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33.やりなおし ~ 人形

 【孤独を想い、むごたらしく、救いがない 現身うつしみには、喜びがなく、……ただただ、黄泉のくにに住まう……その(ひと)を、思う】



 白百合の香りは、いつまでも叫ぶ



 **



 【わたしの憎しみをはらして欲しいと、叫ぶのでしょうか】



 **



 わたしは、じっ、と、俯く。




 ……なんとなく、の、可能性を、ずっと、ずっと、心の奥に閉じ込めてきた。



 ……誰も、憎みたくなくて、誰も、責めたくなくて、……それは、自らさえも、責めたくなくて。




 ……それ、は、目を背けるということ。



 知るということから、目を逸らすということ。



 ……それ、は、罪だとしても。



 目を背けることそのものが、罪だったとしても。



 ……わたしは、幻影を、そのままに、抱きしめて、いつまでも、浸っていたかったのだ。




 ……わたしは、やりなおしかった。



 --気づけなかった、まだ、幸せだと、ほんの少しの喜びを幸せだと抱きしめて信じていた、……あの頃、に。



 **

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