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ゴミ回収能力で最弱無双   作者: もみ
1章
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異変

 何気ない日常を送ることを人は、あたりまえだと思うのだろう。

かくいう俺もそうだ、当たり前のように朝起きたら飯を食い学校へ行き、当たり前のように授業を何となく受け当たり前のように家に帰り眠る。当たり障りのない日常。そう、これが当たり前だと思っていた。




「とか思ってたらいきなり異世界転生してチート能力に目覚めてかわいい女の子と旅とかできるんだろうなぁちくしょう」

 こんなことを毎日のように考えている俺は武蔵剣太たけくらけんた17歳高校生。

「はっ、何言ってんだよお前。どうせな俺たちみたいなモブが異世界に転生したところでもらえる能力は石ころ2センチ動かすとかそんな程度の能力とかそんなんだろ」

「ちょっとくらい夢見させてくれよぉ、もう勉強したくないんだよ俺は異世界行ってウハウハしたいの」

 こんな感じで毎度のこと俺に現実を見せてくるこいつは友達の岩楯瞬いわだてしゅん

「異世界っていってもなぁ、なんか魔術とかつかうために原理理解してないとできないみたいな。チート能力保持者はついでに頭いいみたいなところあるじゃん?無理だって俺にもおまえにも。この前のテストおまえ学年順位何位よ」

「398位」

「ぶっはおまえw408人中398位てww」

「うるさいな瞬は何位だったんだよ!」

「323位…」

「…」

二人して落ち込むこと1分。そろそろ昼休みも終わるころだ。勉学に励む気はないが授業に遅れるのもなんだか気に入らなのでとぼとぼと歩き出す。まぁいいまぁいいさ、異世界なんてどうせいけないだろうよ…とかフラグ立てとけばいつかいけるだろたぶん。





「よっしゃああ授業終わりぃ!おい剣太ゲーセンでもいこうぜー」

「いや悪い今日は勉強をだな」

「はいはい、さっき俺がチート能力保持者は総じて頭いいみたいなこと言ったからだろ。どうせ勉強しようとしてもいつのまにかラノベ開いてるんだろうからやめとけって」

「む、瞬は異世界転生したらエスパータイプの能力者になるねきっと」

「いやいや長いこと友達やってたからわかるだけ」

そう俺たちは幼稚園のころから家が近く今に至るまでずっと一緒にいるわけだつまり。俺たちずっともだよ、なんて。自分で言っててきもちわるくなっちまった。気分転換にゲーセンにでもいくか。

「おい瞬、ゲーセンいかないか」

「お前鳥頭代表かよ」







 今日もゲーセンにはどでかい音楽が流れている。ある一角には音ゲーマーが列をなしまるで千手観音のごとき手さばきで画面をタッチしている。列をなしているといえばあの顔を別のなにかにする機械、あそこは苦手だ。若々しい女どもやカップルがあの箱の中に吸い込まれていくあの俺たちモブに居場所はねえとでもいうかのような雰囲気が苦手だ。


 だがゲーセンは良い。頭使わなくても楽しめるからな!最高だ、もう学校なんかいきたくない。ずっとあそんでたい異世界に転生してお金にも困らずかわいい女の子を侍らせて悠々自適にすごしたい。


「また異世界行きたそうな顔してんな」

「やはりおぬし」

「エスパータイプだろ、やめろそんなキラキラした目で見るな」


 瞬はすごい、俺の考えてることはすべてお見通しなんだ、運動もできるし、瞬にできない運動はないんだバカだけど。ん?俺がいうなって?俺はいいんだよ友達だからね。

「なあ剣太、なんか騒がしくないか?」

「おいおい相棒ここがどこだか忘れちまったのかい?ゲーセンなんていつだって騒がしいだろ?HAHAHAH」

「いや違う、この騒がしさは外からだな」

「外?なるほど、ここに大規模な震災がおきる、そして目が覚めたら異世界に転生していると」

「バカなことを言うな転生なんかできるもんか。死んだら終わりなんだぞ」


 まあそうだ、自分でもわかっている、転生なんてできないってことはね。まだまだ夢見たいおとしごろなのさ。


「とりあえず外出てみる?」

「そうだな」






 何気ない日常を送ることを人は、あたりまえだと思うのだろう。

かくいう俺もそうだ、当たり前のように朝起きたら飯を食い学校へ行き、当たり前のように授業を何となく受け当たり前のように家に帰り眠る。当たり障りのない日常。そう、これが当たり前だと思っていた。


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