表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
最終章:チートリアル

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

121/137

第7話:総力戦?

「キンさん?」

「はい、なんでしょうか?」


 神を倒したキンさんに異変が起きる。

 目に見えて分かる劇的な変化だ。

 喋り方が全然変わった。

 いや、もともと訓練に連れ出すようになった途中から敬語になってたけど。


 問題は声だ。

 しわがれた老人の声から、弾むような若い女性の声。

 

 女性?

 

 目に見えては語弊が。

 耳に聞こえて分かった?


 現実逃避はやめよう。

 でも、出った当初はわし……とか、じゃ! とか言ってた骸骨だぜ?


「女?」

「みたいですね……なんとなく、生きてた頃の記憶が……」


 そりゃ目出たい……のか?


「あと、ローブが神々しいものになってるけど?」

「進化したみたいです」

「だろうね」


 白を基調とした、金の刺繍が施されたローブ。

 どっかで見た。

 

 俺が来てる、どっかの教皇様が来てるような儀式用のローブそっくり。


 杖の先にはロールスルイスみたいなモニュメントが。


 天使?

 女神?


神に死を告げる者(ゴッド・デス)になってます。初めて見る種族です」

「なるほど、女神(ゴッデス)ね」


 良く分からんが、強そう。


「クソッ、大丈夫か皆!」

「ううう……」

「無理だ……」

「腕が……」


 流石に全滅には陥らなかったか。


 数人元気そうなのも居るし。


「あー……力が湧き出てくる」

「そう? じゃあ、あの宮殿に【千倍重力空間(ファット・スペース)】使って? 宮殿にね」

「ここに、鬼を見た! ……でもやります! 【千倍重力空間(ファット・スペース)】」


 轟音とともに、神の住む宮殿が崩れ落ちる。

 阿鼻叫喚。

 

 中から、悲鳴や怒号が。


 そしてワラワラと飛び出してくる天使達。

 神は……以外と少ない?


 今回は生物じゃなくて、建物に掛けて貰ったから割とみんな元気。

 いや、俺も少しは倒しとかないとキンさんに負けるかもしれないし。


「行くぞシルバ!」

「ヒヒーン!」


 といっても、全力でレーヴァテインとアロンダイトを握ってシルバに全力疾走してもらうだけ。

 巻き込まれた天使や、神が真っ二つになって吹っ飛んでいく。

 楽しい。


「また、ふざけた戦い方を」

「だって、楽なんだもん」


 うん、どんどんレベルが上がってる気が。

 流石に神には躱されたみたいだけど。

 十分。


「そろそろ、味方を呼ぶか! こい、ゴブレンジャー!」

「オウッ!」


 俺の召喚に応えて現れるゴブリンズ。


「一つの武をひたすら極めた一武臨、太郎!」

「二度目は無いと知るが良い! 二武臨、次郎!」

「三秒後には地面と口付けすることになるぜ? 三武臨、三郎!」

「四肢全てが武器! 四武臨、四郎!」

「ゴブゴブゴブゴブ! 五武臨、レッド!」


 そして背後で巻き起こる大爆発。


 早くも呼んだことを後悔。

 しかも敵の混乱が落ち着いた。

 

 みんなポカンとしている。

 そして、冷静に。


「なんだあれ?」

「ゴブリン?」

「嘗めてんのか?」


 いや、激おこだ。

 敵の士気が上がる。


 思わずゴブリンズが後ずさる程に。

 眼下には……たくさんの天使。


「ざっと、2万人くらいですね」

「わー、大変」


 クロノが教えてくれた。

 と思ったら、円形に広範囲で一カ所が沈没。

 天使達が地面にめり込む。


 キンさんが手を翳している。

 どうやら、【千倍重力空間(ファット・スペース)


「くっ! 数が多すぎるぞレッド!」

「あれを呼ぶんだ!」

「分かった! 来い!ゴッドオーガイガー」


 何やら茶番が。

 ゴブリン5人が片膝をついて、満身創痍といった演技。

 いま来たばっかだよね?


 鎧も汚れて無いし。


 そして現れる巨大ゴーレム。

 オーガ型。

 レベル1。


「でかい奴が来たぞ!」

「あいつを集中的に狙え!」

「分かった!」


 一斉に放たれる槍。

 そして、穴だらけになるオーガ型ゴーレム。

 そりゃそうだ。


 ロボットじゃない。

 ゴーレムだ。

 生まれたばかりの。

 レベルも1。


 雑魚である。


「えっ?」

「俺達の最終兵器が!」

「もう一度呼べばいいじゃないか!」

「こい、ゴッドオーガイガー!」


 またも現れるゴーレム。


「撃てーーー!」


 そして放たれる槍。

 既視感のある光景。


「使えねー!」

「もういいや、とっとと行くぞ」

「そうですね」

「自分で戦った方が早いわ!」

「えっ? 皆待って! ちょっ!」


 太郎、次郎、三郎、四郎が呆れた表情で天使達に突っ込んでいく。

 そして、焦った表情で追いかけるレッド。


「なんだこいつら強いぞ!」

「馬鹿な! 俺の神槍が防がれただと」

「取った! ざ……残像だと?」

「うわーーー」


 凄いな、天使が宙を舞ってる。

 一部神っぽいのも。

 一撃で、確実に戦闘不能に追い込むくらいには強化されているらしい。

 頼もしい。


 でも、神が少ない気がする。


「っていうかさ……思ったより少なくね」

「そうですね」


 クロノも同じ考えのようだ。


「なんで、上位神たちがクラタのダンジョンに総攻撃を掛けに出払ったタイミングで」

「情報が漏れてたんじゃないのか?」

「我らの中に裏切り者が?」


 ナンダッテー!


「聞きましたクロノさん?」

「はい、しっかりと」


 どうりで、ユーノーさんやポセイドン、アテネなどなど強そうな神が居ない訳だ。

 いや、落ち着いてる場合じゃない。

 急いで帰らないと。


「ダンジョンに転移しますか?」

「当たり前だろ!」

 

 キンさんとゴブリンズ、ついでに適当に配下を召喚してダンジョンに戻る。

 入れ違いとか……

 気が合うね。





ふふふ……進みそうで進まない話。

進んでますよ?


評価、感想、ブクマ頂けるとやる気でます♪

これからもよろしくお願いしますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ