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序章: 伏美女の地は、

 伏美女の地は、古くは隠し里であったと云う。


 東北の山々の片隅に、その里はひっそりと存在しておりました。いつ頃からあるのか、それは定かではありません。それでも、いずれの歳にか持ち込んだ者がいたのでしょう。日々の生活に埋もれるように―――様々な時代や地域の文化の名残が、そこかしこに見られました。


 その里で特筆すべきは、祠や社の数です。


 伏美女の里には、『八百万』の名にふさわしいほど至るところに神々が祀られておりました。神話や他の地域では見られないものも、由来や名前さえさっぱりわからないものも、珍しくはありません。

 なかにはそれ故に逃れた民もいたのでしょう。

 そのいずれの神さまも、今日では『伏美女の神々さん』と呼ばれ、大切に祀られています。そんなふうに里の人々の手によって守られ、時代の波に消えることなく、今もなお人の営みを見守り続けておりました。


 もちろん伏美女の地で生まれた信仰もあります。柄山(えやま)を背に建つ伏美女神社は、この地の産土神として祀られておりました。

 伏美女には、はるか昔、神が降り立ち里の娘と結婚したという伝承がありました。今もその娘の血を引く女性が『姫巫女』と呼ばれ、代々神事を務めているのです。


 彼女たちは、里の民と『伏美女の神々さん』を繋ぐ存在として、いつの時代も里の暮らしの傍らで日々を過ごしておりました。






 ――――そして今は、一七九代姫巫女(みこと)さまの時代。


初投稿です。


小説を書くのは久しぶりなので、温かな目で読んで頂けると幸いです。

不定期更新となります。よろしくお願い致します。


Copyright © 2020朔乃音糸世

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