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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第227話 アイテムクリエイト - ミナギール製薬 -

 俺はバケモノにビビり、トーチカは恐怖で()らした。


 メイドが()らす!?

 なんだか、いけない場面に遭遇(そうぐう)しているような……いや、今は考えるな俺。あのバケモノを何とかしなきゃ!


「く、参ったな……」


 ケルベロス戦で俺のSPGは空っぽだぞ……!

 スキルを発動できない。

 トーチカは()らしてしまい、それどころじゃない。


 だったら、エコは!? ダメだ、さっき追い出してしまった。


 俺は、トーチカを守る体勢に入った。

 ……せめて、トーチカだけでも守らなきゃ。


「このバケモノめ、出ていけ!!」



『グォォォオオ……!」



 なんて、おぞましい姿だ。あれは本当にモンスターか。



『グォォォォォォォォォオオオ!!!』



 すると、モンスター(?)は恐ろしい声を上げて接近してきた。うわぁ!



『ヘぇ~~~デぇ~~~ラぁ~~~』



 ――――って。



 なぜ、俺の名前を!


 ん……まて、よ~~~~~~~~~~~~~く見ると、


「おい……ネメシア。その(まぎ)らわしい姿はなんだ!? すげぇビビったぞ!!」


 なんと正体不明のバケモノは、ネメシアだった。

 ゴミとか何かよく分からないものを頭に巻き付けていた。


 しかも……


「うわ、生ゴミ臭ッ!!」

「うあぁぁぁあぁん! ヘデラあああああん!」

「うああああ、抱きつくな汚い!!」

「ひ、ひどーい。苦労して戻って来たのに~!」

「なんだ、何があった……?」


「えっとね……『ライブ配信』していたの。で、リスナーさんに、この国の【幽霊屋敷】を教えてもらったんだけどね。そこにはゴーストモンスターがいるって。それを配信していたの。そしたら、酷い目にあって……うあぁぁぁぁん」


 ……泣きたいのはこっちなんだが。


「つーか、ネメシア。お前、幽霊ダメなんじゃ」

「そうよ! 最悪よ! でもね、視聴者数を稼ぐには仕方ないじゃない……体張る方が稼げるんだもん」


 あー…なるほどね。

 それで、リスナーに煽動(せんどう)されて無理して行ったのか。



 アホか!!



 ベトベトでなんか、ヤベェ刺激臭もするし。

 トーチカなんか悲惨な状況だぞ。


「はぁ……お風呂入りなおすか。トーチカ行くぞ。ついでにネメシアも来い……さすがにくせーぞ」

「く、臭いとか言うなー! あーもう、リスナーからも『臭そう』とかコメント大量よおおおお、うわあああああん」



 ……うん、今のネメシアは臭い。



 ★



 お店、秘密結社、街の復興……そして、【スターダスト】。

 俺たちのやるべき事は多い。


「ヘデラはどうしたいの?」


 頭に謎のワカメのような植物を乗せたネメシアは、エコにカリカリをあげていた。


「うーん。やっぱり、みんなの家は何とかしてやりたいな。お店はそのあとでもいいと思うし。秘密結社は今のところ謎が多すぎてな。スターダストもすぐは見つからんだろうし」


「そ。じゃ、隣国【クリスピア】へ行くしかないわね。でも、行くには『関係者』が必要ね。確か、この国に王子様がいるんだっけ」


「多分な。俺に()れてたみたいだし、まだいるだろ」

「なんかやけに自信満々ね」

「――ところで、ネメシア。その頭の奇想天外(きそうてんがい)すぎる植物はなんだ」

「ん。あ、これ。『ウェルウィッチア』よ。ほら、『SPGミナギール』のね、あれの原材料になるのよ。調合に必要なの。ミナギールって買うと高いから。自分で作ってみようかなって」



「へえ! 製薬――つまり、『クリエイト』ってことか。それは面白そうだな。でも、だからって頭で育てる意味はあるのか?」



「それが大いにあるのよ。この植物はね、育つのに通常は20年以上は掛かるの。けどね、わたしの頭の上なら、なんと、たったの半日よ! だからね、こんな風に頭に乗せてるの」


 なるほど。それで朝っぱらから、頭に植物を。


「けど、頭に乗せて半日? どういうこと?」

「ふふ。そういうスキルよ。『ホワイト』の中じゃ育たないからね」


 ほーん。そんなスキルがあるとはな。

 しかし、本当に奇想天外なカッコウだ。まともに目を合わせると、思わず爆笑してしまいそうだ……。なので、俺はなるべくネメシアとは目を合わせないでいた。



 ぷっ……。

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