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1.終わりの始まり

いつからこんな世界になったのか、人々は知らない。

意図的に歴史に残されなかったからだ。

そう決める以前の歴史は全て破棄した。

歴史的に価値があるものもあるだろう、けれど歴史が世界を統一するに当たって邪魔になるのなら棄てるべきだ。

日本を始めとした国という国はなくなった。

変わりに地球上に生けるものとして教育された。

歴史をなくし、新しい歴史を作ろうとしても差別は残る。

人種差別は特に色濃い。

だから地球を治める者は順番に、三年に一度持ち回りとなった。

人種の概念は親との組み合わせと運である。

白人×白人なら子供は例外なく白人だが、白人×黒人ならくじで決まる。

白人、黄色人種、黒人、、、

それ、が起こったのは白人が治める世となり二年目。

この時の西暦で2012年のときだった。

今の西暦で言えば40XX年ということになる。