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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第四章 未来

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第219話 怪しい爺現る - モンスター襲撃事件の犯人!? -

 女王様の【死の呪い】を解くべく、俺たちはまず『お店』を作ろうと考えた。繁盛(はんじょう)すれば、儲かるし、情報収集も出来るし一石二鳥。


 だが、現実は厳しかった――


「スライムの被害がですか」

「そうなんですじゃ。聖女さま。このままでは我々の住む家が……」


 俺は、道行く人に話しかけられ……『何とかしてくれ』と懇願されまくった。で、今は頭に謎の(あざ)がある爺さんに話し掛けられていた。う~ん、この『聖なるシスター服』のせいで、救世主か何かと勘違いされているな。つーか、俺じゃなくて、女王様に頼めよッ。


「しかも、あのスライムの一件以来、街にモンスターが頻繁に出没するようになったのですじゃ。お願いじゃあ、なんとかして戴けませんですかの~」


 およよよ……と、俺の胸に飛び込んで泣き崩れる爺さん。


 ちょ、うわ、やめ!!


 つーか、それを口実に俺にセクハラしたいだけじゃねーか、この爺さん!

 困ったな、無理矢理引き剥がすのもな。


「っ……。黙って見てないでくれよ、ネメシア……」

「もぐもぐ!?」

「食ってないで助けろー!!」

「んぐっ……分かった。お爺さん、ヘデラから離れて、ね。聖女さまが困っているでしょ」


 ネメシアは、俺に泣きついてきた爺さんを引きはがし、なだめた。しかし、引き剥がす際、俺は爺さんから胸を触られた。くっ……あのクソジジイ!


 などと憤怒(ふんぬ)していると――



「きゃあぁぁぁ――――――!?」



「ネメシア! どうした……」

「あ、あのお爺さんがわたしのお尻を触ってきたの!」

「あ?」


 あのヘンタイセクハラクソジジイ……。

 スライム被害をダシにして、俺たちにセクハラしたいだけだぞ、ありゃ! ふざけやがって!


 すると、近所のオバちゃんが――



「ねえねえ、聖女さまたち。

 あのお爺さん『ロドス』さんっていうんだけどね、近所じゃ変人で有名よ。かなり変わった人だから気を付けた方がいいわよ。街の若い娘たちもね、ずっとセクハラ被害に悩まされているの。それにね、街の復興はね、女王様自らが率先して()り行っているって聞いたわ。あと、ロドスさんの家だけどね、被害はまったく受けていないのよ。それも毎回よ。変だと思わない?」



 ――と、貴重な情報提供を受けた。

 なに! そんな変人だったのかよ。被害も受けてないんかーい。明らかに怪しいじゃねーか。なにか裏があるな。


 てか、女王様が動いていたんじゃないか。


 つーことは……あのセクハラジジイ、ロドスっていったか。


 嘘をついて!


「おい、ジジイ! って、いない……逃げられたか」

「もー! あのお爺さん何なの!?」


 ぷんぷん怒るネメシア。その気持ちには同感だ。今の俺なら、気持ちは痛いほど分かる。こんな気持ちワリィものだったとはな。


「おーい。ヘデラ。朝ごはん買ってきたよー」


 頭にエコを乗せたトーチカがテコテコと走って来た。


「ご苦労さん。おぉ、こりゃ『トルティーヤ』ってやつか。具がギッシリで美味そうだ」

「あ、そういえば、さっき変なお爺さんとすれ違った」

「ん? ああ、あのセクハラ爺な」

「そうなの? そのお爺さんがね、怪しい動きをしてたのを見たよ。なんか、城門の方でコソコソと」

「なんだって?」


 あの爺が『城門』でコソコソ……怪しいな。


 すると、ネメシアが耳打ちしてきた。


「ねえ、ヘデラ。もしかして、さっきのお爺さん……」

「うん、疑いたくはないがな。今回のスライム襲撃事件に一枚噛んでいるかもな。こんな時は猫助の出番だな」

「え~私ですかぁ~。猫使いの荒い人たちですねぇ」

「エコ、お前くらいのサイズが隠密行動に適しているんだよ。頼む、あの変人ジジイ『ロドス』の行動を調査してくれ」


「分かりました。世の為、人の為――それが私のプライオリティーですから」


 キメ顔でなんかカッコイイ事を言うエコ。目が輝いているなぁ。あれでビーム出さなきゃまともなんだが。


「じゃ、頼んだぞ」

「うけたまわり!」


 ササッっと猫は飛び出していった。


「さて、俺たちは『トルティーヤ』でも、って、もうない!? 俺の分は……」

「ヘデラ、こっちこっち。はい、食べさせてあげる。あーん」

「トーチカ。暴飲暴食のネメシアに食われないよう、残してくれていたんだな、ありがと♪ あーん」


 トーチカの優しさに俺はほっこりきた。


 うんめええええええッ!

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