第0話 遭遇 B√、進行
卵の形をした宇宙船が地球へ到達し近くの山頂へと着地。あれから、どれくらい経っただろうか。
丁度その頃、近くでバーベキューをしていた若い男女が宇宙船を目撃する。
宇宙船から何も出てくる気配が無いが・・・。
女「ねぇ、見てあれ」
男「何だろうなぁ、卵の形をした・・・ロケット?」
地球人にとってはヘンテコなロケットのように見える。
そしてホロ映像として女性が出てくる。
『欠片を・・・』
それと同時に扉が開く。
若い男女は扉が空いたロケットの中を見ると赤く光るクリスタルの欠片を女が見つける。
男は青い光の欠片を見つける。
『欠片の後継者を・・・けなくては・・・ない』
音声が途切れるとロケットはノイズ混じりの音を出し始め、ロケットが揺れ始める。
男女は急いで降り、離れると。
ロケットは爆発し、残骸だらけになった。
そして歳月がかなり経ち、若い男女は歳をとり、子供3人に恵まれて過ごしていた。
長男が母親が大事にしていると言われる赤いクリスタルの欠片を見つけ悪戯しようとした時、欠片が光りだす。それと同時に近くのランプが壊れる。
母親が音に気づき、長男のもとへ行き欠片を取り上げる。
母「(もしかして、あの人が言っていた後継者って・・・)」
過去に聞いた事は事実なのか、そうではないのか・・・。
そして庭で遊んでいた父と長女と次男が居る方向からもまた音が鳴り出す。
今度は父が持っていた青い欠片が光っていた。
長女は短距離の瞬間移動が、次男は力が暴走して周辺のガラスを全て破壊。
夫婦は、これは後継者とかではなく異能の力開眼と暴走と判断した。
この次の日、家族はピクニックに行くため車に乗り込む。
母「冬夜、これを」
と言って、母から赤の欠片を渡される。お守りとして預かる事に。
青い欠片は既に父から明に渡っており、家族は外出をする。
森林公園まであと少し。青信号。
交差点に差し掛かる時、横からトラックが衝突。
父は咄嗟に車の向きを変えるが間に合わなかった。
衝突事故。家族全員は病院へ運ばれ・・・。
数ヵ月後。
「可哀想に・・・」と呟く喪服の老夫婦達。
あの事故が原因で両親が他界、幸いな事に長男・長女・次男は重傷を負うも命に別状なし。
しかし、代償は大きい。
あの事故以来、長男は興奮・葛藤などから力場破壊の能力が暴走。次男は失明し車椅子生活。
恵子「あの時、私の力が発動してれば、母さんと父さんは・・・」
明「お前のせいじゃない・・・これからの事を考えよう」
冬夜「あの人の所に・・・行かなくちゃ・・・」
恵子・明「あの人って?」
冬夜「ツェーリンの所に・・・」
この時、恵子と明はまだ冬夜が言っていた人物を知る術は無かった。
やっと前章誕・第1章 B√進行、始動です。