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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第三章 星屑

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第196話 モンスター大奇襲

 まともな服装のベルと共に都を歩いて回っていると、エルフたちの様子が変というか――変だった。


「ん……どうした」

「みんな、困った顔をしているね」


「ちょっと、聞いてくる」


 俺は近くにいた、超絶美人の金髪お姉さんエルフに話を聞いてみることにした。やっぱり、話しかけるなら美女だよなぁ~。


「そこの花のようにお美しいお姉さん」

「あら……! あなたはエルフを救ってくださった……」


 振り向くエルフお姉さん。


「――サトルさん。ナンパは許しませんよ」

「げぇっ!! リース!!」


 ゴゴゴゴゴ……なんてヤベェ音が聞こえそうなほどにリースの顔は鬼と化していた。


「あ、リースちゃん。やっほ」

「ベルさん。こんにちは」


「どうしてリースがここに!? 他のみんなはどうした」


「メサイアさんとフォルちゃんも近くにいますよ。みんな、各自で休息を満喫(まんきつ)しているんですよ~」


 周囲を見渡すと、フォルの姿があった。

 うわ、こっちめっちゃ見てるー!! めっちゃ我慢してるー!!


 今にもこっちに飛び込んできそうだ。


「フォルちゃん、サトルさんとベルさんのデートを邪魔しないようにと、ずっとあんなソワソワした感じなんです」


 なるほど……よく我慢できてるなぁ。


 面白いので、ちょっと観察していると――



「ふみゃっ!?」



 フォルと誰かがぶつかっていた。

 いや、一方的にぶつかってきたが正しいな。


 ありゃ……まだ貴族がいたのか! しかも人相が悪いな。



「あぁん!? なんだこの女、邪魔だぞ」



 倒れたフォルに対し、いきなり踏みつけようとする残党貴族。


 むろん、俺は瞬時に移動し、貴族をぶっ飛ばした。



「ぼげえええええええええええええええええッ!!!!!!!」



 ドブに激突した貴族。あとは知らん。



「大丈夫か、フォル」

「……兄様ぁぁぁん。ごめんなさい、邪魔をするつもりはなかったのですけれど……本当に申し訳ありません」

「いや、いいんだ。無事なら。てか、まだ貴族がいたのかよ」



 ――ん。おかしい。



 人の往来が極端に減り、明らかに貴族が増えている。



 それだけじゃない…………モンスターの気配。



「理くん!! モンスターだ! モンスターがたくさん向かってきているよ!!」



 ベルが声を荒げる。

 マジだ……この邪悪な気配は間違いない。


 そうか、星屑の都を襲いにきたか。だから、貴族が!!



「サトルさん。ブラッドオーク120、ブラッドコボルト130、エクサゴーレム40、ランスゴブリン80、ブラックフェンリル60、ブリザードドラゴン15、地を這う者350……その他、たくさんのモンスターが押し寄せています!!!」



 リースが状況を把握(はあく)してくれた。



 ――――いや、まてまてまて。



「なんじゃその数!!!」



 どうやら、都はモンスターの大群に囲まれたらしい。

 いったい、誰の仕業だ……!!



「まったく、安心してデートも出来やしないな。リースは、住民の安全を確保。ベルとフォルは俺についてきてくれ。……で、メサイアはどこに?」


「メサイアさんは、この都で大人気のケーキを食べいにいきました!!」

「そうか!!」


 スイーツ食べにいったのかよ!

 仕方ない、メサイアは抜きだ。


「みんな、いくぞ!!」



「「「おおお~~~!!!」」」



 ◆



 ベルは、念のためメサイアを守りにいくと向かっていった。

 ……この埋め合わせは必ずするからな。


「ご、ごめんなさい……兄様」


 背中に乗っているフォルが申し訳なさそうにつぶやいた。

 今、俺はフォルをおんぶしながら移動している。


「なにを謝る必要がある」

「だって……デートを」

「ぶち壊したってか、気にすんな。これが終わったらまたするしさ。……けど、フォルは我慢してくれていたんだな」


「…………寂しかったのです」


 なんか、ぽつりと耳元で(ささや)いた。


 ……え、寂しかった?? フォルがそんな風に言ってくれるなんて。そっか、そんなに俺といたかったか。


「――――とっ」


 適当な屋根に着地して、俺は返事をした。


「フォル。今はおんぶしてやってるだろう」

「……はい。兄様の背中にいられるなんて、とても幸せです」

「だからって、腹筋に手を伸ばしてくるなよ」

「……え♡」

「バレバレだっつーの! それより――」


 俺はフォルを下ろし、近づいた。


「あの……なんで、わたくしを見つめるのです。というか、こんな開けた場所で……その……心の準備とか」


「は? 違うってーの!! 支援だ、支援してくれ」


「そうでしたかぁ……」


 すげぇ残念そうにするフォル。

 何を期待してんじゃ、このヘンタイ聖女!?


 とりあえず、グロリアス系の支援をもらった。


「あのっ、兄様」

「ん、準備できたし、そろそろモンスターを倒しに行きたいんだが」

「そ、その……戦闘になる前に、ぎゅっと抱きしめてくださいまし! わたくし、朝から兄様成分が足りなくて……貧血気味なんです」


「…………」


「なんでそんな目でわたくしを見るのですー!? 本当なんですっ。このままだと、本来のパワーが発揮できないのです。お願いですから」


「え~~~~~~~~~」


「え~~~~~~~~~って、そんな! いつものヘンタイ兄様なら、喜んで飛びついてくるじゃありませんか!!」


「ヘンタイはお前じゃい。……まあいいけどさ」



 俺はフォルをぎゅっと優しく抱きしめた。


 その隙を狙われ、多数のモンスターが四方八方から攻めてきたが。



 覚醒【オートスキル】――『ヘルリパルサーレイ』が発動。レーザーが飛び交いまくり、モンスターを八つ裂きにした。



『ギョエエエエエエエエエエエエエ~~~~~~~~~~~~~!!!!』



「おぉ、あっぶね~」

「兄様、これはいったい。……あ、アイテムをたくさんドロップしていますよ、このモンスターたち」

「もうかなり向かってきているみたいだな。む、本当だな、レアアイテムばかり。こりゃ高く売れるぞ」


 すごい収集品とレアアイテムの数。

 いったいどこからこんなに……? 高レベルモンスターだから、ドロップ率がいいとか。うーん。


 まあ、ドロップアイテムだし貰っておくか。

 アイテムを拾おうとすると、



「兄様、危ないです!!」



 フォルに押されて、俺は倒れた。

 頭上に大きな爪がかすめた。



「うわぁっ!! こわっ!!」

「ブ、ブラックフェンリルです……かなり強いモンスターですよ」

「助かったよ、フォル。お前のおかげだ」


「…………」


 お礼を述べると、フォルは顔を真っ赤にして沈黙してしまった。


「ん? どうした」

「…………あ、あ、あ……はい」


 すげえ照れてる。珍しいこともあるも――――



 ビリッ……と、フォルのシスター服が破れ、下着姿に!


 さっきの爪攻撃にやられてしまったらしい。



「あああああああああああああああああああああああ!!!」


「いやああああああああああ……でも、兄様になら別に見られても問題ありませんでした!! むしろ見てくださいましー♡」



 やっぱり、フォルはフォルだった。



 ……迫りくる複数のブラックフェンリル。

 初めて見るモンスターだな。さっさとぶっ倒すか。

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