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チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
最終章:チートリアル

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第2話:出張トレーナー

「ブーラムスくーん!」

「はいっ!」


 ブラムスのダンジョンに行って、ブラムスを呼びつける。

 すぐに飛び出してくるブラムス。


 左手と、右足が無いけど?


「その、樽からパーツを一つ取り出す度に、黒騎士の回復に3日くらい掛かりまして」

「まだ、そんな事やってたの?」

「酷い!」


 ちょっと服装も落ち着いてて安心。

 相変わらずモヒカンだけど。

 裸ロングベストが、ピンクヒョウ柄のバスローブに変わってた。

 袖があるだけまし。

 首にはキラキラの石が敷き詰められたLAのでっかいトップのついたネックレス。

 LAの意味分かってる?


「他の世界で、天使を消滅するという意味ですよね?」

「いや、THE 天使だよ? 君は俺の敵って事か?」

「違いますよ!」


 すぐに目の前でネックレスを引きちぎってた。

 まあ良いや、

 

「それより、いちいち樽から身体のパーツを拾わなくても、遠くから樽を魔法かなんかで破壊すれば良いのに」

「!」


 えっ? みたいな顔をしてんじゃない。

 そのくらい、普通に考えたら思いつくだろ。


「でも、床にこぼれた聖水と硫酸は……」

「なんで室内でやろうとするんだよ! 樽なら運べるんだから外に持って行けよ!」

「!」


 馬鹿だ!

 馬鹿だ、馬鹿だと思っていたが、やっぱりこいつは馬鹿だ。


「愚神のしもべですからね?」

「そう呼ぶのはお前だけだ」


 取り合えずクロノの突っ込みをさらりと躱すと、ブラムスに……おい、どこに行こうとしてる?


「ちょっと、手足を取りに」

「後で良いだろ! 方法が分かったんだから」

「あっ……はい」


 そんな、そわそわするな。

 すぐに用事は済むから。


「取り敢えず用件なんだけど、ワイトキング借りてくわ」

「あっ、はい……」


 ……

 ……

 ……


「それだけですか?」

 

 そんな寂しそうにするなよ。

 それだけだから。


「うん、それだけ。じゃっ、連れていくね」

 

 部屋を出て、ワイトキングの元に向かう。

 後ろでガックリと膝を付くブラムスが見えたけど、あいつじゃ大して役に立たないし。


「私をですか?」

「ああ、ちょっと、俺のダンジョンで特訓に付き合ってくれ……というか、俺の従魔にならね?」

「えっ? いや、ブラムス様が」

「上司の上司って事で」

「はあ……まあ」

「普段はこっちに居て良いから、いちいち呼びにくるのが面倒くさくてさ」

「そういう事なら」 

 

 という事で、名付けする。

 ワイキンでどう?


「嫌です」


 我儘だな。

 じゃあ、キンワイ!


「えっ?」


 イトキン!


「はっ?」


 イトング!


「あー……」


 なんで絶望した顔するんだよ。

 まだ、絶望をまき散らさない通常形態だよ?

 というか、骸骨の絶望ってシュールだな。


 ワイング!


「普通に、ワイトキングでお願いします」

「キンさんね?」

「ワイトキングで「キンさんね?」

「はい……キンさんで」


 よし、キンさんに確定で。

 

 ちなみに、キンさんも死霊王(ワイトキング)から進化してた。

 天使殺してるからね。


名前:キンさん

種族:死の超越者(オーバー・デス)


 完全なる精神生命体になったらしいけど、質量調整で実体化も出来るらしい。

 質量が調整出来るようになったんだ。

 すなわち、受動的な重力魔法も受けつけなくなったと。

 おお、これで重力部屋でのトレーニングに付き合って貰える。


――――――

「死んだんだけど?」

「死にましたね?」


 通常形態で、キンさんの新しいスキル【重力の墓場(シュバルツシルト)】を放ってもらった。

 やばいわあれ。

 黒い球体に一気に吸い込まれたと思ったら、急激に圧縮されていくのを感じた。

 そして、プチュッと消えてったわ。


 究極の重力魔法っていうから、てっきり1000倍くらいの重力が掛かるのかと。

 その後、もう一度死ねるかどうか【重力の墓場(シュバルツシルト)】を放ってもらったらやっぱり死ねた。


 特殊状態異常の圧縮らしい。

 50%レジストか。

 そしてもう一回【重力の墓場(シュバルツシルト)】を喰らう。

 2分の1だからと思ったら普通に耐えれた、けどある一定の圧力を感じた瞬間に一気に身体が拡張して弾けた。

 特殊状態異常の膨張破裂らしい。

 膨らむほどにその速度が速まり、最終到達速度は光を超えるとクロノが教えてくれた。


 じゃあ、邪神化して

 念の為にもう一度。


「おお、神よ」

 

 五体投地された。

 そういうの良いから。


「神に手を上げるわけには……」

「良いから」


 そして【重力の墓場(シュバルツシルト)】を喰らう。

 普通に耐えれた。

 なんともない。

 完全状態異常無効って凄い。


 ちなみに3回も俺を殺したことで、キンさんも大幅にレベルアップしてたけど。

 従魔だから、セーブでやり直してもそのまま。

 これ、ブラムスより強くなってね?

 というかそして【重力の墓場(シュバルツシルト)】に耐えられるのって、俺くらいじゃね?


「使えますよ?」


 聞いたら、普通に重力1000倍も使えた。


「【千倍重力空間(ファット・スペース)】」


 スキル名、なんとかならない?

 まあ、良いけどさ。

 10倍の重力部屋で使って貰った。

 10000倍の負荷。

 動けない。

 100%でも動けない。

 7000tの負荷。

 

 魔人化!

 動けない。

 指先すら動かせない。


 魔神化!

 おおおおお!

 立て……ない!


 少しだけ上半身を起こしたところで、また磔にされた。

 取りあえず、200倍からお願いします。

 部屋の効果と合わせて2000倍。

 1400tの負荷


 やっぱり100倍で。

 700tの付加。

 ようやく、立てる。

 でも、立てるだけ。


 すいません、調子乗ってました。

 50倍から始めましょう。


「1000倍の負荷が掛かった状態で、立てるだけでも凄いと思いますが」

「大丈夫、いつか10000倍を攻略する」


 結果……無理なものは無理。

 クロノが部屋を精神と時の部屋状態にしてくれてたから良いけど、500倍で立つのに体感で何年掛かったか分からない。

 クロノが傍にいるから、簡単に回復は出来るけど。

 それでも、気の遠くなるような時間。


「化け物ですね」

「神だ」

「そうでした」


 キンさんは褒めて伸ばすタイプなのか、適応する度に滅茶苦茶褒めてくれてたけど。

 準備万端?

 もう少し、強くなりたい。

 主に、魔法関連。

 なんか、良い方法無いかな?



感想、評価、ブクマを頂けると嬉しいですm(__)m

今しばらく、お付き合いお願いします♪

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