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SHADOW FORCE予告

 別の宇宙、二〇三〇年の地球で繰り広げられる、人類と未知の敵の闘争――アメリカ軍特殊部隊にして存在が否定されているシャドウ・フォースは、時に銃撃戦で制圧し時にロボット兵器戦両機(BV)を駆り、今にも弾けそうな火種を消して回っていたが…。

 洋ゲー風熱血ロボットSSの予告編。

『それではいよいよアメリカが最も愛する人工生命体の登場です、親愛なるイメイニガスに拍手を!』

『み、みなさん! えーと本日は、私のために集まって頂いて…あ、ありがとうございます!』

――二〇三〇年、イベントに沸き返るアメリカ。

――それは、第二次大戦終結後に別の歴史を辿った宇宙。

――遥か昔地球に訪れた異星文明ケイレンが先進的な技術を記録させた少女人格のAI達が発掘された事で、巨人のごとき大国や共同体が並び立つ新世界。石油に代わる新たなエネルギーが世界に革命を起こした。



「俺はこれから月面基地行きだってさ。あんたは?」

「俺はトラクター・ビーム試験施設に転勤なんだ」

――大国や共同体は全面戦争や長期間の正規戦を放棄し、人類は飛躍的な発展を遂げて何十万マイルもの彼方に浮かぶ月にまで手を伸ばした。



――磁力で弾体を加速させるレール兵器や自由電子レーザー兵器が開発され、過剰なまでに長射程のミサイルが睨みを効かせ、シールド技術とキル技術が鉄壁の防御を展開…燻る各地の紛争を利用して、高度な軍事技術が発展した。

「こちらシャーク6−4、対空砲を排除。ドローン部隊を先行させろ」

「了解、有人機に先駆けて無人機の先行開始」

――一六フィートの巨人、ロボット兵器『戦両機バトル・ヴィークル』が各国で導入され、軍隊が運用する他の無数の歯車達へと溶け込んでいった。



『カラカスの麻薬抗争でロケット弾が使用され、近くを走っていた車に直撃し、中にいた四人の――』

「我々としても奴らをこれ以上好きにはさせたくない。次は我々に災いが振りかかる」

「ではアメリカはあの忌々しい加減も知らない死の商人どもの壊滅に協力してくれると?」

「もちろん望むところだ」

――巨人のごとき国家へと忍び寄る死の影。黄金時代に影を差すかのように鳴り響く、厭わしい大変動の序曲の音色。


「連中がコロンビアで商売をしてるとの情報が入った。案内を任せたい」

「よっしゃ。ついて来な、アメリカ人!」


「ナイロビ! 変わんねぇな、俺がケニアに帰ってきたぜ!」

『昨夜、ホライゾン社の本社ビル近くで銃撃戦が発生し――』

「漏洩は絶対に阻止してやる。ところで昨日のが東アフリカ流だ。イカすだろ?」

「最高だったな」

――終わりの始まりに待ったをかけるアメリカ軍特殊部隊『シャドウ・フォース』、そして現地の鍛え抜かれた精鋭達。潜入、銃撃、操縦…影のように暗躍し、敵対者を削除してゆく。

――マウス、ロコ、ロッキー、アーチャー…四人の男達が世界中を駆け巡る。



『――火星に異星人の艦隊が降り立ち、我々の言語で会談を申し込んで来ました』

『異星人はヴェイグランツと名乗り、七フィートの力強い肉体を持ち、高度な知性と文明を持った爬虫類系の知的生命体です』

『今日はヴェイグランツの高官がニューヨークのチャリティ・オークションを見学します』

――火星の地表へと降下し、地球人類との平和的関係を申し出た異星人。破壊された故郷から脱出した放浪の民。



「地球の戦士諸君、本日は我々の決意を体現する〈神話時代の後継者〉級要塞艦にまで来てもらい光栄だ。既に気付いていると思うが、君達はここ最近の騒動の裏に共通の何かがいると考えているな」

「初めまして。私、〈神話時代の後継者〉級二番艦〈落日への叛逆〉の第八世代管制AI、エレーダです。よろしくお願いします、ね」

「人類とヴェイグランツの間で戦争を起こそうとしてるカス野郎がいるらしいな」

「ああ、共に戦おう。我々が経験した悲劇を繰り返させるわけにはいかん。インシネレイターズに入隊後、俺はずっと連中を光の元へと引き摺り出す事だけを考えて鍛えてきた」

――新たな陰謀に、種族を越えて共闘するアメリカの精鋭シャドウ・フォースとヴェイグランツの精鋭インシネレイターズ。



「あ! お前、あの時カジノで一山当てて奢ってくてたよな」

「久しぶりだな、日本へようこそ」

「ヴァルキリーズ、それが敵の正体か…」

――日本有数の世界都市、岡山で繰り広げられる闇の攻防。陰謀を追いかけるシャドウ・フォースと一人の自衛官。

「ふざけやがって、娘があの子のファンなんだぞ!」

「思春期卒業できねぇままトチ狂ったテロリストどもを地獄に送ってやれ!」

――金沢でアイドルのコンサートに招待されたマウス達が遭遇する、凄惨なテロ事件。背後で糸を引くヴァルキリーズの気配。



『たった今入った情報です。インチョンからソウルにかけての広範囲が未知の軍隊に奇襲を受けて占拠されたとの――』

「久しぶりだな。まさかお前が海軍に入ってたとはよ」

『お前もしかしてロコか? 小学校以来だな。ちょうどいい、俺達はインチョンで狩りの最中だ』

「クソ野郎どもを街から追い出すなら喜んで手伝うぜ。そっちで会おう」

――遂に始まる、ヴァルキリーズの実力行使。攻勢を開始する未知の軍隊。



『畜生! イカれてる! ワシントン近郊に未確認飛行物体多数!』

『世界規模で未知の敵の攻撃が――』

『不味い、ヴェイグランツとの交信が途絶えたらしい。向こうさんも攻撃されてるな』

『あ、あの、マウスさん! 座標を教えてくれたら、イージス艦のレール砲で攻撃できちゃいます!』

――追い詰められる地球人とヴェイグランツ。



『死と破壊を背後で見物する邪悪よ、我が種族と賛同者達は貴様の事を片時たりとも忘れた事はないぞ!』

『皆殺しにしてやれ!』

――訪れる異邦の援軍。今明かされる、ケイレンの遺産の意味。



「私も加わりたい。私は億千の子らが死ぬのを見てきた…今こそ滅殺してくてるわ」

「オーバーマスター…阿呆め、貴様のような下郎を見過ごすとでも思ったか?」

――最終決戦への協力を申し出る、謎の神父。



「神って。マジかよ」

「嘘ではない。かつて神々がこの星、いや全宇宙に存在していた。今では悪魔すらいないがな。立ち向かって全滅したのだ」

――明かされる、神々の不在の真相。



『今日は全てを招いた邪悪に叛逆する時だ。全ての理不尽と全ての犠牲の報復が今始まる! 全軍、オーバーロードに続け!』


「何故だ? 何故君達のように聡明で美しい種族があのような下郎に従う?」


「帰ったら三人とも俺が奢ってやる、死んだら承知しないからな!」

――ここではない異宇宙へと乗り込む、多数の種族による連合艦隊。



「お前は我々の誇りを地に落とし、我々を怪物へと変えた。これは我々による――否、お前に運命を狂わされた全ての生命による窮極の叛逆なのだ」


「シャドウ・フォースとインシネレイターズが道を切り拓いた。ここで全ての元凶と決着をつけるぞ!」

――史上最大の叛逆が始まる。

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