表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神魔変転 ~転生した絶対神はその力で全てを超える~  作者: Absolute ≪ZERO≫/夢神零
第3章 五崩神と十帝編
100/145

第96話 神はサイコロを振らない(Softly Control Stiffness)

柔よく剛を制す

準々決勝の相手、メル=リムラン。


今大会で唯一本戦まで勝ち上がって来た女子。


男にも引けを取らない高い身体能力を持ち、その身体の柔軟さを活かし、数々の敵を屠って来た。


柔よく剛を制すという言葉がある。


それは、柔軟性は堅固な物に勝つ事が出来るという意味で、正に彼女を体現した言葉だろう。


しかし、戦闘においては身体の柔軟さよりも、頭の柔軟さが重要となる。


果たして、剛はどちらなのか?



「メル=リムラン、ゼロ=グランディオ、両者前へ!」



審判の男がそう指示を出し、俺はステージの前へと向かった。


俺と目が合ったメルは舌舐めずりをしながら前へ出て来る。



「それでは準々決勝、始め!」



審判の合図と共にメルが動き出した。



「こんな可愛い子を痛め付けるのは気が進まないわ~。でもごめんなさいね、そういう試合だから♡」



メルはそう言うと、前の試合と同じ新体操のような動きで俺に接近して来る。


俺が前へと剣を振ると、予想通り柔軟な動きで俺の剣を躱す。



「駄目よ~そんな遅い剣じゃ私には届かないわ。それじゃあバイバイ」



メルは俺の腹を狙って斬り掛かる。


実はこの剣魔祭、1つ重要な欠陥がある。


それは殺せない事だ。


俺が前の試合で見せたように、対人戦では首を狙うのが一番良い。


メルの体勢を見ても、首が一番狙いやすい。


だが首を斬っては殺人となり反則負けする。


必然的に即死にならない腹辺りを斬る事しか出来ない。


だが、その動きが一瞬の隙を生む。


どんな戦場、どんな武器であっても、そこに大差が無い限り、圧倒的有利なのは防御側だ。


ましてやメルの動きは単調で、完全に読む事が出来る。


この状況、メルは自分が有利だと思っているが、本当に有利なのは、俺の方だ。


メルの刃が俺に当たる前に、後ろに数歩下がる。


メルの動きで剣を振っても、数歩下がれば当たらないのだ。



「!?」



メルは避けられた事に動揺したが、直ぐに体勢を立て直そうとした。


だが、その数秒は俺にとって十分すぎる時間だった。


俺はメルが剣を持っている腕を切断した。


夥しい血が吹き出ると同時に、メルは降伏宣言し、回復魔法によってメルの腕が元に戻った。


斯くして、準々決勝は当然俺の勝利となった。


試合終了後、休憩の時間があるが、その時にメルが話し掛けてきた。



「まさかこの私がこんな可愛い子に負けるとはねー。・・・どうやって避けたの?自慢じゃないけど、私のあの動きを見切れる人なんて早々いないわよ?」



俺からしたらスローに見る事が出来るので、どれだけ素早く動いたって余裕で見切れるんだよな。


さて、普通に答えようかな。



「俺の動体視力が良いからっていう理由もあるが、やっぱり動きが単調すぎる。その動き、第1試合でもやっていただろ?一度見たら流石に分かる」


「えぇ、分からないわよ普通は」


「後は、避けられる事を想定していなかったのが問題だな。ついでに言うと俺の容姿に油断していたってのもあるか」


「むー、こんな可愛い子がそんなに強いなんて思わないでしょ」



まぁ、そうだな。


しかしいい加減この姿だと舐められて終わりだな。


さっさと成長しろよこの体。


あと可愛い言うな。



「でも、私に勝ったからには優勝を目指しなさいよ。応援してるからね♡」



メルは俺にウィンクすると、ステージを後にした。


さて、次は準決勝だな。


相手は誰かな・・・セイルじゃん。


ここまで勝ち上がって来たのか。


あの中途半端な剣筋だったセイルがなぁ。


まぁ俺のアドバイスを受けて真面目に努力していたからな。


セイルがどこまでやれるか楽しみにしていよう。

メルもセイルも年上です。

あとゼロは見たまんまの子供です。

見た目は子供、頭脳は大人、その名m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ