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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第242話 レメディオス帰還 - スターカーニバル -

 やっと王国【レメディオス】へ辿(たど)り着いた。

 ここまで紆余曲折(うよきょくせつ)あったけれど、無事に【建築スキル】を手に入れたし、これでやっと王国復興に貢献(こうけん)できる。



 久しぶりの王国城門前。



「やっとかぁ。ここまでの道のり、長かったな」

「うん。色々あったけど、やっとね~」


 ネメシアは、俺を真似るように深いため息を吐き出した。どこか疲れているようにも見える。うーん、少しは休まないとな。


「ヘデラはこれから【レメディオス】の再建をするの?」

「まてトーチカ。なんでそんなスカートをギリギリでたくしあげて質問するんだ!? パンツが見えちゃうだろ」


「ふふ。ヘデラを誘惑してるの」


「魅力的に感じない事もないけど、女同士じゃそれほどな。……まあ、再建は女王様の仕事だろう。俺はあくまで困ってる人の家を【建築スキル】で直してやりたいだけだ。けどそうだなー。旅でちょっと疲れちゃったし、いったん【貴族邸宅】へ戻らないか」

「わたしは賛成」

「あたしもサンセー」


 ネメシアとトーチカは大賛成。


「エコは?」


「私もです。爪を()ぎたいので! ほら。この前の貴族のときです。私はこの爪の偉大な威力に気づいてしまったので、今後は武器として有効活用をしようかと」


「そんな理由かよ! お前には立派でユニークな『ビーム』があるじゃないか」

「それはそれ。これはこれです」


「そうかい。まあいい、じゃあ戻るか」



 ★ ★ ★



 【 レメディオス 】



 やっと帰ってこれた!


「って、なんだこりゃー!?」


 王国の中は『カーニバル』状態だった。

 てっきり俺たちが不在の間に、また大量のモンスターが襲撃してきて今度こそボコボコにやられちまったのかと、凄惨(せいさん)な光景が一瞬、脳裏を過ったのだが――それは杞憂(きゆう)に終わった。


「こりゃ、お祭り騒ぎじゃないか」


 倒壊している家は依然(いぜん)として多いものの、みんな楽しそうに出店を回ったり、商人の出す露店でアイテムの売買をしたり活気にあふれていた。


「スターカーニバル」


 目を輝かせるトーチカは羨望(せんぼう)眼差(まなざ)しであった。あー、そや、トーチカはこの国の出身だから知ってるのか。

 ていうか、あの目。お祭り好きそうだな。トーチカの視線をたどると果実を丸ごと(あめ)にした赤い物体に目がいっていた。あれが気になるのか。よし、あとで買ってやるか。



 しかし、俺はアレ(・・)の方が気になった。



「ん~? よく見ると、むっさい男どもが裸になっているな」

「あれは『ハダカ祭り』だよ。ああやって国の安全とかを祈願(きがん)しているみたい」


 なるほど。あのフンドシ集団はそういう(もよお)しか。

 汗臭いというか男くさいというか……迫力はあった。


「ヘデラ~! この『ポテポテ』すっごくおいしー!」


 ネメシアはもうカーニバルに参加していた。頭には謎の宇宙人のお面、右手には『ポテポテ』とかいうポテトの美味そうなヤツ。それと左手にもこもこの『ワタアメェ』だと……!


 こいつ、完全に祭りを楽しんでやがる!!


「あと、こんなチラシも貰ったわよ~」

「ん、チラシ~?」


 ネメシアから怪しい紙を貰うと、そこにはこう書かれていた。



『聖女コンテスト』



 へー…?



 聖女コンテストぉ!?



 なになに――



『年に一度の聖女を決定します! 自信のある方は、カーニバル最終日に会場にこられたし! No.1の聖女には【スターダスト】をプレゼントだ!」



「なっ……なんだと。おいおい、世界一の聖女ならもうここ(・・)にいるだろ!?」


「………………」


 なんか、ネメシアもトーチカも、ついでに猫もだんまりだった。つーか、そんな目で俺を見るなぁぁ!!


「おい、お前ら! そこは応援するとこだろ」


「まあそうね。じゃ、ヘデラ。そんなに自信があるのなら出場してみれば~?」

「もちろんだ。なんならネメシアも出るか? 世界一の聖女になれるかもだぞ」


「わたしは聖女じゃないしパス」


 それもそうか。


「あたしは野菜とか果物をチャージしたい」

「トーチカも不参加っと」


 エコは猫だから無視しておこう。


 ――と無視しようとしたが、なんかスゲェ聞いて欲しそうな眼差し!! あんなキラキラ光線を出されては……! だが俺は!


「ぷいっ」

「がーん!」


 深いショックを受けるエコ。


「いやいや、猫じゃどう考えて無理だろ」

「猫にだって人権はあります!!」

「どちらかと言えば……猫権?」

「しゃべれますから!!」

「そういう問題じゃねーだろ……」

「そういう問題です! 出場します!」


「すんな!!」


 (エコ)の出場は俺が断じて認めん!


 ――ということで、カーニバル最終日に『聖女コンテスト』に出場することになった。


 ★ ★ ★



 さて、久しぶりに【貴族邸宅】に到着する。


「なんか遠い過去のような気分だぜ。懐かしく思えるな」

「そうね~。しかも数日しかいなかっし。……ま、わたしはお風呂入りたいわぁ」

「お、奇遇だな。じゃ、一緒に入るかネメシア」

「いいわよ~。ヘデラの背中流してあげる♪」

「おう、頼むわ」


「あたしも入るー!」

「では私も」


 なんだ、結局みんないっしょじゃないか――。

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