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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第三章 星屑

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第194話 約束と忘却の優勝賞品

 何か忘れている気がする。

 思い出せない。なぜか思い出せない。


 そんな時が度々(たびたび)あるような。


「う~ん……」

「どうなされたんですか、サトルさん」


 俺の部屋、しかもベッドの上で横になっているリースが、生足を見せつけるようにして言った。……白いふとももがまぶしい。


「んや~…なんか違和感を感じるんだよなぁ。なんだろう」

「違和感、ですか」


 リースはスカートに手を伸ばして、なぜかたくしあげていた。なぜだろう。

 もう、見えるギリギリの領域に達している。

 いや……そっちよりも断然、あのムチムチのふとももだ。


「…………そ、そうなんだ、違和感つーか……ふとももっていうか」


「その違和感、あたしも感じるんです。大切な何か(・・)を忘れている気がするんです。でも、まったく思い出せない……。あたしたちはそれ(・・)を求めて、この星屑の都までやってきたはずだったのに」


 そう悲しげにリースは遠くを見つめた。

 ……ふとももを大胆に露出して。


 てか、なぜ俺にそんなキレイな足を猛烈アピールしてくるー!? いや、最高だけども! 大興奮だけども!!


 超絶級のふとももを直視していると、リースはこっちにやってきた。やはり、ツヤツヤのふとももを全面に押し出してきて。


 ……はさまれたい。



「リース、この違和感の正体は分からない。けど、きっと何かあるはずなんだ。それを明日は突き止めようと思う。それに……七剣星じゃなくて――なんつたっけ……『スターゲイザー』だっけな。そいつらもこの真・アヴァロンに攻めてくるかもしれないし」


「はい。あたし、このアヴァロンを守るためなら、なんでもします。ですから、サトルさんのお力も借りたいんです」

「ああ、そうだな。星屑の都を守っていこう。ところで、第二・アヴァロンの親父さんたちはどうする?」



 俺の顔の横にフトモモが――。



「テレパシーで呼びかけておきました。ですから、三日後にはこちらに来ると思います。ただ……」


「ただ?」


「あのアヴァロンに住み慣れている人もいますから……全員が移住してくるわけじゃありません。でもいいんです。今は自由(・・)なんですから」



 そうだ、エルフは自由となった。もう奴隷なんかじゃない。



「これも、全部サトルさんのおかげです♪」



 エルフを代表して感謝すると、リースは心を()めて感謝の意を表した。


 ぎゅっと頭を抱きしめられ、俺はリースに包まれた。なんて幸せ。



 ――でも。やっぱり、何か(・・)、大事な何かを忘れている。この忘却はどこからやってきた――?



 ◆



 女神のスキル『ホワイト』で一泊した俺たちは、星屑の都・アヴァロンへ舞い戻った。そこに以前のような貴族たちの姿はまったくなく、今はエルフたちだけが明るい笑顔で街を歩いていた。


「今までとはまるで違う光景だな」

「そだね。これが本来あるべき姿なんだよ、理くん」


 今日は珍しく清楚(せいそ)な、清楚すぎる服装のベル。

 けど、胸元ははだけていて大胆だ。髪はリボンでまとめ上げ、眼鏡(めがね)なんて掛けている。それは伊達(だて)か?


「なあ、ベル。どういう風の吹き回しだ?」

「わたしだって、たまには可愛い服くらい着るよ」

「そ……そか」


 いつもビキニアーマーのくせに、なんで今日は……。

 その答えはすぐに分かった。



「優勝おめでとう」



 ……あ、そっか。



 約束だった。



「バトルロイヤルで優勝したら、キスしてくれるんだっけ。でもなぜ、二人きりでこんなデートみたいな雰囲気なんだよ?」

「デートだからだよ。いいかい、ただキスするだなんて、そんなの一瞬でつまんないよ。それにね、わたしは形から入るタイプだから、だったら、デートした後でいいじゃないかなって。――で、今日はサトルくんを貸し切ってみた」


 キメ顔というかドヤ顔というか……。

 まあそんな顔で、ベルは勝ち誇ったかのような清々(すがすが)しい表情だった。なるほど、形ってそういうことね。ベルらしいよ。


「それでメサイアたちの姿がないわけだ。……分かったよ、デートしよう。最後にはキスしてくれるんだよな」

「うん。最後にね。じゃあ、行こうか」


 腕を組んでくるベル。

 なんかいつもより顔が赤いな。緊張しているのか……てか、そんな風にドキドキされたら、こっちまで変にドキドキするじゃないか。


 こ、これがデートかぁ。



 ◆



 星屑の都を歩いていると、俺はエルフたちから話しかけられまくった。

 老若男女(ろうにゃくなんにょ)問わず、あらゆる世代が囲んできた。


「おにーちゃんかっけー!」「あなたが神か!!」「あんたはエルフの希望だよ~」「これ持っていきな!! もともと貴族のだけどなっ」「リースちゃんにもお礼を言っておいてくれい!」「あ、あの好きですっ!!」「今度家へおいで~」「わーわー!」「すっげえ、あの人が神様かぁ」


 なんか神扱いされている。


 告白も多数……しかも、エルフは超絶美人ばかり。よし、まとめて受けてや――――ベルの殺意の波動が襲ってきたのでヤメタ。



 アブネ……。



「…………理くん。ちょっと」

「え……」


 強引に腕を引っ張られて、裏路地に連れていかれた。


「他の女の子にデレデレしないでよっ」


 なっ……!

 あのハイパー冷静沈着、アルティメットクールのベルが嫉妬(しっと)!?


 あんなムスッとして……。



「す、すまん。……悪い癖が出た。謝る。それにそうだった、これは俺とベルのデートだったな。せっかく誘ってくれたんだから、楽しもう」


「……うん」


 まったく、こうキャラ崩壊されると調子狂うなぁ~。よしよし、あの都全体を見渡せる展望台まで飛びますか。


 俺は、ベルをお姫様抱っこした。


「きゃ!? な、なにするの……」

「誰にも邪魔されないところへ行く!!」



 ダークニトロを爆発させ、俺は空高く飛んだ。



「ひゃっほーーーーーーーーい! すげえ、見晴らし」

「……す、すごいね。空を飛んでる。星屑の都があんなに豆粒に」

「じゃ、あそこへ着地するぞ」

「分かった」


 俺の首に腕を回す、ベル。

 ベルはただでさえバストがあるから、豊満な胸が……いや、集中だ。気がそれると落下してしまう。



 さて、着地を試みようとした時だった。



「――――死ねえええええええええええええええええええッ!!!」



「な、なにいいいいいィ!?」



 巨大な黒い影がいきなり襲ってきやがった!



 何者だ……!?

いつも応援ありがとうございます。

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