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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第229話 建築スキルを求めて - 旅立ち、隣国・クリスピアへ -

 盗賊共に(から)まれる、というプチトラブルはあったものの、隣国【クリスピア】の王子『ラナン』を発見した。これは好機だ。


「聖女さま。助けていただき、本当にありがとうございました」


 ペコっと礼儀正しく頭を下げる王子。


「いいよ。俺は王子に用事があったんだ」

「え、僕ですか……?」


「そ。ラナン、俺たちは隣国【クリスピア】へ行きたいんだ。どうにかならないかな」

「隣国【クリスピア】へ!? ……そうですか、なにか事情が?」


 すると、ネメシアが割り込んでくる。


「わたしたち、【建築スキル】を買いに行きたいのよ。王子、なんとかならない?」

「け……【建築スキル】ですか。それはまた……うーん」


 考え込むラナン。

 あの難しい表情は、もしかして(きび)しいのだろうか。


「分かりました。助けて戴いたお礼もしたいですし」

「やった! ありがとな、ラナン」


 俺は、つい王子の手を取っていた。


「………………あ」


「ん?」


 王子の顔が真っ赤だ。

 なんか震えてるし、ぎこちない。


「ヘデラ、王子が困ってるよ」

「お、トーチカ。そっか、俺のせいか、すまん」


「い、いえ……。その、ヘデラさまは大変お美しいので……」


 なんか、ラナンが小さな声でつぶやいた気がするが――


「んあ? なんか言った?」


 俺は、よく聞こえなかった。



「いえいえいえ! なんでもありまふぇん!」



 ()んでるなぁ。動揺しすぎだろ。



 ★ ★ ★



 俺たちは隣国【クリスピア】へ向かうことになった。王子を連れて。



「出発する前に、僕の目的をお話しないとですね」



 ラナンは唐突(とうとつ)に足を止めた。

 なんだ?


「どうした」

「実は、僕がこの国へやって来た理由なんですが……とある【秘密結社】の情報を入手するためなんです」



「なんだって!?」



「僕の国は【秘密結社】のアジテーション、大量のモンスターの襲来よって荒らされてしまったのです。その度重なる攻撃を受けた結果、国は疲弊(ひへい)し、疑心暗鬼の渦に飲み込まれ、誰も信用できなくなってしまいました。だから、外界の者を完全に(こば)むようになったのです。

 それからです。【クリスピア】は、止む無く『鎖国』という苦渋(くじゅう)の選択を下したのです。ですので、僕は国のためにも【秘密結社】の密謀(みつぼう)を暴き出し、真実を解き明かし……国を救いたいんです」



 アジテーション――そそのかすとか煽動(せんどう)のアレか。

 つまり、【秘密結社】が大量のモンスターを何らかのスキルとか、あるいは、それに準ずる教唆(きょうさ)をし、送り込んでいるってことだな。



 だろうとは、思ってたけど!



「なるほど、そんな深い事情があったとはな。俺たちの国【レメディオス】も最近は、モンスターに襲われまくりだしな。本当に厄介な連中だな……【秘密結社】ってヤツら」


 王子は(うなず)く。



「ええ、なにせ、彼らの情報は一切(つか)めない。どんな組織で、どれだけの人数がいて、どんな(くわだ)てをしているのか――まったく分からないんですから」



 そう、恐ろしいことに何も分からない。

 だけど、どこかで尻尾(しっぽ)は出すはずだ。そこをいつか握り掴んでやる。



「よし、分かった。とりあえず、隣国【クリスピア】へは入れるんだよな。王子がいれば」

「はい。僕がいれば問題ありません。ただし、僕からは決して離れないこと」


 俺含め、みんな(うなず)いた。



 さあ、出発だ!!

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