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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第二章 聖地巡礼

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第126話 聖女はおっさんを癒したい

 俺たちは『聖地・トリスタン』に向かっていた――はずだった。


 その道中にある【ブロセリアンド】という魔法の森に入ったとき、俺たちは何故かバラバラになってしまい、孤立してしまった。


なんでやねん。


「なんてこった……。メサイアもベルもリースもどこへ行ってしまったんだ……」

「そうですよ。わたくしと兄様の二人きりだなんて……。何かの手違いで、わたくしが兄様襲っちゃいます」


 そうそう、俺がフォルを、って……


「お前が襲うのかよ!」

「あたりまえじゃないですか!」

「なんでそんな真剣な顔なんだ。こえーよ!!」


 さすがヘンタイ聖女。

 まずいな、このままでは俺の身に危険が……!



 つっても、今は不用意に動くことが出来ず……。

 フォルに膝枕(ひざまくら)してもらっているんだけどな。



「兄様、お加減(かげん)如何(いかが)ですか」


 フォルは俺の頭を撫でてくる。まるで聖母のように。


「……ん。最高」

「……それでは誓いのキスを」

「それは遠慮しておく」

「つれないのですね。けれど、兄様。モンスターに取り囲まれてしまいました」



「なんだって!?」



 よ~~く周囲を見渡すと、『ギガウッドゴーレム』やら『ポイズンゴブリン』、『ジャイアントコボルトアーチャー』までいた。


 なんだ、『ダーティーオーク』もいるじゃないか。


「兄様のお手を(わずら)わすまでもありません。わたくしが……」

「んや、大丈夫だ。俺には【オートスキル】があるからな」


 俺はフォルに膝枕されたまま、戦闘を開始した。


 モンスター数十体は一斉に襲ってくるが、オートスキル『ヘルリパルサーレイ』が発動。巨大レーザーが一気にモンスターを殲滅した。



 蒸発していくモンスターから、ドロップアイテムがボロボロ出る。



「あら、この森のモンスターのドロップ率かなり良いようですね」


「みたいだな。レアアイテムばかりじゃん。アイテム一括回収スキル【ロゴス】でっと……よし、一気にレアゲットだな」



 さて、戦闘も終わったし、膝枕続行。


 フォルの膝は寝心地よすぎてな~。天国。


 目蓋を閉じ、風を感じようとした時だった。



 ぐ~っとフォルのお腹が鳴った。



「なんだ、腹減ってんのか」

「……あ、あの。これはその、……はい。朝から何も口にしていないので」

「なんだ、食ってなかったのか。どうしたんだよ」

「その、ダイエットを」


「ダイエット……? いやいや。する必要ないだろ……こんなパーフェクトすぎるウエストしてんのによ」


 俺は、フォルのお腹を両手で掴んだ。

 なんだ、ぜんぜんスリムじゃないか。触り心地も感動的だ。


「ひゃっ……! く、くすぐったいですよぉ……」

「おっと、すまん。贅肉もないし、気にする必要ないだろう」



「いやです! もっと聖女らしく女を磨いて、兄様に振り向いてもらいたいので!」



「もう十分振り向いてるよ」

「……わかってます♡」



 なんてヤリトリしてると――また何か現れた。

 なんだこの森は、やたらアクティブモンスターが多いな……って、あれ。



『ゲヘヘヘ……。こんな森の中でイチャついてるなんてよォ……。俺たちに襲ってくださいって言っているようなモンだよなぁ~』



 なんか柄の悪い連中が六人現れた。

 コンスタンティン軍ではないな――野盗か。



 ……ったく、相手するの面倒だなぁ。


「おい、そこの! 女に膝枕されてるてめーだよてめー!」


「あ?」


「痛い目に合いたくないだろう~? その女聖職者(プリースト)を俺たちに寄越せ。素直に渡したら、あとは俺たちが楽しんでやるからよォ~ハハハ!!」



 あー…もう静かに寝かせてくれよ!


 ぶっ飛ばすか……。

 いや、その必要はなかった。



 森の奥から出現した『ダーティーオークレディ』約30体が雪崩れ込んできた。



「んぉ……すげえ数」

「兄様、あれ……」

「ああ、野盗たちを狙っているな……」



「え?」

 野盗たちが何事かと後ろを見ると、すでに『ダーティーオークレディ』が迫っていた。



「ちょ、うああああああああああ!! なんだこのバケモノ!!!」



 野盗どもは、ダーティーオークレディに追いかけられて行った。



「うあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」



 ヤツ等は勝手に去った。

 俺とフォルの邪魔をした天罰だな、ざまぁ。



「しっかし……あの『ダーティーオークレディ』って確か、人間を襲っては子孫を増やしていたっけな……こえー」



 捕らえられたら一巻の終わり。

 もう二度と逃げられないという。


 俺は丁度その話を、メサイアに聞かされていた。

 まさかこの森に生息していたとはね。まあ、助かったけど。

いつも応援ありがとうございます。

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