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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第237話 闇オークション - 建築スキルを競り落とせ!! -

 全てを聞かされて、俺は軽いショックを受けた。


「……うそだろ」


 ラナンの持ってきた情報は、リスクが高かったからだ。だが、確実でもあった。

 その内容とは……



 【 闇オークション 】



 ――だった。


「おいおい。【闇オークション】って……そりゃやばくねーか。しかも、王子がそんなもんに参加するのもな」

「ええ、僕もその存在は初めて知りました。ですが、今は裏の世界には目をつむり、スキル入手を優先にしましょう。裁くのはそれからでも遅くはありませんから」

「分かった。じゃあ、その【闇オークション】に参加してみるか。でも、オークションってくらいだから、資金は必要そうだな。おい、ネメシア、俺たちの所持金は?」


 ネメシアに話を振ると、すぐに返答が返ってきた。


「えっとね、わたしの現在の所持金は【1,320,000セル】よ。これが全財産。まあ、今までいろいろ消耗品とか買ったりしたから、こんなものね」

「それだけあれば……大丈夫だよな」


 しかし、エコは思うところがあるようで、


「どうでしょう。闇オークションというほどですからね。奇特な大金持ち貴族が参加すると噂に聞いたことがあります。ですから、一気に値段が跳ね上がることもあるかもです」



 そう慎重論を推してくる。

 確かに、一理あった。



「誰かお金ないか?」



 反応は薄い。

 …………うーん、だよな。



 ★ ★ ★



 とにかく、俺たちは【闇オークション】へ向かった。


 カジノのある場所まで向かうと、そこで案内人が立っていた。


「すまないが、全員、目隠しをさせてもらう」


 場所は秘密にされているらしい。

 まあ、そうだよな。バレたら、国が黙っちゃいないだろうしな。つっても、もうバレバレだけどな。王子に。


 ・

 ・

 ・


 目隠しされたまま随分(ずいぶん)と歩いた。


 やっと視界が戻ると、そこは――


「うわ、なんだここ……」

「広い」


 棒読みのトーチカが言うように、無駄に広かった。どこかの地下のようだ。あからさまに怪しすぎるな。


『レディース&ジェントルメ~~~ン! ようこそ! 【闇オークション】へ! 今日も、表の世界じゃなかなか出回らないレアなスキルや武具を取り(そろ)えているぞ! さあ、参加者は着席してくれたまえ!』


 司会にうながされ、俺たちは落札者専用の席に座った。


 さて……。

 ここからが勝負だ。


 狙うは【建築スキル】だ。


 それが出てくるまで粘り待つ。


 ・

 ・

 ・


「それでは、次です!

 次はな~~~んと! 世にも珍しいスキル【建築スキル】だー! 最近、モンスター襲来事件によって、高騰しまくった高需要のスキルだぞ~~~☆ これが欲しい参加者はどんどん金を積んだ方がいいだろう!」



 きたっ……! きやがった……大本命!


 俺が探し求めていた【建築スキル】だ!



「では、まず【300,000セル】から……オークション☆スタート!」



 ドキドキ……。

 俺はらしくもなく、緊張していた。心拍数が上がってきているのが分かる。ああ……もう、恋煩いとかじゃあるまいし、なんでこんな動悸(どうき)が激しいんだか!


 そうこうしていると、どこかの貴族が、



「私はこのスキルが必要なのでね。では『80』で」



 なっ……いきなり、『80』だと!?

 つまり、【800,000セル】ってことだ。


「おいおい、もう『30』から『80』だって!」

「うぅ……。ヘデラ、わたしの資金すぐ尽きちゃうわよ!」

「なんとか(ねば)りたいところだ……! ネメシア、いざとなったら頼むぞ」


 少し焦ったが、まだ大丈夫。



「俺は……『100』だ!」



「おーっと、もう『100』だ! 100万セルだ! これは高額が期待できるぞー!」


 司会が興奮(こうふん)している。

 さすがに一気に『100』を超えると会場も少しずつだが、ざわついてきた。



 ――しかし、さっきの『80』を提示した貴族は……



「ふふ……。私はね、『奴隷』の小屋を【建築スキル】で作りたいのでね。どうしても、手に入れたいのだよ」


 すると、ヤツは憎たらしい顔で――『150』と言い放った。


「ひゃ……ひゃくごじゅうだと!?」


 くそぉ……。

 しかも、表の売値と同等。手持ち的にも、これを超えたらキツイぞ。


 終わったか……



 と、思いきや――なんとエコが。



「まった! 『200』ですにゃ!」



 なんて言いやがった。



「うおおおおおい! エコ、何言ってんだ!!

 こちらの手持ちは【1,320,000セル】なんだぞ!!」


「大丈夫です。私が少しは出しますから」


「まじか!!」


「ええ……【500,000セル】なら何とか……」


 そんなにお金を持っていたのかよ。

 猫のクセに意外と金持ちだな。


 しかし、これなら!



『250』



「かーっ!! まだいくのかよ! あの、ふとっちょ貴族しつけーな。なあ、ネメシア、なんとかならないのか!?」


「…………今、【ウルチャ】を期待していたんだけど……え! ちょっとまって!」


 お?



 【 合計:2,700,000セル の ウルチャ がありました 】



「やったー!!! みんな大好きー!!」

「ナイスゥ、ネメシア!! さすが、神ライバー! 最高のリスナーたちから投げ銭してもらえたな! さすがだぜ……見直した!」



 だが、それでもデブ貴族は対抗してきた。



『300』(貴族)


『350』(俺たち)


『400』(貴族)


『450』(俺たち)



 で、ここでついに――



「では、私は『500』だァ!!」


「ウソ――――――!!」



 クソォ!!!

 あのボケナス貴族め!!



 つーか、『500』って……。

 チクショウ。どこまで上がるんだよ!!!

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