第15話 神は創部する(後編)
天の声:最初のナレーションはワイの担当や。どや、ええやろキリッ( ・`д・´)
ゼロ:伏線張るの下手だな
天の声:ショボーン(´・ω・)
統一魔法クラブの発足。
新しいクラブが出来るのはそんなに珍しい事では無いが、部長に平民が就くという事は異例であった。
そもそもこの学校に平民が入る事は滅多になく、数年に一度程度だ。
何故そんなに居ないのかというと教育の差である。
貴族や商家は幼い頃からある程度の教育を受ける事が出来、平民にはそれが出来ない。
これがその差であり、例え受けたとしても学力で落ちるのだ。
ずば抜けて頭が良くない限り・・・
斯くして平民によるクラブ創設は前代未聞の珍事として学園中に広がる事となる。
当然貴族によるクラブはこれを侮蔑し、商家によるクラブはこれを凄賛した。
しかし一年生の間では、その態度が表に出る事はなかった。
それはその平民が最高のAクラスに所属していた事。
そしてAクラスの貴族(五英傑を除く)はその平民の凄さを実感していた事。
これが今後の貴族社会に大きな変革を齎す事になる。
放課後、アスク先生が借りた部室に集まり、今後の方針について話し合う事になった。
「へぇ、ここが部室か。よくこの部屋借りれましたね、アスク先生」
「我々教員には一人一つ部屋を貰えるからな!他の教員はクラブの部室に使っていたから、私もそうする事にしたのだ!クラブの部室にするので貸してください、と言えば誰も拒否など出来ないからな!それでこのクラブの活動方針はどうするんだ?」
「色んな魔法で色々する」
「色々って何よ!?」
「えー、諜報とか?」
「「諜報?!」」
「諜報か!面白そうじゃないか!」
「そこ共感しないでくださいよ先生。諜報って何するの?ゼロくん」
「えー、取り敢えずここの城探索してみたい」
「「は?!」」
「ここの城の探索か!面白そうじゃないか!」
「アスク先生はそれで良いんですか!?ゼロ、流石にそれはマズくないか?」
「隠蔽魔法使えば余裕余裕」
「「隠蔽魔法って何?!」」
「え?そこから?まぁ適当な冗談は置いといて、こんな感じに魔法を使って色んな活動をするっていう方針で良いんじゃないか?」
「え?城探索冗談だったのか!?」
「そういえばアスク先生は一応平民でしたね。気になるのも分からなくないですけど」
「まぁゼロがそういうならそれで良いんじゃないか?大分雑だけど、活動方針としては妥当だと思うよ」
「そういえば他のクラブからクレームが来てたらしいな」
「ああ!ちゃんと私が応対しておいたぞ!だが今後クレームが増えるかも知れないな!そこの所は大丈夫か?」
「取り敢えず実力で捩じ伏せれば問題ないんじゃね?」
「・・・10歳とは思えない発想ね」
「え?ゼロって10歳なのか!?僕より3つも年下だったのか!?」
「適性年齢なんか無視だ無視」
「まぁ年齢制限はないから問題はないけど・・・」
「俺の年齢なんかどうでも良いんだよ。あって無いようなもんだし」
ガラガラガラガラ
突然部室のドアが開き、黒服の男が三人入ってきた。
「ゼロ=グランディオはここに居るか?」
''凄賛''という熟語は俺が創りました。意味はへぇー、凄ぇと思う事です。