なぜ
現実は
言葉どおり
醜いものとなっていた
108針縫った顔
アスファルトの残っている顔の肌寒い
クマのぬいぐるみを抱いていたので
なんとか
命をとりとめたが
箸も持てない骨がバラバラになった両手
粉々になり
まっすぐに向いていない首
鏡を見て
なぜ生き延びてしまったんだろうか
あの小学生の時流されていったうさぎのようになりたかった
そう思った。
飼っていたうさぎは
半年で、死んだ
悲しみの中
お墓を作ろうとすると
お墓なんていけません!
目の前の放水路に捨てなさい
母親はそういうと
うさぎをビニール袋に入れて
放水路に、捨てた
そういう母親は宗教に狂った人間だった
、
そう元から
もう人とは違う人生のはじまりだった
世間を、知らない
宗教の中で育った人間なのだ
病院の先生のどうやって生きていきたいか?
に答えはひとつだった
自分を理解してくれる旦那さんと子供が欲しい
何かになりたい
ではなく
そんな小さな夢
けど
傷を負ってしまった
醜い自分に
その夢が叶うのだろうか
けれど、それは物心ついたころからの夢であり
お嫁さんになりたい
そう小学校の文集には書くのが恥ずかしくて
美容師になりたいと書いた
でも、小さな頃からの夢だった