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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第三章 星屑

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第188話 無限煉獄 - インフィニティ・パーガトリー -

 素手で巨大戦斧(きょだいせんぷ)を握りつぶし、フォルを助けた。

 意外なことに、相手はあのドゥーベだった。


「き、貴様……! どうして生きている!? あの時、貴様の心は破壊したはずだ。もう二度と再生出来ないほどにバラバラにしてやったのに……どうしてだ」


 ドゥーベは(おどろ)くが、そんなことはどうでも良かった。

 それより、フォルの状態の方が気になった。


「ケガはないか、フォル」

「はい。兄様のおかげで」


 そんな風にドゥーベを無視していると、ヤツは(しび)れを切らし、攻撃を仕掛けてきた。少しは感動の再会を待ってくれよ。まったく、空気読めよな。



「おーっと、あっぶね」



 フォルをお姫様抱っこして、俺は一気に後退した。



「なっ……なんてスピードだ。敏捷(AGI)は高いようだな。けどな、私の攻撃を避けたからといって安心するのは早いぞ。サトル、貴様の心をもう一度破壊してやる!!」


「ちょっと待っててくれ。俺はフォルと話したいんだ」


「そんな猶予(ゆうよ)を与えると思うか!!」


 ですよねー。

 ドゥーベは荒野を『闇』へと変えた。例のマインドスキルか。


「ふふふははは……、これで貴様は終わりだ」

「そうか」


 ヤツは『カオスマインド』を発動し、俺の心に触れようとした――――が。




 覚醒【オートスキル】――『無限煉獄』インフィニティ・パーガトリーが発動して、それを退(しりぞ)けた。




 ……いや、それどころかカオスマインドを炎で焼き、無効化(・・・)した。さらに煉獄の炎は弱まることなく、勢いを激しく加速させ、ドゥーベへ襲い掛かり飲み込んだ。



「うあああああああああああああああああああああああッ!!!!! …………ぐああああああああ!!!!! がっ……! これが貴様の力か……し、仕方あるまい!!」



 俺の炎に焼かれつつも、ドゥーベは激しく抵抗した。

 なんてヤツ、あのままでは燃え尽きるのも時間の問題だというのに、なにか手があるというのか。



「死神の力を全解放する(・・・・・)……! 私はね、唯一、全身に力を反映できる体なのだよ」



 まさか……!



「だああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」



 叫ぶドゥーベは黒いオーラを放ち、煉獄を吹き飛ばした。

 そして、闇がまた激しくなっていく。



「くくく、これが『死神』の力か……素晴らしい、素晴らしいぞ!!」



 ドゥーベが死神の姿へと変貌(へんぼう)を遂げた。



「だが、これでも足りぬ。フェクダすまぬが、お前を私の一部として取り込むことにする」



 倒れているフェクダを何かのスキルで浮かせ、自身に溶け込ませた。まるで融合するかのように、フェクダは消え去った。



「なっ……ドゥーベお前!! 自分の仲間を!!」

「ああ、尊い犠牲だった――仮にも妹を我が肉体に取り込んだのだからな。だが、どちらにせよ、超人計画のひとつだった。今、星の儀式は始まるのだ」



 なんてヤツ。

 実の妹を取り込んで……最悪だ。



「なにが星の儀式だよ……! そんなもん俺がぶっ潰す」

「ほう、死神である私を倒すというのか。やれるものならやってみるがいい」

「言っておくが、死神なら一度倒しているんだよ!! それにな、俺には強い仲間もいるんだ……」


「なに?」



「あ、兄様……闇の外から大勢の人たちが……」

「間に合ったか!!」



「理くん。おまたー」「サトルさん」「サトル、来てあげましたわ」


 ベル、リース、サイネリア。


「困ってるようじゃないか!」「俺たちも参戦する!」


 いいいいとううううも。


「なんで俺までええええ!」「まったく……」「うそだろう」


 干支ノ助、セイザ、ブラッドも。



「あたしたちも参りました」「超お久しぶり~サトル元気だった~?」



 おぉ……!

 スイカにアグニも!!

 懐かしすぎてびっくりした。心なしか成長したな。



「これで全員か!! メサイア!」

「ええ、サトルの指示通り、連れてこれるだけ連れてきたわ!」



 時間があればもっと連れてきたかったが、これが限界だった。



「――――でもね」


「メサイア?」



「相手は『死神』でしょう? だったら、本当の死神を見せてあげるわ!!」

「え……いやだって、そいつら(・・・・)は女神じゃ!?」



 最後に現れた三人。

 それは、元・死神の、現在は女神の――――。



 三人衆『オルクス』、『プルート』、『モルス』だった。



「急に呼ばれてなにかと思えば、なにをしているサトル」

「やっほーい☆ サトちゃーん。めちゃんこ久しぶりぶり!」

「お久しぶりです。お兄さん」



「だ、だがまてよ、メサイア。この三人衆は女神(・・)だぞ」

「いいえ、今は死神(・・・・)よ。私の女神スキルで一定時間だけ属性変換したわ!!」



 そういうことかい!

 女神スキル万能すぎパネェ……!



「って、マジか!!」

「だから、私は女神のままだけど!」

「よくやったメサイア!!!」



 こちらの戦力は、聖女、エルフ、聖戦士、キッカー令嬢、剣士二人、大賢者の娘で魔法使い、最強の炎使い、期間限定の死神三人衆。



 そして、俺。



 最強すぎるだろう!!!



「おい、ドゥーベ。こっちの戦力はお前の強さを遥に上回った。降参するなら今のうちだぞ」


「く…………雑魚どもがゾロゾロと!」


「言っておくけどな、ここにいる『オルクス』、『プルート』、『モル子』は、今は本物の死神だ。つまり――――」



『オーバードライブ!!』

『オーバードライブ!!』

『オーバードラオブ!!』



 俺はそれをコピーして――『オーバードライブ』&『トランセンデンス』を発動した。


「……な、なんだそのスキル!」


 驚くドゥーベ。そうか、やっぱり知らないんだな。本物を。

 そして、メサイアはマインドスキル対策を発動した。



『アンチマインド!!』



 こちら全員に補助支援が掛かり、心は破壊されなくなった。



 更に更に驚くべきことに――


「サトルさん。あたしは死神スキル『オーバードライブ』を皆さんにも使えるようにしたいと思います」


 スイカがそう耳元で(ささ)いた。


「スイカ……そんなことが出来るのか」

「はい。大賢者秘伝の移植スキルがあるんです」

「い、移植だって?」

「ええ、ドゥーベの噂を聞いていた父は、それに対抗すべく、別の側面から誰しもが『超人』になれる方法を模索していました。それがこの移植スキルです」


 そうして、スイカは一瞬でそれを発動する。



『トランスプラント』



 仲間全員が赤く光りはじめた。

 マジ……?



 すると、みんな次々に『オーバードライブ』を叫んだ!

いつも応援ありがとうございます。

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