな。しかも、牛小僧って……」


 なんかエコの目が本気と書いてマジだった。


 こいつがこんなに真剣になるとはな。まあけど、あのボスモンスターを何とかしなきゃな。いいだろう、たまにはエコに活躍してもらうのも。いや、今までもだいぶ活躍してるけど。


「よし、エコ。お前の本気(・・)を見せてもらおうか」

「――分かりました!!! では、ヘデラさま……私に誓いのキスを」


「は? 誓いのキス? ふざけんな」

「ふざけてなどおりません。それで力は解放される(・・・・・・・)のです。ほら、キスで目覚めるお姫様のお話があるでしょう」

「それはまた別の話だろう!? ていうか本当か。ウソだったらシャミセンにすっぞ」


 ……あの目。引くくらいにガチじゃん。

 はぁ、猫にキスしなきゃなのかよ。まあいいか、猫ならノーカウントだ。ノーカンだ。俺の世界一貴重なファーストキスは奪われていない――そう思いたい。


 俺はエコを抱き上げ――


「いいんだな……本当に」

「はい……」


 俺は思い切ってエコにキスした……。


 あーもう、なんで、猫なんぞキスしなきゃなら――――。



 突然、猫が光った。



 発光する猫があまりに不気味だったので、俺はつい手を放した。



「うわ、なんだ! エコお前!」



 猫は形を変えていき……次第に、それは『人間』――いや、違う。



「お前……それ」

「この姿は――はじめましてですね。ヘデラさま」


 なんとなんと、あの(エコ)の正体は……


 黄金のような金髪。耳が尖ってる。なんか服装もそれっぽい民族っぽい感じの。背は低く、どう見ても子供のようにしか見えないが……なんだろうか。あの神秘的な雰囲気とか。



 ――つまりなんだ。

 エコの正体は『金髪ロリエルフ』だったということか。



「おま……エルフ?」

「みなさんには内緒にしておいて下さい。なお、ヘデラさま以外には『猫』に見えるように幻術を加えていますのでご理解、ご容赦(ようしゃ)下さいネ」


 声可愛すぎだろ……なんちゅうロリボイスだ。あの普段のセクシーボイスはどこいった!? てっきり俺は擬人化するとしても、お姉さんキャラと思っていたがな。予想は大ハズレか。


「あ……ああ。つーか、エコ……」


 あまりにエコが可愛かったので、つい俺は彼女を抱きしめた。


「にゃ! こんな一大事の時になにするんですにゃ~」

「いやぁ……なんかね。すっごくこうしたかった」


「あとで家でいくらでもして結構ですので今は(ひか)えて下さい! それより、あの牛でしょう。ヘデラさま、私の『特大ビーム』を解放しますが、詠唱に時間が掛かりすぎます。ので、その間なんとかしてください」


「分かった。頼んだぜ」

「いやだから離れて下さいってば……にゃー…」


 くそ、こいつ究極的に可愛いな! アルティメットだね! ……うぅ、ぐりぐりしたい。頬ずりしたい。うにゃうにゃしたい。お持ち帰りした――――――い!!!


「……くぅ。じゃあ、頼んだぞ」

「なんだかすっごく名残惜しそうですね。

 ええ、ヘデラさまのためなら諸肌(もろはだ)でも脱ぎますよ」


 俺は、エコをその場に置いていき、クソ牛の方へ向き直った。依然(いぜん)としてレーザーを放ちまくっているが、ネメシア&トーチカチームが必死にそれを阻止(そし)していた。

 おかげで被害拡大は(まぬが)れている。ナイス!


「さあ、これでも食らいやがれ――! ほーりー☆くろす!!」


 俺はカッコよく構え、それを放った。


 上天(じょうてん)から無数の十字架(クロス)が槍となり、雨の(ごと)し降り注ぐ。それはやがて融合し一個の十字となり――聖なる光がうねりとなり『ごつごつのごっついミノタウロス』に激突、貫通、命中した。



『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』



 おし。大ダメージは与えたようだ。だが、決定打ではない。モンスターは痛みで暴走し、まるで大怪獣のように大暴れしている。このままじゃ、城もやべえぞ。



 あとはエコ次第だ。頼んだぜ。



「詠唱完了です! ヘデラさま、みなさんの退避を!」

「分かった! ネメシア! トーチカ! もういい、戻ってこい!!」


 そう指示すると、二人ともレーザーを抜けてやってきた。


「帰還した」

「よくやったトーチカ。あとでいっぱい撫でてやる」

「うん♪ あたしがんばった」


「ネメシア、お前もご苦労さん」

「ヘトヘトよ~。でも、これからどうするの? あれまだ倒しきれてないし」


「今に見てろ」


「え?」



 その瞬間(とき)くらいだったろう。


 屋根に飛び移っていたエコは、巨大な――巨大すぎる魔方陣をスーパー展開した。



「でかっ!!」



 レインボーの魔方陣が超展開している。激しい渦のようにグルグル回ってるし、かっけえー。って、おいおい、あの巨大ミノタウロスを遥かに超える魔方陣だぞ。宇宙じゃあるまいし、どこまで加速膨張(かそくぼうちょう)しまくるんだよ!?



「え、アレなに? カーニバルの催し!?」と混乱するネメシア。続いてトーチカも「儀式?」とつぶやいていた。そうだろうな、俺もそう疑いたいくらいよ。けどな、あれは。


 そうこうしていると、エコが何か叫んでいた。

 スキルを発動したようだ。




『愛のホーリーグレイルにゃ――――――!!!!!!!!!!』




 ――――――――――な。




 超巨大特大『レインボービーム』が発射された。

 ありえんだろ……なんだあの波動砲のようなヤツは!! カンチョー!!


 なお、断じて浣腸(かんちょう)ではないので間違いなきよう。艦長(・・)の方だ。――って、そりゃいいや。


 エコの放った特大ビームは、巨大ミノタウロスに光の速さで完全命中。敵を一気に国外へ押し出し、吹き飛ばし、かなり遠方で大爆発を起こした。(つーか核レベル!?)

 今はもう視界さえ真っ白になり、なにも見えない。


「くっ……なんつー破壊力だよ、エコのやつ!」


 さすがにここまでとは聞いていないが、よくやった!

 ようやく視界が戻ると、大きなキノコ雲が発生してた。……おいおい、どんだけの威力だったんだよ。やりすぎだろ!!


 いやでもいい。エコ、お前は王国を救った英雄(ネコ)だ!!



 【 ごつごつのごっついミノタウロス 1体 討伐完了! 】


  = リザルト =

 【 219,130 の 経験値 を 獲得しました 】

 【 98,320セル を 入手しました 】

 【 邪悪な牛の角 × 1個 を 入手しました 】

 【 ボーナスアイテム グリーンスター × 30個 を 入手しました 】



 ふぅ……。なんとか倒した。

いつも応援ありがとうございます。

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