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スクールカースト

 完全スクールカースト制 私立天ノ崎学園

 ここに四民平等なんて言葉はない。いわば生態系の縮図。弱肉強食の世界だ。

 上の者は下の者を食らい、下の者に抵抗する権利は与えられない。どんな理不尽な事もそれを正しいか判断する権利があるのは上の者。理屈なんてものは通らない。

 

 私は、この家畜小屋のような学校に先月入学した。

 私だって最初からこの制度あるって知って入ったわけじゃない。でも、おかしいとは思ってた。私立高校は沢山あるけど、この高校は奨学生でもないのに、ほとんどお金がかからない。入学金に関しては、私でも余裕で払えるほど。

 だから、怪しいと思って私はこの学校への入学に反対していた。でも、母子家庭の家は金銭的に余裕がわけではなく、最後に母が泣いて私に頼んできた。

 そんなこんなで春休みが終わり、入学式の日。真新しい綺麗な教室で最初に配られたプリントでこの学校のカラクリを知る。そのプリントの内容は要するにこうだ。

 

 当校は一般生からではなく、一部の生徒による資金で運営しております。だから、その人達への感謝の気持ちを忘れないように。的な

 放課後に、先生には秘密という名目で配られた生徒会便りには、この学校でのスクールカーストがとても分かりやすく書いてあった。   


 当校の序列


奨学生 (通称 G4)

準奨学生

校長

生徒会

教員

一般生 (この中にも入学金の大小で分けられています)

─S1

─S2

─S3


 私は、一番お金がかからないコースを選んだから。一番下の下。最低辺。つまりS3コース

 このクラスに、どこまでの人権が保証されているかは些か不安だが、私に選択の余地などない。

 ただ、三年間を必死に耐えるだけ。家畜小屋のようなこの学校で……



 



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