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チュートリアルと思ったらチートリアルだった件  作者: へたまろ
第6章:動き出す世界

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第15話:敵が強すぎるから妹連れてきたった

「くそっ、可愛すぎる!」

「先にすすめない!」

 

 ヘパイトス達を追い返して3日後。

 アテネさんが、ヘパイトスを連れてやってきた。

 他には天使が150人とか……

 戦争の女神だっけ?

 某ヒロイン。

 可愛い。

 そして、全力で21階層の犬エリアで駆け回ってる。

 ここに来るまでに天使は25人にまで数を減らしてた。


「まって、私の天使ちゃん達!」


 逃げる犬の表情も必死だ。


「なんとしても連れて帰らないと!」


 ムフーと鼻息荒い。

 いや、連れて帰るな。

 というか、先に進め! 


 それにしても、綺麗なお姉ちゃんだ。

 スタイルも悪くない。

 胸は普通だけど。

 別に大きいのが好きという訳じゃないし、構わない。

 長い髪をなびかせて、裸足で全力で子犬を置きかける姿にほっこり。

 他の天使達も思い思いに子犬と戯れている。

 うん、駄目だ……

 

 効果が覿面過ぎる。

 野郎の天使共が呆れて……いや、興味ない風を装いながら足元に来た子犬を撫でたり、乱暴な風に見せながら優しく抱き上げたりしてる。

 まあ天使だから、人よりは優しい心持ってるよね。


 もう一度アテネの方を見る。


「ちなみに、彼女は処女神ですよ?」

「素敵!」


 別に処女厨ってわけじゃないけど、こんなベッピンさんに初めてを捧げられたら一生尽くす自身がある。

 何千年も守ってきた鉄壁の砦!

 俺が突き破る!


「表現が卑猥です! それと、分かってないようですから言いますが、絶対不変の処女です……即ちなにがあっても彼女と交わる事ができません」

「うん、意味が分からない。鉄の下着でも履いてるのか?」

「凶悪な自動防衛システムがついてると思えば。彼女にふしだら行動を取った瞬間に、キレて文字通り最強の存在になります」

「所詮は神の中でだろ?」

「いえ、全ステータスが10倍になります……素のステータスがXXX級の神ですからね? EX級に突入します」

「あー、まあステータスが全てじゃないし」

「貴方が言いますか? でもって、その状態で各種初級から最上級、特級までの全強化魔法が自動で発動します」

「まだ強くなるの?」

「でもって「どんだけ全力で拒否してくるんだよ! でも惚れさせたら……」

「そういった事に、最も嫌悪と軽蔑を感じている女神ですよ? 恋愛? そんなもの蛆にでも食わせてしまえってレベルで」


 えー、某漫画のヒロインは物凄く主人公に恋してたよ?


「純真無垢とか、清楚とかってイメージかもしれませんが……彼女戦神ですよ? しかも戦争特化型の? そんな女性が恋に憧れる乙女な訳無いじゃないですか」

「じゃあ、割とゴリラ顔のコマンダー体形とかで産んどけよ!」

「ビジュアルは最高に男受けしますからね」


 彼女も色々と酷い経歴の持ち主だよ。

 お婆ちゃんの「この娘はお父ちゃんより凄くなるでー」っていうババ馬鹿発言を真に受けて、お父ちゃんが身籠ったままのお母ちゃん丸のみにしたとか。

 こえーよ!

 神様、発想がおかしいだろ!


 でもって、死なずにちゃんと成長して頭から飛び出してくるアテネ……

 どんだけ生命力強いんだよ!


 でもっておっちゃんの愛人が、家を汚したからって彼女を化物にしてペルセウスって人に殺させた上に、盾にその首を埋め込んで持ち歩いてるとか。

 叔父ちゃんは、どんな顔で愛人の顔の埋め込まれた盾を持ってる姪っ子を見たら良いんだろうね。


 最強の巨人を槍で圧殺とかっていう意味の分からないことをしたり。

 あっ、その人が居る島ごと貫いたらしいよ。

 あと自宅警備している間、不死身の能力を持つアルなんたらさんを強引に引きずり出して撲殺したり……

 

 ああ、色々と……色々と俺の頭の中の女神像が崩れていく。


「ちなみに一緒に居るヘパイトスに一度襲われて出産してますけどね」

「処女とはいかに!」

「いえ、未遂に終わりましたが足に掛かった体液を拭き取ったら子供だったとか……」


 神様の子作り雑すぎる!

 ていうか、ビッチとチャラ男が多すぎるだろ!

 そりゃ、処女や童貞こじらせる奴も出てくるわ!


――――――

 ちなみにゴブリン階層は、天使達が普通に崖下に全員で飛び込んでいった。

 なんでバレたし。

 あっ、帰還した天使から話を聞いた?

 でもって、実験の為にヘパイトスを突き落とした……

 うん、酷いね。


 隣の部屋からヘパイトスさんが合図を送って、仕掛けがバレたと。

 でもって、次々と崖に飛び込み。

 慌てて太郎も飛び込んだ瞬間には、また全員が飛び込んでたと。

 19階層で天使を125人程残してゴブリンを足止めしてる間にあっという間に20階層まで踏み込まれてた。

 ボス不在のボス部屋……扉開錠されてたし。


 流石に25人の天使を一人で相手にするのは大変だったらしい。

 7人が取り囲んで波状攻撃。

 違う7人が常に強化魔法を掛け続ける。

 さらに7人が回復魔法を延々と掛け続ける。

 そして4人が遠距離で援護。

 見事な連携。


 レッドが抜け出すまでに4分。

 扉と仲間達を見比べて仲間の元に。

 そこからさらに2分で太郎を救出。

 天使達が集団で集まって極大魔法を発動、そしてレッド達全滅。


 レッドの【同敵二敗不知(ヒーロープロミス)】が発動。


「俺の魂がお前を倒せと叫ぶ! 今こそ皆俺に力を! 【五武私刑(ゴブリンチ)】!」


 猛ラッシュで天使をボコボコにし始める5人。

 まあ、とっくにアテネさん達は先に進んでるんですけどね。


――――――

「あれっ?」

「あっ! 扉が開いてる!」

「先に行かれた!」

「クソッ!」

「良く考えろお前ら! ここはまだ20階層だ……問題無い」


 ゴブリン達がもぬけの空になってるボス部屋を前に膝を付いてた。

 四郎だけが冷静。

 最後の砦みたいに思ってるところ悪いが、ここはダンジョン序盤だという事をストレートに残りの4人に告げる。


 全員が手を打って、そうだったといった表情。

 クソッ! 可愛いじゃねーか。


 まあ、敵戦力を5分の1にしただけでも上等。

 褒めてあげよう。



 





次こそ……クラタに……


感想、評価、ブクマ頂けると嬉しいですm(__)m

次は17時投稿予定です。

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