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26.黄泉わたり(15)

 ふわりと、場面が変わったことを、わたしは、既に慣れ始めている感覚で知ったように思う。


 顔を上げなくとも解る。


 ここは……わたしが、()()()()()()()()()()()()()()


 顔を上げると、傍らには、心配気に見つめる母の顔があり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 かつて、わたしを一度も見もせず、存在すら、認めていたかも解らない母が、この世界では、わたしを見つめ、気に掛ける。


 わたしが、思い描いていたように()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 **



 顔を上げた時、わたしは、自然に零れ落ちて、止まらない涙を流しながら、隣に佇む母を見つめた。


 なにが哀しいか、解らない。



 ……けれど、涙がとまらなかった。


 ……ただただ、哀しくて。



 ……ただただ、空虚で。



 **

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