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チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
最終章:チートリアル

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第3話:ショップダンジョン

 ということで、やってまいりましたこのお時間。

 テレビをご覧の皆さん、ショップダンジョンのお時間です!

 今夜もお得な商品を、たくさんご紹介させていただきますよ!


 まず最初の商品はこちら!


「何をやってるんですか?」


 クロノの視線が冷たい。

 物理的に。

 うん、大幅進化。


 クロノとの円滑なコミュニケーションの為、ダンジョン内では常時魔神化してる。

 身の危険を感じた時は魔神化解除すれば、クロノの擬人化も解除されるし。

 変身したら魔力があ! とか、生命力があ! とか、制限時間! なんてものもなくすこぶる絶好調。

 なんで、変身型の魔族は常時変身していないかが不思議。


 擬態?

 自分を弱く見せる事で、相手の油断を誘う?

 相手も、変身前の自分に合わせて鍛えてくるから、取りあえず変身があれば安心と。

 そうか……


 意外とボスキャラって堅実なんだな。

 そんな奴が、世界征服をたくらむとか。

 部下からしたら、殿がご乱心なされたー状態か?


「はやく、本題に」

「ああ、すまんすまん!」


 クロノがカタログを投げつけて来た。

 大事に扱えよ!

 破れたらどうするんだ。


「新しく作り出すので、大丈夫です」

「そうですか……」


 にしても、付箋がいっぱい増えてる。

 なんだかんだで、このカタログにはクロノの愛を感じる。


「俺も、愛してるぞー!」

「なっ! 急に何を言い出すのですか!」


 チョロい。

 顔が真っ赤っかで可愛いじゃないか。


「私は?」

「ヘルも愛してるぞー!」

 

 ヘルが後ろから抱き着いてきたので、頭を撫でてやる。

 お前、いまどこを腐らせてる?

 なんか、背中が湿って来た気がするが。


「アウーン!」

「勿論、ファングもだからな!」


 俺のお腹にタックルしてきたファングの頭も優しく撫でてやる。

 うんうん、可愛い可愛い。

 あんまり顔を嘗めるな。

 お前の口でかいんだからな?

 

 すぐにベチョベチョになっちゃうだろ?


「じゃあ、私はお役目御免ですね」

「あー、カーミラだって愛してるから」


 だから、帰り支度を始めるな。

 なんだかんだで、長い付き合いじゃないか。

 というか、むしろ一番一緒に居る時間が多く無いか?

 そんな事ない?

 気のせい。

 

 つれないな。


「早くカタログを見ろ、グズが!」

「すいません」


 気が付いたら、クロノが物凄く不機嫌になってた。

 なんでだろうね?

 もしかして、妬いてるのかな?


「完全状態異常無効が効かない攻撃をくらいたい?」

「そんなのあるの?」

「転移魔法って、サポート魔法だから……」


 動けない。

 頭の中に声が響いてくる。


「どうですか? 地面の中は?」

「うん、動け……ブヘッ! ブハッ!」


 口を開いたら土が口に入ってきた。

 どうやら、地中深くに転移させられたらしい。

 すぐに元に戻して貰えたけど。

 身体中、泥だらけ。


「てか、転移魔法?」

「能力制限が解除されたと言ったでしょう?」


 クロノが超便利に進化した。

 これで、転移鉄が割れる恐怖に怯えなて済むのか。

 良かった。


「地中に埋められた感想がそれですか?」


 クロノが怪訝そうな表情を浮かべている。

 だが、俺にとってはとても重要な事だからね。

 うん、素直に嬉しい。


「さてと、そろそろカタログを」

「ようやくですか」


 これ以上引っ張ると、クロノが本気で怒り出しそうだからね。


「なになに? 魔成虫? 魔力を無尽蔵に造りだす虫?」

「マスターが魔法を使うには必要でしょう? 魔成虫に魔力を放出してもらってそれをかき集めて魔法を使えば、かなり幅が広がりますよ」

「でも、お高いんでしょ?」

「……」


 無視すんなし!

 虫だけに?


「マスターが真面目にしているところを見てみたい」

「いつだって、俺は真面目さ!」

「……」


 だから、無視すんなって。

 まあ、クロノの言う事はもっともだ。

 魔成虫とやらを飼えば、魔力の補填は出来るって算段ね。


「採用!」

「10ポイントです」


 やすっ!

 このカタログの値段の定義が、さっぱり分からない。


 じゃあ、100体程。

 そして出て来たのは、凶悪な形をした百足みたいな細長い虫。

 が100匹。

 うげー……

 気持ち悪い。


「カタログに絵が乗ってたでしょう」

「見て無かった」

「馬鹿ですか?」


 馬鹿にするな!

 俺のINTはA+だぞ?


「ブラムスのINTはS+ですが?」


 思わず膝を折ってしまった。

 四つん這いになって、地面を見つめる。

 泣けてくる。


 あんなモヒカンの変態より、頭が悪かっただなんて。


「死霊術や、呪術の学識においては世界有数の有識者ですからね」

「あんなに、馬鹿っぽいのに!」


 ブラムスより馬鹿は嫌だ……


「何か知能が上がるような道具……知恵の冠?」


 取りあえず購入。

 5ポイント。

 安いから、あまり効果ないかも?


 装備してみる。

 あー、頭がすっきりしてきた。


「何故、神と人と魔族はお互いを憎しみあい争うのだろうか……神をも巻き込んでいるこの勢力図において、創造神の意志というのは考えにくい。であれば、これは一種のイレギュラー。イレギュラーの要因は? 人と魔族の自我の成長が、神の意志を超えて動き出した結果では?」

「面倒くさい事を言い出した」

「であれば、真の悪とは一体……お互いがお互いを脅威たらしめる故の争いであれば、共通の敵を用意してやれば良い。いや、神は人と魔族が自身の足で歩み出した事を「やめろっ!」


 クロノに冠をはたき落とされた。

 そして、踏み付け粉々に砕かれた。

 あー、俺の5ポイントが……


「頭が良くなってもバカっぽかったので、素直に馬鹿な方が良いということが分かりました」

「酷い!」


 まあ、戦力強化は必要だろうね。

 スキルもとった方が良いかな?


「生転換?」

「生命力を魔力に転換します」

「俺の生命力ってどのくらい?」

「現状、寿命でいえば魔神と化してますので半永久かと……」

「こんなところに、魔力生成の永久機関があった……」


 さらば魔成虫。


「お高いんでしょ?」

「高いですよ? 1000ポイントです」

「普通に微妙なラインだった」


 でも購入。

 最初から、これで良かったんじゃ?


「魔神になるまでは、かなり危険でしたので」

「意外と優しい」


 クロノの優しさにほっこりしつつ他には生闘気などなど。いろいろな攻撃スキルを使用するためのエネルギー減を確保するスキルを取った。


「バイアグラメイル?」

「生命力が大幅に増加します……精力も……」


 装備すると呪われそうだけど、あった方が良いよね?


「絶倫の籠手?」

「生命力が大幅に増加します……精力も……」


 うん、これも装備してみたほうが。


「秘薬……赤マムシ?」

「地球産ですので、一本300ポイントもしますが、効果は一晩で大幅に生命力が……」


 ピンチの時はこれを飲もうか。


 念のためにフル装備で、赤マムシを飲んでみる。


 歩けない……


「前かがみで歩くダンジョンマスターは、流石にセクハラの極致ですね」

「少しは照れてもええんやで?」

「変態が! そもそも数千年を生きる間に、そんな感情はとうに置き去りにしてきましたから」

「ほれほれ!」

「ふんっ!」

「……」


 痛覚無効を得る前に一時的に時間を戻してから、股間に一撃は酷く無いか?


『手が汚れた……』


 酷い。


なんだろうね……

疲れてるんでしょうね……

もう少しで最終話というのに、こんなところで無駄に話数を……

しかも下ネタ……


寝ます……もう一話書いたら。


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