第2話:取りあえず色々と調べてみよう
自分の身体をペタペタと触ってみる。
特に異常はない。
死ぬ瞬間に脳内に流れたアナウンス。
刺突耐性を獲得と言われた気がしたが、これもゲーム内のシステムだろうか?
刺突?刺されたのか?
という事は穴に落ちた後で、串刺しにされたと。
……
悪質だなおい!
部屋出て一歩目で罠とか凶悪すぎるだろ!
取り敢えず部屋の中をしっかりと調べるところから始めよう。
まずは中心に浮かぶ青い宝石。
触れると色々と回復して、セーブするかどうか聞かれる。
便宜上セーブポイントと呼ぼう。
そのセーブポイントを正面に置いて背後が、さっき出てった扉。
右側がしばらく行って壁。
左側もしばらく行って壁。
正面もしばらく行って壁。
上は天井。
終了です。
「ってことは、あの扉から出るしかないって事か?」
スマホを開いてみる。
そういえば時間を確認してなかったな。
えーっと、8時21分ってことは朝なんだな。
というか、ここゲームの中の世界だよね?
やけにリアルなスマホというか、俺が持ってたやつそのものだけど所持品とかをスキャンして、ゲーム内に反映できるのかな?
ちょっと不安になったので、頬をつねってみる。
うん、痛い。
おかしい……腰痛や肩こりが消えたのはゲームだからかと思ったが、普通に痛みがある。
たぶんあれだ。
全身か頭に何か機器を付けて、電気信号的な何かで痛みを再現してるんだろう。
えらくリアルだけど。
「やっぱり部屋から出ない事にはどうにもならんわなー」
しばらく部屋を何周もしてみたが、これといっておかしなところは無かったので扉を開けて外に出てみる。
たしか二個先くらいのタイルが罠だったよな。
ていうか、よく見たら思いっきり怪しい色してたわ。
慎重にそのタイルを跨ぐように足を踏み出す。
カチッ!
「あっ!」
今度は分かった。
天井から槍がいっぱい。
槍衾ってやつか?
が出て来て降って来たわ!
躱す間もなく串刺しにされたわ。
痛すぎると、痛み感じないって本当だったんだね?
いや、ゲームだからある程度のレベルを超えた痛みはカットされるのかな?
あっ、目の前が暗い……
そして身体からグキャ、バキボキバキバキ、グチュルなど様々な音が聞こえたと思ったら、景色が暗転した。
――――――
刺突耐性のレベルが上がりました。
体力が超微増しました。
頑丈が微増しました。
レベル:1
名前:ヨシキ・クラタ
スキル
刺突耐性レベル:2
最後にセーブした地点で復活します。
――――――
また何か獲得したらしい。
あと、体力が超微増したらしい。
いっぱい歩いたからか?
取りあえず死んでも、上がったステータスは持ち越しらしいのは素敵。
書き溜め9話しかないですが、定時投稿で2話ずつあげていきます。
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