0.終わりの日
カプリッチョの世界とラプソディーの異界略してかぷらぷと言うものを書いてみました!黒星クロムが主人公の物語で今回は物語の終盤からのスタートになっています。これから過去に戻ってクロムがどんなことをしてきたか等が書かれる予定です。
ザアァー、墨のような黒い雨が降り注いでいた。
「なん…て、顔してるんだ…クロ…ム」
心臓部分など様々な箇所を貫かれ今にも死にそうな少年が壁に横たわりながら掠れた声で俺の名前を呼んだ。
「おま…えは、…おまえ…なら、倒せる…クロム…。も…う、我慢しな…くてもいい。お…まえの本気…を見せつけ…て、やれ」
そう言って少年の目から徐々に生気が薄れていくのを感じた。
「お、おい。キェルド、だめだ。おい!まだ、俺はお前に何も…何も返せていない!逝くな、逝くなーッ!!」
俺は大きな絶望を感じ泣きながら死にそうな少年、キェルドを必死に呼びかけた。キェルドはそんな俺とは逆に、
「そんな顔…をするな…よ。俺はも…う、じゅう…ぶんだ。あとは…頼んだ…ぞ」
そうキェルドは微笑みながら言って、何も感じれなくなってしまった。生きていた時の温もり、笑顔、全てが消え去ってしまった。俺は真の絶望を浴びて大声を上げて泣き叫ぶことすら出来なかった。そしてそれから数分後、やっと気持ちの整理がついた。
「…わかった、わかったよキェルド。お前の代わりに俺が全てを戻す」
そう言って俺は立ち上がった。やってやる俺の手で。
あの時から先輩、魔族、色々な人から学んでかわれたんだ。
そうあの時から…
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