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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第221話 ゴブリン襲撃事件 - 聖女は下着を手に入れた! -

 洋服店へ向かう途中、俺は思い出した。


「あ……猫を忘れていた」

「あ……エコがいないわね」

「あ……エコいない」


「ひどいですー!!!」


 エコが戻って来た。


「すまん。本当にすまん。完全に綺麗さっぱり忘れていた」

「そんなー! ヘデラさまぁぁん」


 俺の肩で泣きわめくエコ。あんな危機一髪のゴブリン襲撃事件があったのだ、あっちの方がインパクト大きすぎて、忘れもするって。


「悪かったって。それで……エコはなんで単独行動していたっけ」

「がーーーん……」

「冗談だ。そんな死にそうなくらいショック受けるなよ。ちゃんと覚えているよ。そこだけ」

「そこだけって~…! ええっとですね、あの例のお(じい)さんですよ。怪しい行動をしていたから尾行(びこう)しろっておっしゃったじゃありませんか」


 ああ~!

 そいや、そんな話だった。


「で、どうだったんだ?」

「はい。あの『ロドス』とかいうお爺さん、城門をわざと開けていたんですよ! つまり、スライムもゴブリンも悪意を持って襲撃させていたわけですね」


「なんだって……。あのクソジジイ、そんなことを!」


 セクハラだけじゃ飽き足らず、王国を、街を破壊するなんて!!


「酷いわね。モンスターを使って街を襲わせるなんて……」

「王国が破壊されちゃう」


 ネメシアとトーチカも不安げにしていた。うーん……。これは由々(ゆゆ)しき事態だな。早急に手を打たないと、次はバケモンを放ってくるかもしれん。

 聖女として、そうはさせない。


「とりあえず、下着を買ってくる!!」


「あ……うん。ヘデラ、そんな地味なのでいいの?」

「いや、地味でいいだろ。別に。誰かに見せるわけじゃあるまいし」

「もっと可愛いヤツとかあるのに。ほら、これとか」


 ネメシアは、面積の少ないヤツとか、フリフリなヤツとかを推奨してくる。おいおい……いくらなんでも、それはないだろ。


「勝負下着じゃあるまいし、そんな派手なヤツはちょっとな……」

「え~。こういう方が良いのに~」


 まて。

 もしかして、ネメシアはそういうのを……。あ、そや風呂の時に見かけたっけな。なんかやたら派手だったな。


「あたしはこれ~」


 なにか糸状のものがヒラヒラしている

 トーチカは、それを広げて見せてくる……って、それ下着なの!?


「おい、ほぼヒモじゃないか。却下だ!!」

「そお~。ヘデラに似合うと思ったんだけどな~」

「ねーよ」


 俺は二人を無視して、会計を済ませた。

 ……はぁ、疲れた。



 ★ ★ ★



 お店を出て、ちょっとた場所。

 そこで、ほのぼのと『クレープ』を食べていた。


「うま~。ここのクレープは名物だね」


 俺はひとり噴水に腰掛け、スイーツを頬張っていた。俺はこう見えても、甘いものに目がなかった。目についたら、ついつい買い食いしてしまう。

 うーん、けど、体型には気を付けないとな。せっかく、こんなスタイル抜群だし! 俺、超可愛いし。……って自分で言って……オエエ。


 そんな時だった。


『ドボ~~~~~~~ン!』


 噴水に誰か落ちた。え、ヒト?


「だ、大丈夫か!?」

「ぁ……ごめんなさい。水、掛かっちゃいましたよね」


 水浸しの金髪イケメン青年がいた。

 うわ、顔小さくてカッコいいな。どこかの王子様かな。……って、パンツ一丁じゃないか! イケメンが台無しだ!!


「あ、あの……」

「え、あ! ごめんなさい! 俺、こんな姿で!! ……で、でも、その聖女さま!」


 なんか手を握られた。う……。


「俺、聖女様が好きなんです! あんなお強くて、凛々しくて、カッコイイ聖女さまは初めてみました。だから、その……へっくしょい!」

「愛の告白はいいから、風邪引くぞ。ほら、上がれよ」

「あ、はい……」


 俺は青年の手を引こうとするが――



「うああぁぁぁぁ!?」



 なんか逆に手を引かれてしまい、



『ドボ~~~~~~~~~~~~~~~~~ン』



 俺も噴水に落ちた。



 てて……、


 ――って、うあ……なんかスゴイ光景になってらぁ。……ん。なんか噴水の底に『赤い』モノが落ちるな。なんだろ。


「いったぁ……聖女さま、お怪我(けが)はって……うわ!」


 青年は頬を赤らめた。いやあの、その羞恥心は、女である俺の方が遥かに感じるべき事象だ。なぜなら、俺は、青年を押し倒している体勢だからだ。あ、胸元……。


「あ~あ、ずぶ()れだ」

「あの、あのあの……す、すみませんでしたぁぁぁあぁ!!」


 青年は、俺の胸元見るとこれ以上ないくらい赤面し、逃げ出した。


「あ、おい……! 行っちゃった……。なんだったんだありゃ」

「あら、ヘデラ。どうしてずぶ()れ? 風邪、引くわよ」

「ネメシア、戻ったのか。いや、これね……へっくち!」


 いかん。風邪を引いたか!?


「さっさと戻って、お風呂入る」

「ちょ、トーチカ、手を引っ張るな。分かったって……くしゅっ」


 まずいな。

 聖女も風邪を引くんだ……。

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