表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

・読者と作者の『温度差』


 まず最初に『なろう』を利用する上で念頭に置かなければならないのは、作品に対する『温度差』があるという事です。


 素人からプロまで。

 老若男女問わず誰でも簡単に作品を投稿する事ができる小説投稿サイト『小説家になろう』。

 考えてみれば当たり前なのですが、様々な『人間』がそれぞれ思うがままに投稿する以上、どうしても『温度差』というものが生じてしまいます。


 作者様には真剣に作品と向き合う人もいれば気軽に筆を走らせる人もいる。

 同じく読者にも高品質を求める人もいれば軽い読み物を期待する人がいる。

 これは自由投稿サイトである以上は避けては通れぬ道なのです。


 皆さんも経験があるのでは?


「なんか、読んでて疲れるな……」

「説明がクドイ。テンポが悪いな早く次の場面に行けよ」

「もっと美少女出せよ」


 逆にこういった経験もあるのでは?


「なんだよこの作品。内容が薄っぺらいな」

「またこのパターンかよ。もう少し捻れよ」

「……これ小説か? ただの妄想だろ……」


 前者はお手軽に作品を楽しみたい方。

 後者は目の肥えた読者がしっかりとした作品を求めた場合に起きる悲劇の一例です。

 今回は後者に触れていきたいと思います。



 表現不足。

 ご都合展開。

 オリジナリティの欠如。

 読んだ時間を返せコノヤローーーー‼



 私も経験があるのでよく分かります。


 小説を書こうとした以上は何か感銘を受ける作品に出会えたのでしょう。

 作者様的には早くストーリーを進め、書きたい場面に向かいたい気持ちがあるのでしょう。自由投稿サイトなんだから文句を言われる筋合いはない。


 確かにその通りです。


 お前らの為に書いてる訳ではない。

 金銭を貰って書いてる訳ではない。

 文句があるなら読まなければいい。


 文章を書くというのは非常に大変で、物語を紡ぐというのは本当に難しい作業なのです。

 それなのに苦労して書いた作品を否定されてしまうというのは…………つらい。


 初めて投稿した作品なのかもしれません。

 誰かに認めて欲しくて、読んで欲しいと想いを込めた作品なのかもしれません。

 自由投稿サイトだからこそ勇気を出して、踏み出した、そんな作品なのかもしれません。


 そういった作者様側の事情を汲み取れというのは傲慢に映ってしまうのでしょう。

 自分の求めた作品とは違い、作品に対して失望の気持ちがあるのも分かります。



 だから、そんな読者には私からこの金言を送ろうと思います。








            「 求 め 過 ぎ だ ッ ッ ‼ 」










 商業作品でもない素人が書いた作品に何をどこまで求めているのか。


 いや、分かりますよ? 人目に付く場所に投稿している以上は最低限の『質』を求めるのは間違っていません。


 ですが、数多の作品が溢れる『なろう』。その全てが良作なんてあり得ないのです。

 名作というのは滅多にないからこその名作なのです。


 だからもし気に入らない作品があっても、その時はそっとブラウザーバックをしましょう。


 もし光る物を感じたならば酷評でも良い。感想を書いてみましょう。


 それが読者にできるたった一つの冴えたやり方なのだと、私はそう信じています。






 そして作者様にも私は言いたい。


 読者は作品の全体を見ているのであって、一部の場面だけを期待しているのではないと!

 過程を疎かにしてしまえば、いざその場面に行き着いた時に心を震わせる事などできないと‼

 そういうのは短編にしてくれと切に言いたいッ‼


 とりあえず可愛い女の子出しとけばいいや。

 テンションで誤魔化しちゃえばいいや。


 そういった安易な手抜きを積み重ねてしまえば適合性が取れなくなり、最終的には『味のしないガム』などと揶揄(やゆ)されてしまうのです。



 ファンタジーで言うなら、


「とりあえず全属性適正」

「薄っぺらい最強」

「主人公に魅力の無いハーレム」

「不自然過ぎるご都合主義」

                 その他諸々



 ……………………はあ(´・ω・`)?




 需要がある以上は供給しても文句などありません。

 ですが一読者として、どうしても思ってしまうのです。



 あなたが本当に書きたいのは『妄想』ですか?

 それとも誰かの心に残るような『小説』ですか?



 作者様側に言い分があるように、読者側にも言い分があるのです。


 そういった『温度差』がある事、それをどうか、どうか心の片隅にでも留めておいてもらえれば幸いです。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 自分は読むだけですが同じ読むだけの人は実際他人の評価なんてあまり当てにしない方が良いと思う
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ