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チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
最終章:チートリアル

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第15話:グングニル

「ロ……キ……さま?」


 イコールが誰も居なくなった大地で、呆然としている。

 というかさ、キミ状況分かってる?


 主が居なくなった今、きみ超アウェーで一人ぼっちなんだけど?


「さてと、次はおぬしの番じゃぞ?」

「俺? こっちの、打ちひしがれてる方じゃなくて?」

「お主にも借りがたくさん「何しとんじゃこらー!」

「ぬおっ!」


 と思ったら、ガイアが乱入してきてチジョーンを蹴り飛ばす。

 ていうか、泥だらけなんだけどガイアさん。


 女神が泥だらけとか背徳的というより、ガッカリ感がぱない。


 大丈夫かな?

 かなり激しく飛んでったけど。

 

 ん?

 急に影が……

 

「おわっ!」

「ちいっ!」


 いきなり影が現れたかと思ったら、上空に土魔法と呼ぶには大きすぎる岩が。

 というか、小さな島くらいあるんじゃね?


「地上を作り出すとか、本当にふざけたババアだね」

「わめくな小娘が、このままクラタと共に潰してやろう」


 その上に、チジョーンさんが立ってた。

 というか、お前らの喧嘩に俺を巻き込むなよ。


 そして、地面から鋭い一筋の光が走る。

 天上の岩の塊を破壊し、チジョーンの胸を突き抜く光。


「なっ!」

「チジョーン様?」


 光が収まると、チジョーンの胸に槍が刺さっている。

 うん、見た事あるぞあれ。


「クロノ?」

「マスターのグングニルはちゃんとありますよ?」


 ということは?


 直後、何もない空間に黒い歪みが現れて、傷だらけのロキが現れる。


「クソババアが! 良くも俺の顔に傷を!」


 なんだ、ナルシーか。

 というか、おっさんも持ってたんだ。

 グングニル。


 そりゃそうか。

 おっさん作だもんね。


「ぐっ……なんだこの槍は」

「この無礼者が!」


 ガイアがロキに向かって、石の礫を飛ばす。

 っていうか、あれダイヤ?

 おしい!

 そこは、エメラルドでお願いしたい。

 タロットの大アルカナの教皇様ね。


「ロキ様!」


 イコールが、ロキに駆け寄る。


「寄るな役立たずが! せっかく神の血を授けてやったというのに!」


 そして、ロキに殴り飛ばされる。

 おお……おっさん激おこ?


 それにしてもすげーなグングニル。

 チジョーンの胸から、凄い勢いで神の力的なものが流れ出てるのを感じる。

 あれ、痛そうだね。


 っていうか、俺が喰らったら死ねるのかな?


「いや、たぶん死にはしないかと……同じように何かが溢れ出て、傷が塞がるだけです」

「あっ……そう」


 相変わらず、俺の身体も便利な風になっちゃって。

 死ぬのに不便してるくらいか?


「そんな事を思うのは、マスターくらいです」


 クロノの突っ込みが若干雑だ。

 

「貴様ら、全員! 皆殺しだ!」


 そして、ロキの周りに浮かぶ無数のグングニル。

 こいつ、ズルくね?


「死ね!」

「させないし」


 ロキが全ての槍を飛ばした瞬間に、EX級のスピードを生かして俺の元に飛んできた槍を躱す。

 が確かに躱したはずの槍が、俺の胸にも突き刺さってた。

 まあ、完全状態異常無効のおかげで怪我は無かったことになるけど。


 でもって、他の槍はもれなくその場に居た神々とイコールに突き刺さる。 


「なんで、グングニルを避けれるんだよクソガキが!」


 すげー口悪いなこの人。


 というか、気も短いし。

 あと油断し過ぎ。

 

 ロキ!

 後ろ! 後ろ!


「喰らうかよ!」

「くそっ! すばしっこい奴じゃのう!」


 胸に槍が刺さったまんまのチジョーンが背後に転移して、手に作り出した杖っぽいので突き刺そうとしてたが、あっさり躱される。

 というか、杖って刺すものなの?

 使い方間違ってない?


「なあ? イコールの仇を討つ必要もなくなったし、俺もう帰っても良くない?」

「何をおっしゃってるんですか、神を大量に打つチャンスですよ! それに、ここでチジョーン様に痛手を負わせておけば後々楽になりますけど?」


 それもそうなんだけどさ。

 すでに、ロキとチジョーンが全力戦闘始めてるんだけど。

 あっちこっちで、衝撃が発生して地面に穴が開いてる。


 チジョーンがロキをすばしっこい奴呼ばわりしてたけど、俺から言わせてみたら二人とも遅く見える。


「まあ、EX級のマスターから見ればそうなんでしょうけど……」


 違った、俺が早すぎるだけみたいだ。

 というか、本当にロキは何をしにきたんだ。


「なんで、俺が戦わないといけない。本来なら、そこのクソ人間魔族もどきにかき回させるつもりだったのに」

「そうやって、物見高いところでくだらん画策ばかりしておるから、何も上手く行かんのじゃないのか?」


 今度は舌戦?

 いや、ちゃんと超撃破が発生してる。

 面倒くさい連中だ。


「そもそも、おぬしは何をしに来たのじゃ?」

「ふんっ! そこのクラタは魔力を外に出せんみたいだからな、相当ため込んでるんだよ」

「それが?」

「クラタの魔力炉を破壊して、ため込んだ魔力をここで崩壊させてみたら楽しい事になりそうだと思ってきたら……俺の大嫌いな泥臭い事ばかりさせやがって!」


 いや、勝手に来て、勝手に失敗して、自分で尻ぬぐいしてるだけじゃん。

 何を言ってるんだ、この人は。


「ほうっ!」


 いや、美味しそうなものを見る目でこっち見んな。

 それマジで、なんてエスター? 

 チジョーンの標的がこっちに戻る前に、なんとかしないと。


「そういえば、チジョーン様ってまだおむつなんでしょ? 義父さんが言ってた」

「んなわけあるか! ロキ! おぬし何を言いふらしておるのじゃ!」

「ふざけた茶番を! もういい、まずは貴様からだ! 砕けろ!」


 おわっ!

 チジョーンのヘイトを回避したら、ロキにターゲットロックオンされたし!


「ちょっ」


 そして、おへその辺りを槍が貫いた瞬間に、爆発が起こったような感覚に陥る。


「凄い魔力量だ!」

「これほどとは!」


 ロキとチジョーンが驚いている。

 そんなにため込んでたのか


「「えっ?」」

 

 だが、次の瞬間二人が驚くような事が起こった。

 というか、これ普通に魔力が集まって無い?


 俺のお腹を貫いている槍のせいで、魔力が一気に飛び出したかと思ったら、その魔力以上の魔力が集まって来る。

 どうい事だ?

リアルは落ち着きました。

一旦。

 

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