表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第二章 聖地巡礼

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

125/562

第120話 レジェンドレアの魔剣

 【 グラストンベリィ - 内部 】



 ボロい教会だから、内部も廃墟と化しているのかと思った。


「なんだここ……!!」


 とても神聖とは思えない……地獄(・・)のような場所だった。

 この感じ、どこかで……?


 俺はチラッとメサイアを見る。

 ――すると、メサイアは吐き気を(もよお)しかけ、苦虫を噛みつぶしたような顔をしていた。


「メサイア!」「姉様!」「メサイアさん!」「女神様!?」


 みんなメサイアを心配した。

 ……やっぱりなのか。お前がそんな真っ青なツラになるだなんて、思い当たる節はひとつ(・・・)しかない。




 ここは――




 ――死神の世界だ――




 世界終焉(ワールドエンド)の未来があるとするなら、この場所がまさにそうだろう。

 すべては廃墟と化し、なにもない。



 そんな異空間に浮く聖剣。



 パロ曰く、ここに眠るは『聖剣・エクスカイザー』とかいうパチモンくさいヤツ。


 ――いや、ありゃ……『魔剣』だぞ。



 エクスカリバーとして(まつ)られていたものは、『エクスカイザー』で、魔剣(・・)だったのだ。



 マジか……。

 マジなのかよ……。



 そりゃあ……ないぜ。



 大ハズレを引いちまった。

 こんなイカれた世界に繋がっているかと思ったら、聖剣ではなく魔剣。

 このアヴァロンは、いや、グラストンベリィはどうなってやがる!!


「おい、パロ。どう見ても、ありゃ聖剣なんかじゃないだろ!」

「み、みたいだにゃ……。知らなかったんだにゃ! そ、そんな疑いの眼差しで見ないでほしいにゃ……本当にゃぁぁ!」


 あの慌てよう。

 ふむ、パロはアイテム情報に(うと)いとか言っていたし、本当だろう。


「じゃあ、リース。あの暗黒星雲(ネビュラ)に浮かぶレジェンドレア級のウェポンは『魔剣・エクスカイザー』のようだが……なにか心当たりは?」

「あ……あんな異物がアヴァロンにあっただなんて……。あたしにも分かりません。どういうことなんでしょう……」


 リースでも分からないか。

 となると、元・死神のヤツなら少しは分かるかな。いやでも、メサイアは、以前に何も知らんと断言していた。それに、今のメサイアはすっかり意気消沈していやがる。


 ありゃ、ダメだなぁ。



「兄様、あの……」

「なんだ、フォル。そんなモジモジして、漏れそうなのか?」

「ち、違います! 漏らすなら兄様と二人きりの時……って、そうじゃありません。その、『警告(・・)』が出ていますよ」


「警告ぅ?」


 なんの警告だ? と、俺は視界を注視する。



 すると――



       未知のボス発見

 << Enemy spotted:Unknown Boss >>




 なんだか懐かしい、赤い文字がド派手に表示された。



 えーっと、これは……うん。そのアレだね。



 厄介な『レイドボス』だね……アレ?



 俺は二度見した。



 『未知のボス(・・・・・)』?



「未知のボス!? なんだそりゃ!?」



 ズッシーーーーーーーーーンと空から落ちてきた巨大な生物。

 その衝撃は強烈で、土埃が視界を妨げていた。


 なんつー…!


 次第にその正体が露わになった。



 スピリットドラグーン【Lv.Unknown】

 << All Status Unknown >>



「おいおい。名前以外、全部分からんのか……」



 しっかし、なんという大きさ。迫力……。

 あれは、この異空間を支配する怪物ということなのか!? ……あれは強い、俺の本能がそう告げていた。まずいぞ……!



 くるぞ!!



「――――――」



 ……しかし、スピリットドラグーンは……



 ポテッ……と、マヌケな音と共に、ハリボテのごとく倒れた。



「……へ?」


 おい、あの恐ろしすぎる迫力はなんだったんだよ!?

 つーか、あれじゃ適当に作って失敗した、ただのオブジェクトじゃないか。どうなってやがる!?


 ――で。



 【Congratu(コングラチュ)lations(レーションズ)!!】



 とまぁ、リザルトが盛大に異空間に響き渡った。



 どうやら、俺たちは戦わずして勝利したらしい。


 ふぅ~疲れた。


「……ふむ、フォルちょっと」


 俺は、フォルのツヤツヤのモチモチの頬に手を伸ばし、優しく引っ張った。


「ひゃーーー!! にゃふぃすんふぇふみぁっ!?」


 バタバタと暴れるフォル。

 夢ではなさそうだな。


「なんだ、現実か」

「兄様ひどいです……! どうせなら、おっぱい(・・・・)を、そのイヤらしい手つきで揉んで戴けたら良かったのに!」

「なんで強調してんだよヘンタイ」


 ヘンタイ聖女はさておき――この状況だ。

 メサイアは、相変わらず顔面蒼白(ブルー)だし、今にも嘔吐(おうと)しそうな勢いだ。



 ――まあいい、あの『魔剣・エクスカイザー』を戴くだけだ。

いつも応援ありがとうございます。

もしも面白い・続きが読みたいと感じましたら、ぜひブックマーク・評価をお願いします。感想もお気軽に書いて戴けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ