第152話 会話 α
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
この回で「賢者の哀しみはより深く~序曲~」、終わります。
今回は、今まで出てきていない「敵」の一部が出てきます。
楽しんでもらえると、うれしいです。
[クワイヨンは「天の恵み」を無事に回収できたようだな]
[それは想定の範囲内だが…。かなり派手にやったようだな、「アザゼル」は]
[だが、かなりのデーターが集まった。大成功だよ]
[アクパーラーを失ったのは痛いが、それを上回る成果だ。ああ、デストロイド・エンジェルと言わないと「アザゼル」が起こりそうだ]
[衛星からの「テレム」照射も問題なさそうだ。もっともアクパーラーほどに大きくないと、照準固定は難しい。しかもあのビームには耐えられんからな]
[「魔物」の制御もそこそこうまくいった。あれだけ多い「魔物」を受信機なしで扱うのは「テレム」の鎖がないとだめだがな]
[もう少し個体数を絞地込めば、何とかなりそうだろう]
[こちらに送ってきた「天の恵み」には、かなりの物資が入っている。「テレム強化剤」もそうだが、「魔物」の制御関連のものが相当送り込まれてきた。それぞれ実地で試してみないとな]
[侵攻計画の詳細に関しては、まだ連合政府から通達はないわけか]
[ない。こちらも試作品の結果を返さねばならんから、早められても困るよ]
[他のエージェントの報告は来ているか]
[1件あります。何か国かに非公式で接触している作戦で、感触のいいものがあります]
[地上で同盟してくれる国があるとこちらも動きやすいが…。23か国会議に怪しまれんように、細心の注意をするように。今、情報が漏れると計画が遅れる]
[承知しました。連絡。「ベルゼブブ」に「ヨハネ」との接触は最大の注意]
[このコードネームはあまりいいものではないな。皆、悪魔の名前だろう。それが「ヨハネ」と接触とは]
[相手が「ユダ」だと面白いのにね]
[こちらも遊びではない。我々人類の未来がかかってる]
[「天の雷」を使おうとしていたらしいな。クワイヨンの「ランスロット」は]
[そのようだな。その前にアクパーラーが倒れたので使わなかったようだが]
[因縁の「天の雷」か。あれで、我々の同士も国民も多くの犠牲者が出た]
[かなり「天の雷」の角度変えて、我々の衛星を探していたようだが、死角に潜り込んでいるからな、まず無理だろう]
[あいつらも今は疑心暗鬼に陥ってることだろう。「アザゼル」の出現を捉えているかどうかは不明だが、高濃度「テレム」の射出を目撃してるんだ。何者かがこの秩序を乱そうと考えているはずだ。ただ、それがどういった者たちかは、わからないだろうからな]
[人類の未来、そして我々の復讐。この計画は成功させてもらう。奴らが「敵」としての我々の存在が明確になった時、もう手遅れだ。23か国会議も、この星の人類も破滅に向かって突き進むだけだ]
賢者の哀しみはより深く ~序曲~ 完
最期までお付き合いいただき、ありがとうございます。
これにて「賢者の哀しみはより深く~序曲~」終了です。
半年ほどをめどに、狂騒曲編を綴る予定です。
思ったより隠しておく設定をこの時点で曝け出してますが、まだまだ謎は多くあり、それを回収していくつもりですので、付き合っていただけると、大変うれしいです。
さらに、ブックマークしていただける方、よろしくお願いします。
また感想を頂けると、それをもとにプロットも考えていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
この物語を 序曲 として、一旦終わらせましたが、次編~狂騒曲~として執筆開始しました。
「神の子」連載終了後に、再開したいと思います。
宜しくお願いします。




