表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第二章 聖地巡礼

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

119/560

第114話 裏切り者に制裁を

 【 アヴァロン - カタバミ邸 】


 すでに数十人規模のエルフが『カタバミ』の家に、彼自身に詰め寄っていた。


「どういう事だね、カタバミ! キミが軍と接触していたらしいじゃないか!」「この裏切り者ォ~! 俺たち……いや、アヴァロンを売るとはいい度胸だ!」「旅人さんによれば、エルフの郷はキミのせいで滅びるそうじゃないか」「鬼畜コンスタンティンと繋がっているんだな!? そうなんだな!?」


 ワー、ワーと完全に抗議集会のような騒ぎになっていた。その群を抜けて、俺たちはカタバミに更に詰め寄った。


「やあ、カタバミさん」

「お、お前たち! ベラドンナさんも! ひょっとして……あんた達の仕業かい!? もう、あなた方のせいでいい迷惑だよ。証拠もないのに、この模範的(もはんてき)で善良な市民である俺を疑うとは心外だよ。なあ、みんなもそう思うだろ?」


 ざわざわ……と、現場は混乱する。

 証拠か。そうだな、確かな証拠がないと、それは一方的な嫌疑(けんぎ)冤罪(えんざい)になりうる。……だが、証拠はあった(・・・・・・)


「証拠ならあるさ、ベル」

「いやぁ~、その接触してきたヤツを追いかけるので大変だったよ。すばしっこいヤツでさ。……はい、この男」


 ベルが『コンスタンティン兵』を捕らえて来てくれた。

 これは、特別任務(・・・・)として、俺がベルにお願いした案件だ。見事捕まえてくるとはな、さすがだ。


 ……さて、拷問(・・)を始めよう。


「おい、あんた。名前は?」

「お、俺は……コンスタンティンの騎士だぞ! こんな極悪非道な拉致行為が発覚すれば戦争だぞ!? いいのか!?」


「うるせー!!」


 俺は、コンスタンティン兵の肩に『パニッシャートライデント』をぶっ刺した。



「ひぃィぎゃあああああああああああああああッ!!!」



「いいから素直に吐け。この目の前にいる男……『カタバミ』と繋がっていたとな」

「……がぁっ、知らん。俺は知らんぞそんな男…………」

「ふむ。そう簡単には口は割らないか。さすが、(ほま)れ高き騎士様。けどな、俺のこれは今まで見てきた炎の数には程遠い……だからな!!」


「ひぃ~~~!! 分かった。やめろ、やめてくれ!! それ以上、肩に槍を押し込まないでくれ!!! 死ぬ、出血多量で死んでしまう~~~~~~!!!」


「なら、素直に言うんだ」

「……俺は……『カタバミ』と接触した……。けど、これはあのお方(・・・・)の命令だったんだ! だから……仕方なかったんだ」


 がくっと兵は崩れた。

 俺は、兵の肩から槍を抜き、改めて『カタバミ』に向き直った。ヤツはすでに口をパクパクさせ、震え、嫌な汗をダラダラと流していた。


「…………ち、ちが……違うんだ。違う違う! 俺じゃない! 俺じゃないんだ……」

「黙れ!!」


 リースの親父さんが叫ぶ。

 そして、他のエルフたちも怒りや憎しみに満ちていた。


「カタバミ……貴様をアヴァロンから追放する!! 出ていけ!!」

「…………そ、そんな。まて、まってくれ!」

「このバカタレがああああああああああ!! 怒りのキング・ダイアストロフィズム!!」


 親父さんの怒りのスキルが炸裂し、カタバミは強烈なゲンコツを顔面に受け、ぶっ飛ばされた。遠く……それは遠くへ。


 もう二度とこっちへ戻ってこれないような、相当な距離飛んでいってしまった。


 すげぇ力だ。

 さすが、リースのお父上だ。


「裏切者には当然の報いだ。

 ところで……サトルくん。キミには本当に助けられた。一同を代表して、この通りだ。今までの非礼を詫びさせてくれ」


 頭を下げるエルフたち。

 だが、これで終わっていない。


「いや、まだです。お義父さん。これからが災厄のはじまり……俺たちが全力でアヴァロンをお守りしましょう」

「本当かね、サトルくん!? 私たちも一緒に戦うが……」

「お義父さんたちは、女性や子供の避難を優先させてください。戦いはお任せを……だから、勝利した暁には娘さんを……」


「分かった。サトルくん、君になら娘を託せる。リースを頼む」


 そんな頭を下げられたら、もう後には引けないよな。


 そして、遠くから聞こえる爆裂音。

 あれは、リースとフォルだろう。


「はじまったか。……よし、あとは軍を倒すだけ。敵将は『クローズド』と『アルデバラン』の二人らしい」


 捕らえたコンスタンティンの騎士から、気絶する前に吐かせた情報だ。確実だろう。コイツ等を叩けば、俺たちの勝利だ!


 俺たちは、まず名前に覚えのある『クローズド』を潰しに出た。

 場所も分かっているからな、もうヤツ等は袋のネズミだ。



 ◆



 情報通り、クローズドとその兵たちはアヴァロンの外よりも少し離れた場所にいた。林に隠れ、何かを伺っているような。しかし、そうはさせない。


「ベル、先陣を頼む。メサイアは後方支援よろしく」


「はいさ、『エレメントシールド』!」

「分かったわ。じゃ、私は女神専用スキル『パンスペルミア』で支援ね!」


 『パンスペルミア』――

 一定時間、パーティメンバー全員の移動速度を増加させる。さらに、どんなダメージでも、一定の割合で回復に変換する。……という、とんでもスキルだった。つまり、敵から超火力のダメージを受けようが、大体は回復になっちまうということだ。なかなか無敵に近い。

 だが、慢心(まんしん)はいけない。あくまで一定時間だ。いつまで効力が持つかは不明。ならば、速攻で決着をつける必要があるだろう。



 いけるさ……俺の【オートスキル】ならばな。

いつも応援ありがとうございます。

もしも面白い・続きが読みたいと感じましたら、ぜひブックマーク・評価をお願いします。感想もお気軽に書いて戴けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ