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神魔変転 ~転生した絶対神はその力で全てを超える~  作者: Absolute ≪ZERO≫/夢神零
第1章 ゲールノーア学園編
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第44話 神は舞踏する(前編)

楽しい(笑)舞踏会。

でもダンスシーンは一瞬で終わります。

そんな緻密な動きを文章で表現出来ない(´・ω・`)

魔導祭が終わって数日後、今日は王城で舞踏会が行われる日だ。


俺は学園の寮から出て舞踏会の会場に向かう。


学園寮もまた学園と同じく王城の中に組み込まれているが、舞踏会の会場は城を挟んで反対側なので、少し遠回りをしないといけない。


面倒だ。



「っと、ここだよな。多分」



舞踏会の会場として指定された場所に着き、入口を開ける。


受付で名前を書き終わると、イーゼルと出会った。



「やぁゼロ、どうだい?その服。僕のお古だけど」



俺は平民故こういった場での正装を持っていなかった。


そこでイーゼルがこの服をくれたのだ。



「ああ、問題なくぴったりだが、なんか負けた気がする」


「あっはっは、君に勝てるのは権力か身長ぐらいしかないしね」



俺とイーゼルでは身長差が20cmぐらいある。


まぁ10歳と13歳だから当然の差ではあるが。



「それより入口にいるのも何だし、早速行こうか」


「今見えたが、他の五英傑もいるんだな」


「そうだよ。僕以外は皆公爵家の人間だからね。呼ばれて当然だよ。あと、一応君は貴族じゃない特別枠だから、目立った行動は慎んでね」


「努力はする」


「そこは肯定して欲しかったな」



ここにいる人達は皆、王家や偉い貴族ばかりだ。


今回は魔導祭優勝の副賞としての招待だったが、普通平民が優勝するなんて考えない訳で。


周りから浮くのは当然だな。


周りから浮くといえば、あの貴族らしからぬ衣裳を着たあの少女だが。


ん?あれルナじゃん。



「あっ!ゼロくーん!」



俺と目が合ったルナがこちらへ駆け寄ってくる。



「ど、どうかな?この衣裳、似合ってる?」



他の貴族令嬢が着ているドレスではなく、淡い緑色のワンピースを着たルナが自分の衣裳を見ながら俺に訊いてくる。



「まぁ、似合ってると思うぞ」


「ほんとっ?良かったぁ(*´∇`*)」



ルナは顔を赤面しながらそう答える。


よく考えたら貴族の仰々しいドレスなんかよりよっぽどルナの方が良く見える。



「そう言うゼロくんもその格好、凄く似合ってるよ!」


「ああ、イーゼルから貰ったんだ。俺はこんな服持ってないからな」



服がないなら創れば良かったが、生憎この時代、この国の正装なんて知らないからな。


全くイーゼルに感謝だな。


心の中でイーゼルに謝辞を送っていると、会場で最も大きな扉が開き、国王が入場する。


それと同時にワルツが流れ、舞踏会が始まった。



「曲も流れ始めたし、踊ろう?」


「ああ、そうだな」



ゼロはルナの手を取り踊り始める。


ルナは赤面しているが、ゼロはそれに気付く事なく淡々と踊り続ける。


こうして舞踏会の''ダンスは''恙無く終わった。


そう、''ダンスは''恙無く終わった。


この後は全く恙無くなかった。


普通舞踏会はダンスの後に、食事や酒を楽しんだり、会話を楽しんだりする自由時間が設けられている。


ここで貴族同士での様々な策謀や交渉が繰り広げられる。


当然、ゼロはそこに巻き込まれるのだった。


・・・という運命を回避する為に俺はダンスが終わった後直ぐに、ルナを連れてイーゼルの元へ向かった。



「やぁゼロ、ルナ。ダンスはどうだったかな?」


「うん!凄く良かったよ♪」



ルナは赤面しながらそう答える。



「そうか、それは良かったな」



イーゼルはニヤニヤしながら俺の方を見る。



「そんな事よりイーゼル」


「そんな事って・・・全く君という奴は。まぁ真っ直ぐここに来たって事は何かあるんだろ?」


「ああ、面倒な事に巻き込まれたくないからな。イーゼルの側にいれば多少はマシかと」


「いや、そうでもないぞ。王位継承争いで貴族達はどちらに付くかで大変だろうからな」


「は?王位継承争い?第一王子のお前が次期国王じゃないのか?」


「そこにいる第二王女、イリス姉上が力を伸ばしていてね。王位に就くのは強い者であるっていう考えが広まっているからね」



そう言う事なら俺はイリスを倒したけどな。


確かにイリスの周りには便宜をはかるような貴族達が集まっている。


そうこうしている内にイーゼルの周りにも貴族が集まってきた。



「イーゼル殿下、この度は優勝おめでとうございます。して、そちらの方々は?」


「ああ、クラスメイトのゼロ=グランディオとルナ=エルサーラだ。ゼロ、ルナ、こちらは軍務卿のソーンダイク公爵だ」


「おお!先日の魔導祭でイリス殿下を倒した者ですか!私はエディン=ソーンダイクだ、宜しく」


「ゼロ=グランディオだ」



俺とソーンダイク公爵は握手を交わす。



「そしてこちらはエルサーラ装飾店の娘さんかな?」


「は、はい!ルナ=エルサーラです!」



ソーンダイク公爵はルナとも握手を交わす。



「じゃあ僕はちょっとソーンダイク公爵と話す事があるから、また後で」



そう言うとイーゼルとソーンダイク公爵は会場の隅に向かった。


全く貴族というものは大変だな。


それに王位継承争いか。


どちらに付くかによって後の待遇が変わってしまうからな。


貴族としては気が気でない状況だな。


辺りを見渡すと見事にイーゼル派とイリス派で半々分かれている。


そう考えると今この場にいる俺とルナは気楽だな。



「ゼロくーん!この料理凄く美味しいよー!」



・・・本当に気楽だな。

貴族は大変だね(フラグ)

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