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ウンディーネの誕生


『もう少しね…』


『そ~だね~!!』


『あぁ…』


四大精霊の、3柱の精霊たちは湖を囲んで水中を見つめていた。

もう1柱の四大精霊の帰りを待っていた。

 

ウンディーネは、水を司る四大精霊の内の1柱だ。ウンディーネは、四大精霊の中で一番心が優しかった。ある時、人間の世界で国同士の争いが起きる。それは、大きな戦争になり、多くの人が傷ついた。それにウンディーネは動いた。他の、3柱は止めたが、ウンディーネは『大丈夫!』と人間界へ行った。

 

人間界は酷く、自然が崩れ、生態系にも影響が出た。それは精霊界にも影響が出た。四大精霊以外の、妖精たちが苦しみ、悲しみ、次々と倒れていった。そして、さらに人間界は荒れた。

そんな中、ウンディーネは必死に生命を繋ぎ止め、戦争を止めようと動いていた。3柱が人間界へ来たときには、戦争は収まり、ウンディーネはボロボロだった。美しかった青く澄んだ髪と瞳は黒ずみ、四大精霊としての力が弱まっていた。

 そして、ウンディーネは世界を救った大精霊として歴史に名を残し、姿を消した。

お陰で世界は自然で溢れ、妖精たちに笑みが戻り力が戻った。

 

しかし…3柱は、動かなかったことを悔やみ、ウンディーネを回復させるために湖をつくりウンディーネの帰りを待っていた。それが今から1000年前の話だ。

 

当時妖精だった者達はとはウンディーネが不在の間生態系が崩れないように力を合わせているうちに成長し、精霊となり恩人であるウンディーネを守護するのを待ちわびていた。

 

そして……その日がやってきた。

妖精たちは森から覗いて様子を見て、精霊たちは3柱より離れた所で様子を窺っている。

 

 『来るわ…』

風を司るシルフはそう言う。

2柱はゴクリと緊張した面持ちで待つ。

 

 


ちゃぽん…こぽぽぽ…こぽぽ…ごぽぽぽ…

湖の 

 

ふぁ~…落ち着くー。気持ちいい…ふぁ~…

もっと寝たいなぁー…おやすみなさい。

 

 『ウンディーネ!!!!!!!!』

 

ヒェッ!!!! 

な、なになに!? 何ですか!? な、なんだかいっぱい見られてる!! 何で~!?

 

 『だ、誰?』

 

 『ウンディーネ、私の事覚えてる?』

 

 『ウンディーネ?』

 

ちゃぷちゃぷ…

 

誰のこと? あれ? ここ何処??

 

綺麗な湖……。太陽の光で水が反射してキラキラしてるー…。

 

 『ウンディーネ?』

 

んぇ? わぁぁ!! この人とっても綺麗!

髪の毛が綺麗な緑色で、切れ長の瞳は深い緑色で、お姉さんって感じ! 綺麗~…。

 

 『寝ぼけてるの?』

 

 『うわわッ!』

綺麗な緑のお姉さんの顔が近いよ~~ッ!

 

 『緑のお姉さんは、誰?』

 『…………』

緑のお姉さん、凝視してくるよ…どうしたのかな? どーしたの?

 『ウンディーネ、私は…』

 『ん?』

 

緑のお姉さんは言いかけてキレイな瞳から涙がぽろぽろと溢れてきた。

 『ど、どうしたの!?』

慌てて顔をのぞき込んだら

ぎゅうううう

 『わわわ』

ギューッて緑のお姉さん、悲しい事でもあったのかな?

 『どうしたの?』

 『ううん…貴女はいっつも優しいのね』

と、クスッと笑ってまた、抱きついてきた。

 そして、『ごめんね、有難う』と私に言った。

 『え?』

キョトンとしてると…

 『ウンディーネ~~~!!!! うわぁーん!!』

と、小さな小人が飛び付いてきた。

 

 

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