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旧校舎の怨霊編その1


「俺たちを待っていた?」


「あなたたち! 旧校舎にいる幽霊たちを救ってくれるんでしょ! 

だから私のお願い聞いて欲しいなぁって!!」


と唐突に言われ今までと全然違うパターンにびっくりする。


「どんな、お願いなんでしょうか?」

とりあえず聞いてみる。


「この、旧校舎を支配する怨霊を除霊してほしいの。できたらあなたたちも元の世界に戻れるよ」


「それマジか!?」

浅葉くんが少女に近よる。


「マジのマジだよ!!」


「詳しく教えてくれませんか」

少女に聞いてみる。


「いいよー。音無鈴子おとなしれいこはすべての根源である怨霊、

飯島麻由美いいじままゆみを救うために、あなたたちをこの世界に召喚したんだよ。

飯島さんとは親友だったんだけどたんだけど凄惨ないじめを受けこの学校を憎み自殺した。

自分のことを助けてくれなかった音無さんも恨んで呪殺したんだ」


あまりにも衝撃的な内容に私たちは言葉を失う。


「私と音無さんは飯島さんを除霊するという利害が一致してるんだ。あ、自己紹介がまだだったね」


「私は神楽舞子かぐらまいこ。500年以上続く巫女の一族の生まれだったんだ。

この学校に巣食う飯島さんの怨霊を

除霊しようとしたんだけど返り討ちにあって殺されちゃったんだよー」


まるで他人事のように軽い口調で話す。


「マジかよ……」


「浅葉君、さっきからマジしか言ってないけど大丈夫?」


「いきなり現れて、滅茶苦茶重い話聞かされた上に自分の殺された経緯をてへっ顔で話されたら

誰でも語彙力なくなるわ!!」


「まあまあ、そんな怒らずに」


「あの、なんで浅葉くん名前を知っているんですか。私たちはまだ自己紹介してないのに」

コントのノリを断ち切る。


「あなたたちの活躍をずっと見てたんだよー。桜井さんと浅葉君が協力してくれたら飯島さんを

倒せるかも! ってね。だから今から、飯島さんのところに行くよ。これは真面目モードだよ」


「一緒に倒すって、倒せなかったらどうなんだよ」

浅葉くんがばつが悪そうな顔で聞く。


「そりゃあ、私と同じく死んで、成仏もできないなままさ迷い続けるよ」

あっけらかんと答えられて私たちはなにも言えなくなる。


「オトナシさんも言ってたと思うけど、君たちは逃げることもできない。

万が一この場は逃げられても、この学校自体に大いなる災いが起こって、この学校にいるみんなが巻き添えになっちゃうよ。

君たちが飯島さんに負けて死んでも、みんなには災いが起こらないかもしれない。少なくとも私が死んだときは起こらなかったよ」


死ぬのは恐い。でも。

今までだってさ迷えし者たちを救ってきた。

だから……


「わかりました。行きましょう。でも、私は飯島さんを力で倒すんじゃなくて愛で救いたい。

神楽さんも私の考えにある程度従ってください。お願いします」


「それは難しいと思うよ。まぁ、"生きている"君たちに従うよ。それで失敗して死ぬのも君たちだしね」


神楽さんは腕を組んでうーんと声をあげながら私に言う。


「いっちょ、救ってやるか!! 成功する絶対。桜井と一緒ならできる。」


浅葉くん私の顔を見て笑う。


「浅葉くん。ありがとう」


「よし! じゃあ決定。今から飯島さんのもとへ行くよ」


 神楽さん、オトナシさん、そして飯島さんも全員救えたらハッピーエンドで終われるよね。

絶対に負けられないよ。


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