5話
バトル回です、短め(´◉◞౪◟◉)
女神の名前を変更しました、変わってないところがありましたらなにとぞご報告お願いします。
あとストーリーもすこしいじりました。
度重なる変更お許しください
今日はとても天気がよかったので、お外であそんでいました。でもとつぜん頭の中に音がなって、漢字が多くてあまり読めなかったけど赤いまるでかこわれたことろにここ!と書いていたのでお友達からのあそびのおさそいだと思い、いそいで向かいました!
「はぁ…はぁ…」
赤い丸の場所まですごく遠いです。でもお友達がまっているのでがんばって歩きます!
「はぁ…はぁ」
やっとつきました!でもお友達がよんでいると思っていたのに、なんだかきもちわるいぬるぬるした物の中に人が倒れています。まながなんとかしないと!
あっ、このまえしぇるたー?で会ったおにいさんだ!でもとてもかなしそうなかおで泣いています。またいいこいいこしたら笑ってくれるかな?
おにいちゃん泣かないで?まながまたいいこいいこしてあげるから。
ん?あのあびりてぃ?をくれた女の人がまなを指さして…あれはまなを指さしてない?
「うわぁ!まものさんなのです!?」
でもまものさんは全部あのおにいちゃんがやっつけたって言ってたのに。それに今あのおねえさんがゆびさしたところにまものさんが現れたような???
こ、こわいです。足がふるえて動けません…。うぅ。
「ほら、早く決めないとあの子、死んじゃうよ?」
「でももう俺にアビリティを使う資格なんて…」
くそ、なんであの子がここにいるんだ。できることなら今すぐにでも助けてやりたい、でも今もなお目の前に広がるこの光景を見て尻込みしてしまう。こんなことになるならアビリティは拾わずにただゴミを拾う能力のほうがまだみんなのためになれたというのに。
いろいろな思いが駆け巡る。自分の力量をわきまえずただ暴力的に自分のアビリティの力を振るってしまった怒り、あの女の子を助けたいのにいまだに立ち上がれずにいる焦燥、立ち上がれた時にまた同じことを繰り返してしまうのではないのかという恐怖。様々な感情が混濁する中、遠くからあの子の声が聞こえた。
「たずけでおにいちゃん!」
あの子が俺に助けを求めた。何度も俺を呼ぶ。涙で頬を濡らしながら、絶対に俺が助けに来てくれると信じ、震える体を抱きながら。親でもなくこの女神にでもなく俺に、助けを求めた。
再び立ち上がるための理由はそれで十分だった。
意識を戦闘モードに切り替える。今まで見たことない形の魔物もいるな。すぐさまエルツファーレを発動し片手剣程度の大きさの刀を2本生成。今までいた地面に深い陥没と砂煙を残し、俺は魔物の群れに向かい駆ける。刹那、というにふさわしい、今まででは考えられないほどの踏み込みだった。
深い前傾姿勢で左の刀を地面に滑らせ火花を散らしながら魔物と接敵する。左手に持つ刀でそのままの勢い良く逆袈裟斬り。魔物を一刀両断。遠心力をいかしそのまま右手の刀で魔物の首を撥ねる。目の前の魔物を刺突で地面に縫い付け、空いた右手にエルツファーレを発動し、指の間に挟み込む形で3本の投げナイフを生成、リトルスラストで推薦力を上乗せしすぐさま投擲。右側にいた3匹の魔物の眉間にヒットさせ撃破。右手にもう一度刀を生成し、左側にいた魔物へと接近する。
右手の柄でたたきつけるように魔物の脳天をぶち抜いた後左の刀で横なぎ、回転し右の刀で袈裟斬り、左の刀でたたくように切りつける。
ゼイゲルを発動し前方に3本の棘を突き出し5匹の魔物を串刺しにする。棘を土台に反対側までジャンプ。
「はぁ、はぁ…。くっ、魔物が多すぎる。今までこんな数いっきに出てきたことなんてないのに。」
既に15匹ほど倒したのにまだその倍以上は残っている。
「おにいぢゃん…やっぱり来てくれた!」
こちらに気づくと今まで泣いていたのが嘘のように、花のようなかわいらしい笑顔を咲かせる女の子。
そうだ、もう一度立ち上がらせてくれたこの女の子を助けると決めたんだ。もう一度覚悟を決める。
女の子はまだ魔物の群れの真ん中にいる。が、俺のことを認識した途端助かると確信したようににこにこと終始こちらをみつめている。
「おにいちゃん、またいいこいいこしに来てあげたよ!」
その言葉を聞いた瞬間、カチッと、なにかスイッチが入ったような、エンジンがかかったような感覚に襲われる。やはり幼女の応援は世界を救う。俺をこんな紳士にした君には責任を取ってもらわなければいけないようだ。
俺はヒノキマスターで足元から1メートルほどの台を作り、その上で再び前傾姿勢をとる。踏み込み中央に向け水平方向に飛ぶ。魔物の頭めがけ、回転しながら2度、3度、さらに回転数をあげ縦横無尽に刀を振り回し着地。着地した右足を軸に地上でも回転切りで魔物の首を飛ばす。やっと女の子の元にたどり着いた。
「また本当に頭をなでてくれるのか?」
俺の突拍子もない発言に戸惑うことなく女の子は答える。
「ここから助けてくれたらしてあげる!!」
「最高。」
またしても脳がとろけてしまいそうなお言葉をいただいた俺は、拾ったアビリティを発動する。
どれもこれも、使えるアビリティなんだがデメリットがでかかったり、効果範囲が狭かったりと難儀なアビリティだが物量でそのデメリットを無理やり無いような状態に近くする。
持っていた右手の刀を逆手に持ち、眼前でクロスする。そこにグランパス(自分の直径1メートルの物体を感知)とボニートを同時に発動し、駆け出す。ボニートの素早さ2倍をいかし戦場を駆け巡る。ボニートのデメリットである止まったら死ぬ効果も、グランパスでぎりぎり魔物を感知し、目にもとまらぬ速さで動き回りしっかりと確実に殺していく。
数十体の魔物を倒し、残り2匹。左手の刀も逆手に持ち反時計回りに回りながら、右の刀で首を切り落とし回転に身を任せ左手の刀で魔物の脳天に突き刺す。
「ふぅ、やった。全部倒せたよ」
そういいながら女の子の方へ振り替える。
「うん!おにいちゃんすっごくかっこよかったよ!こうねびゅんびゅんってまわってねずばずばーってまものさんを倒していったんだよ!じめんからもなんかずどぉーってでてきてうわーってなっててかっこよかった!」
今俺がやってみせたことなのになぜか俺に説明してくる女の子。かわいいからすべて許す。
「やるじゃない、さっきの巨大化よりはるかにかっこよかったわ」
「それでねそれでね、あとね指から包丁がでてきてね、びゅんってなげてぐさってやってたんだよ!」
「うんうん、すごかったね」
「すごかったぁ!」
「っておい聞けやコラァ!!」
「おっトイフェルのおばさんいたのか」
「誰がおばさんじゃい誰が」
「この女の子に比べればおばさんじゃん、どうせ何億年とか生きてんだろ」
「女の子じゃないよまなだよ!」
「そうかーまなちゃんか。年はいくつ?」
「10歳!」
「控え目に言って最高」
「んんっ!いいかい剣太君、君は魔王と戦うことを選んだのだろう?覚悟はできているのかい?」
そうだった、ここで剣をとるということはそういうことなのだった。だがもう覚悟はできている。このまま放置すればこの世界に魔物が再びあふれかえるということ。俺も俺以外の人の家族も友人も失ってしまう可能性もでてきてしまう。それだけはあってはならない。
「あぁ、覚悟はできている。」
「うんうん、本当に覚悟ができているみたいだね、さっきとは違って良い眼をしている。さて、これから魔王討伐に赴く君にサプライズだ。これからきっと過酷な環境が待っているはずだからね、特別にもう一度だけほしいものを願ってくれ。あ、でも死んだ人間は私の力じゃ生き返らせれないからね?じゃあ、前もやったし準備はもうできてるよね?じゃあいくよ『さあ、強く願え』」
やはり死んだ人間は生き返らせることは不可能か。俺は罪悪感に苛まれながらもある願いを言葉にする。
「この世界に魔力を生み出してくれ」