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〔 芦屋宅 〕愛瑠

 

 【 地 上 界 】

 

  ≪ 芦屋宅 ≫


    愛 瑠

    提 案

    駐車場

 

 

 先生の後をついて行くと、立派なマンションが見えて来た。


 駅から一〇分くらいの場所にあるそのマンションは、なんとセキュリティが万全なマンションで、高級感が漂っていた。


直智

「アシャ先……、教師の給料って激務な割りに安月給じゃなかったの?」


芦屋先生

「教師の給料で住めるか。……両親がマンションの大家だからだ」


つぐみ

「ええっ?! やだ、凄いっ!! アッシーったらボンボンなのね〜」


芦屋先生

「違うぞ。金持ちなのは両親であって、俺じゃない。それに、俺は保護者みたいなもので──。まあいい、入るなら俺からはぐれるなよ」


子供三人

『は〜い』


 高級感漂うマンションの中は、まるでホテルのロビーを思わせてくれる。


 エレベーターに乗り込んで最上階へ。


直智

「最上階とかスゲー!」


かなみ

「廊下も高級ホテルみたい……!!」


芦屋先生

「此方だ」


 エレベーターから少し歩いたドアの前に立ち止まった先生は、ドアの鍵を開けると私達に入るように促した。


つぐみ

「おじゃましま〜す♪」


直智

「お、おじゃまします!」


かなみ

「おじゃまされま〜す」


「えっ? きゃあっ!!」


かなみ

「うな? きゃあ? 誰か居るんですか、先生?」


芦屋先生

「すまん、あい! 俺のクラスの生徒逹だ」


かなみ

「あいるぅ?

(……変な名前だな〜)」


つぐみ

「━━うそっ?! 愛瑠ちゃん!?」


直智

「なんでだよっ!! アシャ先の部屋に愛瑠ちゃんが居るんだよ!!」


かなみ

「うな? つぐみん,八ちゃん、知ってる子なの??」


つぐみ

「……かなみん、知らないの?! 今や人気NO.1のラブリィアイドル! ラブドルの愛瑠ちゃんよ!」


かなみ

「ラブドルぅ?? 有名なの?」


直智

「どういう事だよ、アシャ先!! なんで、愛瑠ちゃんがアシャ先の部屋に!! まさか、拉──」


芦屋先生

「俺を犯罪者にするな! 拉致から離れろ! 愛瑠は俺の──」


愛瑠

「お兄ぃ……」


芦屋先生

「──妹だ。言っただろう、俺は保護者みたいなものだと」


つぐみ

「……妹」


直智

「妹──って、マジなの?! アシャ先に妹?! 愛瑠ちゃんがっ!!!!」


芦屋先生

「八逗、落ち着け。三人共ソファーに座って待ってなさい。瑠璃も座ってろ」


 ソファーを指差した先生はリビングを出て行った。


かなみ

「高そうなソファーだね〜」


つぐみ

「座り心地が、すっごくいいわ!」


直智

「うわっ、フカフカじゃんか!」


かなみ

「家のソファーと全然違う〜。TVの画面も大きいし、いいな〜」


つぐみ

「初めましてぇ、越前つぐみでぇす。急にお邪魔しちゃってごめんねぇ?」


直智

「あっ、僕は八逗直智。初めまして!」


かなみ

「私は越前かなみ。つぐみんとは双子。私は妹だよ」


愛瑠

「……初めまして。あしあいです……」


直智

「ラブドルの愛瑠ちゃんが目の前に居るなんて夢みたいだ〜!」


つぐみ

「本当ね〜。二人のデートに同行して良かったわ〜♪」


かなみ

「デートって誰の?」


つぐみ

「{ヤッシーとかなみんのだよ! ヤッシーはな、かなみんとデートしたくて誘って来たんだよ}」


かなみ

「{ほえ? そうだったの?! そっか〜、それで? デートしてどうするの?}」


つぐみ

「{ハッ! 男がデートする目的なんて決まってるだろ。アンアンする為だよ}」


かなみ

「{アンアン〜? おおっ、それってドラ◯もん??}

八ちゃん、ドラ◯もんが好きなんだね」


直智

「は? ドラ◯もん?? 最近は見てないけど、ドラ◯もんがどうかした?」


かなみ

「ううん、別にないよ。愛瑠ちゃんは、ドラ◯もん見てる?」


愛瑠

「え? ……アイドルになる前は見てたけど、今は忙しくて……」


かなみ

「そうなんだ? 私ね、今のドラ◯もんより昔のドラ◯もんが好きなんだよ」


愛瑠

「そうなの?」


かなみ

「声優が交替する前のドラ◯もんのDVDをね、全部持ってるんだよ」


愛瑠

「そ、そうなの? ……好きなのね?」


つぐみ

「かなみん! ドラ◯もんの話は横に置く! あいるんは私達と同年代なのよねー♪」


愛瑠

「あなた達も今年一六歳になるの?」


直智

「そうなんだよ! TVの中の愛瑠ちゃんも可愛いけど実物も可愛いな(///)」


つぐみ

「これだから男は! かなみん、ヤッシーとは恋人付き合いしちゃ駄目よ! 私が許さないわ」


直智

「ちょっ、何でそうなるんだよ! アイドルは別だろ?!」


つぐみ

「アイドルに心が動く男に大切な妹は任せられないわ。故にヤッシーは彼氏候補失格よ!」


直智

「勝手に失格にするなよ!」


愛瑠

「ふふっ、仲が良いのね。……いいな。羨ましい……」


かなみ

「愛瑠ちゃんは友達居ないの?」


愛瑠

「友達……。そうね、友達と言える程の子は居ないかな……」


かなみ

「そうなんだ。じゃあ、私達が愛瑠ちゃんの友達だよ〜!」


愛瑠

「え?? あなた達が?」


かなみ

「そうです! 私達は自慢の生徒だから、アッシー先生も大賛成してくれるよ☆」


愛瑠

「お兄ぃの自慢の生徒??」


芦屋先生

「誰が自慢の生徒だ! どさくさ紛れにアッシー言うな!」


かなみ

「先生〜、照れないで下さい! 部屋に呼んでくれたって事は、私達を信頼してくれてるって事でしょ? 先生は生徒を見る目があります!!」


芦屋先生

「俺は今、激しく後悔しているんだがな」


つぐみ

「あら、大人の男の照れって萌えるわね〜」


芦屋先生

「(お前も男だろうが! 女装男子め!)」


直智

「そっかー。俺ってアシャ先に信頼されてるんだー」


芦屋先生

「八逗、真に受けるな」


直智

「アシャ先が冷たい!!」


つぐみ

「アッシーは、ツンデレなのよね〜」


芦屋先生

「勝手にツンデレにするな!」


愛瑠

「(お兄ぃ、何か楽しそう)」

私と友達になってくれるの?」


かなみ

「うん! 私達と友達になろ、愛瑠ちゃん」


愛瑠

「うん! かなみちゃん(///)」


かなみ

「友達だもん『かなみん』でいいよ☆ 愛瑠ちゃんは私の初めての女友達だよ」


愛瑠

「そうなの?! ふふっ、私の初めての女友達は、かなみんね。嬉しい(///)

あのね、かなみん、私の事も『あいるん』って呼んで欲しいの」


かなみ

「うん、あいるん♪」


愛瑠

「かなみん♪ ふふっ」


つぐみ

「ちょっと〜、二人の世界に入ってないでよ! 私も居るんだからね」


かなみ

「{つぐみんは男でしょ〜。逆立ちしたって、あいるんの女友達になれないんだよ}」


つぐみ

「(……言われなくても分かってるよ。女友達になるつもりは更々ないんだよ、俺はね)」


芦屋先生

「まあ、飲め」


 先生は御盆に乗せていた淹れたてのミルクティをテーブルに置いてくれた。


かなみ

「わあっ、先生がミルクティを淹れてくれた、八ちゃん! 明日は海胆のイガイガが降って来るよ!」


直智

「イガイガは言い過ぎだって。槍だよ、槍! 貫通したら死ぬだろ? うわー恐いなー」


芦屋先生

「八逗〜。一ヶ月、居残り決定な。毎日、四階の便所掃除の後、英語の小テストだからな」


直智

「それ、あんまりだよ! アシャ先〜〜〜!!」

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