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神魔変転 ~転生した絶対神はその力で全てを超える~  作者: Absolute ≪ZERO≫/夢神零
第2章 衰国の冒険者編
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第61話 神は先輩を指導する

ゼロが本気を出すときは来るのだろうか?

「ゼロさん!僕を弟子にしてくださいいいいい!!」



セイルは土下座して俺への弟子入りを懇願する。



「待て待て、弟子を取るとか性分じゃないし、まず土下座をやめろ」


「はい、ゼロさん!」



セイルは土下座の状態から瞬時に立ち上がり、俺に向かって敬礼した。



「敬礼すな。あと俺は年下なんだからさん付けもやめてくれ」


「分かりました、兄貴!」



いやだから年下だって。


ほら、レノとアルツもこの変り身に唖然としているじゃないか。


はぁ、もういいや。



「そもそも俺は弟子なんか取るつもりはないし、適当に何か教える事ぐらいしか出来ないぞ」


「構いません!兄貴の技術を僕に教えてくださいいいい!!」



セイルは腰を90°に曲げ懇願する。


まぁセイルの剣技はまだ未熟だし、教える程度なら別にいいか。



「分かったから頭を上げろ。レノとアルツもどうだ?魔法も槍術も一通りは教えられるが」


「え?本当?じゃあお願いします!」


「槍術、俺も強くなりたい。頼む」


「ああ、任せろ。・・・取りあえずセイルが頼んだ飯を片付けようか」



こうして食堂で飯を食べた後、3人を指導する事になった。


俺達は俺がホーライ草を取り尽くした一帯、通称ホーライ高原にやって来た。



「それにしても、まさかゼロくんが貴族だったとはね」


「元・平民だけどな。爵位だって最下の名誉爵だし」


「それでも貴族、俺達にとっては憧れ」


「そうだよ兄貴!それで一体どんな技を教えてくれるんだ?」



セイル、レノ、アルツは目をキラキラさせながらこちらを覗く。



「いや、そんな大した事はしない。そもそも技を使う前に実力が追い付いていない。取り敢えず模擬戦として俺が相手をするから、俺に傷一つ付けてみろ」


「傷一つ?そんなの簡単だよ!」


「いくら貴族でも私達を舐めすぎじゃない?」


「余裕、直ぐに終わる」


「じゃあ、やろうか」



30分後



「ハァ、ハァ、全然当たらない」


「魔法も駄目、ダメージを与えられる気がしないわ」


「直ぐに躱される、これが実力の差」



3人は疲れきって地面に座り込む。


俺も大分手を抜いてやったが、能力や魔力が無いだけでここまで差があるとは思わなかったな。


やっぱり能力を持つ貴族や商家は特別なんだな、と。


いや、逆だな。


能力を持っていたからこそ貴族や商家になれたんだったな。


結局血の濃さが重要視されるんだよな。


取り敢えず3人にある程度のアドバイスはするか。



「セイルとアルツは狙いが分かりやすい。はっきり言って避けるのが滅茶苦茶楽だ。知能のある魔物相手だったら恐らく苦戦するだろうな。2人はフェイントを意識した方が戦いやすいと思うぞ。レノは魔道具で得た魔力の魔法への変換効率が低い。レノは炎魔法を使っていたが、恐らくレノの相性は炎属性ではなく、光属性だ。今度からは光魔法を使う練習をした方が良いかもしれないな。とまぁこんな感じだ」


「そうだったんだ。僕達だけじゃ気づけなかったよ」


「そうね。私の相性が光属性だなんて。そもそも魔道具が無いと魔法も発動出来ないのに」


「人間には元来魔力は存在する。だが、神の血が薄い人間はその魔力を放出する力が弱い。それを助けるのが魔道具であって、誰にでも魔法属性はあるからな」


「え?という事は僕にも魔法が・・・」


「セイル、剣術もまだまだなのに他の物に手を出すな。器用貧乏」


「アルツぅ、夢を壊さないでくれぇ!」


「事実」


「辛辣!」


「まぁ具体的な技とかは、そうだな、(シルバー)ランクに昇格してからだな」


「おお!それじゃあ(シルバー)昇格目指して頑張るぞ!」


「「おー!」」


「ん、頑張れ」


「あれ?ゼロくんは(シルバー)目指さないの?」


「いや、これから1、2ヶ月は暫く冒険者はやらないかな」


「え?何で!?」


「まぁ、色々あってさ。ほら、一応俺は学生だし、あっちにも偶には顔を出さないと」


「ゲールノーア学園かぁ、良いなぁ」


「(まぁ、本当の理由は別にあるけどな)」



ゼロは王都の方を見ながら険しい表情をしていた。

次回から本命の建国祭の話が始まります。

伏線多用不可避。

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