第3話 再会と再会
恵子が言い出す。「学校いこっか!」と。
恵子の提案により冬夜は学校へ行く事になった。
恵子は休み、そして冬夜は恵子に押されて登校。
周りの目線は痛い。
世間からすれば恵子は美女として見られていて、凡人は美女によってサポートされ登校している。
那月「おはよう」
***「おはよう、那月ちゃん」
冬夜は少し先を見て、那月を見つける。
冬夜「(流石にリムジンで登校は無いか・・・)」
と何を想像していたのかはさておき
恵子「もうすぐ着くよ」
冬夜「うん・・・やっぱり自分で動かして移動するよ」
恵子「遠慮しなくて良いって」
冬夜「(はぁ・・・)」
冬夜の視界に映る男子は皆、目線が痛い怖い。
校門で那月は気づき冬夜に挨拶する。
冬夜も挨拶する。そして恵子は那月に任せ帰宅。
那月に押されながら教室へ向かう。
那月「にしても、同じクラスだったんですねぇ」
冬夜「・・・そうだねぇ・・・」
冬夜は中学2年生だと思っていたが、実はズレて記憶していたらしく。
那月と同じクラスだと、さっき知った。
***「この方は」
那月「最近知り合ったんですけど、神崎冬夜くん。前に話た夢の話に共感を持ってくれた人よ」
***「・・・え」
冬夜「えっと・・・」
千代「汐瀬千代と言います。那月ちゃんとは幼馴染よ」
冬夜「そうですか・・・」
那月「そういえば、何で敬語なんです?」
千代「タメ口で構わないわよ、同い年なんだし」
冬夜「えーっと・・・」
千代「あー、もしかして那月ちゃんが財閥の娘だから遠慮してるんじゃないの?」
那月「そうだったんですね・・・」
冬夜「姉から聞いて・・・」
色々と話をしながら教室にたどり着き。
偶然にも、那月と千代の間に空いた席があり、そこは冬夜の席だと判明する。
ここでも周りの男子の目線は痛く怖く、そして羨ましがられている。
一部の者は両手に花と呟く者もいるくらいである。
そしてホームルームの時間、担任の教師は冬夜の事情を説明し、失明している事を話す。
そう、現時点ではクラスメイトで光明質弥を知っているのは那月のみ。
異能の力は災いを呼ぶとされており、打ち明けない事にしたのだった。
なので授業は聞く事しか出来ず、それでも冬夜は退屈にならない。
普段が普段なので、音が聞こえる事は冬夜にとって幸せな事なのだと
那月と千代とのグループ会話でそれを話した。
創士については那月と千代にも話していない。
とても大きな事に作用すると考え、完成するまで伏せておこうと考えた結果である。
昼食時は机同士を繋ぎ、そこで食事をする。
そして、夜は那月は恥ずかしいと言いながらもリムジンを呼び、冬夜を送るという状況。
冬夜は帰宅し、自室に戻っては創士の続き、
夕食も終え風呂も済ませ、また自室に戻り再開する。
日々、楽しい学校生活を送っていた。
休みの日、千代の提案により、那月の家へ招待される冬夜。
そこでただ、夢の内容についての会話をする。
そこで判明したのが、千代はユリアの記憶を保持する事。
しかし、保持しているのは国の復興とレキアと会話をし宇宙船に乗る前までと。
冬夜「そうか、あの残骸は宇宙船だったのか」と一人納得する。
そして続けて
冬夜「夢でなく本人に会いたかった・・・」と呟く。
少し空気が重くなったが執事の計らいで場が和み、また会話が再開される。
そして気づいたら夜になっていた。
那月「今日は、この辺でお開きにしましょうか」と言い、冬夜と千代は帰宅する。
冬夜「あの人に、会いたい」
千代「・・・」






