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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第三章 星屑

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第175話 真のアヴァロン

 端的(たんてき)に、世界の創造主はアルクトゥルス。

 でも、神王は世界のバランスを保つために『聖地』を作った。


 じゃあ、星屑(ほしくず)とはなんだ?


「さぁて、まずは『星の都』がなんぞ存在しているか、ですな。

 それは、都へ来られる前に見たはずですぜぇ。

 世界最高峰の霊山(れいざん)――『アヴェレスト』を」


「ああ、んなのあったな。一部はぶっ壊しちまったけど」

「な、なんと罰当たりな! ……まあ、それは置いておきましょう。あの裏には『超巨大洞窟』がありやしたね。都と繋がっているダンジョンです」


 あったな。

 思えば、あの周辺や洞窟内にも『マグネター』が出没していたっけな。


「もう、お分かりじゃありませんかのぅ?」

「いや、分からねーよ! 端折(はしょ)りすぎだろう!?」


「霊山を思い出すべぇ~」

「ん――なんだ、つまり『星の都』って霊山の中なのか?」

「まあ、普通に考えればそうなりますなぁ」


 なるほど。てか、まんますぎたな。


「霊山は、アヴェレストなんてぇ呼ばれておりやんすが、それは違うんどす」

「違う?」



「ええ、この都こそ『アヴァロン(・・・・・)』です」



 ――――――な。



 なんだって?



 ミザールのヤツ、今なんて?



「ほら、奴隷(どれい)はみんなエルフでしょうに。つまり、そういうこと(・・・・・・)ですな」


「………………」



 マジかよ……。

 『星の都』ってそういうことか!!



「もともとこの『星屑(スターダスト)の都・アヴァロン』はエルフのもの(・・・・・・)。ほら、星屑の在り処ですなぁ」


「………………」



 あまりのことに、俺は絶句(ぜっく)した。



 ミザールの言っていることは筋が通っていたからだ。


 今まで見てきた貴族とエルフの関係。

 この大会の賞品にされていたエルフ。リースの母さん。


 エルフがなぜ、こんなにも奴隷(どれい)扱いされているのか。


 リースの故郷(ふるさと)だったあのアヴァロンは、奇跡的に逃げ延びたエルフたちが作ったんだ。だから、聖地と聖地の間なんて、変な場所にあったんだ。



「つーことは……貴族とかマグネターは、この都を不法に支配しているってことじゃねえか!! なにが貴族だよ、なにが七剣星だよ!!」



「その通り。一部の貴族は『花の都』からやってきた者が多いですなぁ。ほぅら、お嬢様とかそうですべ。最初は仲が良かったんですけどねぇ、マグネターがちょっかいを出してきたんですわぁ」


「いやだがまて、貴族とマグネターが手を組んでいるんだろう!?」


「一部でげすな。主な元凶は『マックノート家』どす。で、この星の都を実効支配している『ゼロアスター侯爵(こうしゃく)』がやりたい放題やっとるっすよ」



 ゼロアスター侯爵――そいつが、マックノート家の。



「やっと名前が出てきたか。そいつを倒せば全ては……」

「いやぁ、お忘れか。七剣星を。オイラが抜けちまったんで、今は六剣星(・・・)だがやなぁ。まあ、とにかく七剣星とマックノート家は強い繋がりがあるざんすよ~」


「確か、七剣星の方は『ドゥーベ』……だっけ」

「そう、そのドゥーベは七剣星の団長(リーダー)やね。そら強いの何の。ありゃ~噂に聞く『聖者』に匹敵(ひってき)するレベルの怪物やん。いや、それ以上かもしれん」


 なに……『聖者』以上だと……!

 そんなヤツがいるだなんてな。


「まぁ、ドゥーベは怪しい研究……、確か、錬金術(アルケミー)だったかのぅ? 聖者を超える『超人』になるため~とかオイラに協力を求めてきたけん」


「ミザール! それに加担したのか!」


「しとらん。興味ないっつーの。白衣着てるけど、別に研究者じゃねーっての。オイラは元医者でなぁ。命をどうこうするってのは、ど~もなぁ、生命倫理に反するというか」


 そういうことか。

 通りでな。ミザールはなんだか常識人だな。てか、失礼だけど、なぜそんなのが七剣星に入っているんだか。


「まあ、分かったよ。大筋は理解した。で、このバトルロイヤルにも七剣星とマックノート家は参加しているんだろうな」

「少なくとも、七剣星の全員は参加しとるんな。残りはドゥーベ、メラク、フェクダ、メグレズ、アルカイド&ベネトナシュやな」


「じゃ、そいつらとマックノート家を潰す」

「簡単に言ってくれるのぉ、けど、あんさんなら可能かもしれへんね。この星の都を変えることも」


 紅茶を飲み干すミザールは、手を叩いた。


「そや、大賢者の娘を貸してもろたんね。おそらく、朝になれば合流できるかもしれへん」

「ん、それ聞き覚えがあるんだよなあ。娘の名前は?」

「それが変わった名前でな――」


 名前を教えてもらおうと思ったら、メサイアが戻ってきた。


「サトル~。家は問題なし! これで快適に過ごせるわぁ」

「おう、おかえり。すでにくつろいでいるよ」


 バトルロイヤル中に、こんなにくつろげているのは俺たちくらいだろうな。ライバルやマグネターからも襲われないし、最高すぎるぜ。


「ごはんできましたよー」

「早かったなフォル。もう出来たのか」

「わたくしの【料理スキル】は万能ですからね! えっへん!」


 そう堂々と胸を張るフォル。う~む、壮観(そうかん)


「サトルさーん。お風呂の準備も出来ましたよ~♪ 一緒に入りませんかぁ~!」


「おぉ、リースも! よし、あとで一緒に入ろう。絶対に!

 まあでも、その前にみんなで飯にしようか」



 ◆



 一方……

 夜の魔法の森【ブロセリアンド】では――大事件が起きていた。



「うあああああああああああああああああああああああ!!」

「なんだありゃァ!! 鬼か、悪魔か!? 魔王か!?」

「ねーよ、そんなのいるわけねえ!」

「イヤだあああああ、俺は死にたくねえええええええ!!」

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

「ノヴァ様ああああ、七剣星でもいい助けてくれええええ!!」



 阿鼻叫喚(あびきょうかん)の地獄と化していた……。

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