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醜いうさぎ  作者: なつき
3/6

ミニうさぎ

うさぎはストレスを溜める生き物らしい

構いすぎてもよくないし

愛情不足もよくない

人や動物に食べられる生き物なので、 警戒心が強い

だけど寂しがり屋

簡単なようで難しい動物だ



私は小さな頃からうさぎのようだったのかも知れない


母親は構いすぎなくらいの執着心を持っていた



物心ついたころから宗教の中にいた



保育園にも幼稚園にも、行かせず


宗教の子供たちと育った



私は5人、いずれ6人になるが

長女だった



宗教に子供たちを連れて行き没頭する母親は


子供たちを見てはいない



妹弟たちを大人しく座らせることに必死だった


宗教の教えには将来世界が平和になる幸せになると言っている


今幸せじゃないのに?といつも思っていた

子供が、欲しかった訳でもなく

できてしまったから

宗教では堕胎は罪になるから

したかなく産んだの



私はあんたを産んでやったのよ

育ててやってるのよ


お父さんが性欲が強くてその現場はよく見ていた



そういう母親のことを


この人は母親でなく女だ


と思っていた



そして、宗教にはしつけという名前の叩きがあった



それはなぜか私にだけある


あなたは叩かないとわからない子供

上がいい子に育てば下はみんないいこなの。

それも母親の口癖だった



同じ県だった小学校は三校変わり


小学校からこの世の中の同級生と触れ合っていく生活は

私は浮いた存在だった



宗教は年中行事がだめ



でも小学校三年生のころ


あたしのお誕生日会にきて

と誘われて嬉しかった

おじいちゃんに頼んで

お誕生日プレゼントを持っていき

おめでとうと渡した


母親に居場所がバレた

怒鳴りながら飛んできて

うちの子はお誕生日はしないんです


と引きずり帰され叩かれた


次の日

ごめんなさい

とお友達に謝ったが

お友達も

その場にいた子供たちも

みんな無視だった



学校へ行けば机や教科書に宗教!宗教!とかかれていて


下の弟がなにかすれば

お母さんは子供が多くて大変だからと

授業中に弟の担任がくる始末



学校に居場所はなかった


家にもなかった



ただ、私には居場所があった



近くの林の中に作った


うさぎのように穴を掘った秘密基地



そこへいくのにロープをおろして


バレないように出かけた



そこには、母親の財布から抜き取ったお金から買った

少女マンガがたくさんあった


もちろん、シンデレラも

白雪姫もあった


恋をする


ときめくような恋


最後にはハッピーエンドになる王子様がいるようなお話し


没頭して読みながら


私にもいつか王子様がいるはずだ


今は泣かない



そう思っていた












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