8話
紙に陣を描くことで発動する魔術は、紙で薄く、持ち運びも便利!ただ、攻撃系は一度しか発動しない。発動したら紙もろとも木端微塵だからな。紙に魔力を注いで刺激すれば、5秒ほどで発動。注いだらすぐ投げないと!後は、開けば爆発する奴とか、叩いても魔力が動いて発動する。
俺が必要なのはこういう魔術の類だろうな。普通、持ち運びの最中に爆発することもあるので注意が必要なのだが、俺には道具箱があるので、そこに入れていれば安全だろう。
レベルが上がって魔法も使えるようになったし、魔力790とか使い放題じゃん。まぁ、上級の威力強化2回くらい放ったら終わりなんだけどね。というか、上級の魔法長いんだが。良く間違える。
けれど、何故かは知らんが多少詠唱をすっ飛ばしても『神々の祝福』スキルが発動して詠唱省略っていう文字が出てくる。
かといって無詠唱が出来る訳でもないし、あんまり詠唱をすっ飛ばし過ぎても発動しない。基準がまだ良く分からない。
連発出来るだけの魔力がないし、発動するギリギリの詠唱の長さを覚えたら良いと思う。全属性一応使えるといっても全て詠唱を覚えるのは大変そうだし。
中級くらいなら全部覚えても良いかもしれない。何があるか分からないしねっ。
今の所上級覚えてるのは火が2個だ。後はまだ全然覚えてない。
ちなみに魔力量が急激に増えた事には皆に驚かれた。まぁ、俺もビックリですから。
さて、上級の魔術陣でも組んで役に立てるように頑張りますか。威力とか見といたほうがいいよな。爆発に巻き込まれたら大変だし。俺は魔術陣を丁寧に書き写す。一生懸命書き写していると、手元に影が出来た。
何事かと思って顔を上げると、マリアさんがいた。ちょっと驚いた。
少し眠そうな顔をした桃色の髪の可愛い女の子。この前は吐きそうになったのを助けて貰った。あ、そういえば回復系の魔法って試した事なかったな。使えるならそれに越したことはないな。回復は水属性が扱えれば誰でも使えるんだっけ。
しかし、顔を合わせてから全く喋っていない訳だが……。何しに来たのだろうか。
『冷やかしに来たのじゃろう』
え、なにそれ。成長した俺に惚れたとかそういう発想は出てこないの?
『後ろからちょいちょい手を出すだけ……そんな奴惚れるかえ?』
酷いよ。エイリスさん酷い。否定できない正論が痛い。確かに惚れる要素などほとんどない。俺が悪かった。
でも本当になんだろう?そんなに見つめられると緊張して魔術陣ミスるんだが。マリアがトスっと魔術陣を指さす。
「ここ。違う」
「……あ」
うわ、同じ文字書いちゃってる。さ、最悪だ……結構頑張ったのに。これをやり直しだと……。辛い。
しかし、こんな複雑な魔術陣見てすぐに見つけられるって流石というべきか。
「上級魔術陣なんて。暇人のする事。魔法の練習。すべき」
「あ、すいません」
まじか。まぁ、うん……確かに効率悪いなぁとか思ったよ。もっとこう……念写みたいな感じに入らないかな。ファイロ・ファイア~って念じながら紙に……。
「い、今何を……」
「え?」
震えながらマリアさんが此方を見ていた。なんぞ。マリアさんが俺と机の上の紙を交互に見て、紙を指でさしている。え、なに?下の紙を見ると、書きかけの魔術陣が完成されていた。上級の難しい陣ではなかったが、明らかに完成された陣だった。え、なにこれこわい。
「今、一瞬で書き換わった。なにしたの」
「え、え?」
そんな事言われましても……俺は今なにもしてませんが……。あ……そういえば詠唱を考えていたような……。ペラペラと中級火魔法の魔術陣のページをひらく。するとそこには、先程念じていた魔法と同列の魔術陣が綺麗に書き込まれていた。
「まじ……」
あらやだ、チートなのかしら。上級念じれば上級が書き込まれるのかな?俺は呆然と出来上がった魔法陣を見つめる。
『試してみる価値はありそうじゃのう』
「勇者……これ、上級量産すべき」
「う、うん……まぁ試さないと分からないけど」
これが勇者チートか……。なるほどこれは便利。俺は試しに上級を念じてみる。すると、本の通りの綺麗な魔術陣が描きあがった。
「おおっ」
「すごい」
マリアさんが感心したように見つめてくる。あんまり見つめられるとドキドキしちゃうね。
「あんまり触ると、発動する。危ない」
「あ、そうか……」
俺は魔術陣の紙を机に置いた。条件付きで発動させるとか出来ないかな。例えば、発動しろ~とか思うとか。とか考えていたら魔術陣が明滅しだした。え、なに……。
マリアさんが直ぐにその魔術陣を持って窓の外に投げた。
「結界「魔力」!!」
ドォン!マリアさんがそう叫んだ瞬間揺れる程の衝撃が来た。揺れでマリアがバランスを崩して尻もちをつく。俺は呆然としながら窓の外を見つめる。灰色の煙がもくもくと立ち上り、地面が抉れていた。い、今なんで発動したんだ?まさか、冗談で発動しろって思ったのがいけなかったのか?
『可能性としてはあるじゃろうのう』
なにそれこわい。ぶるりと震えていたら、バシッと後頭部に衝撃が走った。
「勇者!今何したっ!?」
マリアさんが怒りに震えていた。顔は真っ青で、冷や汗を流している。今のは正直マリアさんがいなければ俺は死んでいた。
「す、すみませんっ。発動しろって念じたら……」
「……念じた。だけ?」
「は、はい……」
少し考えるような仕草をするマリアさん。そしてポツリと呟いた。
「……超便利」
『通常、そんな風に思っただけでは発動はせん。衝撃を加えたり、魔力で刺激したりせん限りはな。しかし、この少女もまた良い動きをするのう。先程のとっさの判断力、素晴らしいのう』
確かに。聖女ってあんな風にも動けるんだな。ぼんやり発動眺めてた俺とえらい差だ。
「もう一度、作って」
「あ、ああ……」
魔力的にもまだ大丈夫だ。強化や圧縮魔法をしていない単発上級魔法ならまだ大丈夫。そう思って別の用紙に魔術陣を描き上げる。それを持ったマリアさんが窓に足をかけて外に出た。
あら、ワイルド。聖女様って意外とそういう事なさるんですね。戻ってきたマリアさんが再び魔力結界を張り直す。
「念じて」
俺は言われた通りに頷いてから念じてみた。少ししたら、先ほどと同様にドォン!と外で魔術陣が爆発した。多少離れていても爆発するみたいだ。
「……勇者のだけ反応するみたい」
ああ、試しにマリアさんも念じてみたのだろう。
「作って、道具箱。入れるべき」
真剣な顔で言うマリアさん。それに俺も頷く。これは便利だ。自分の好きな所に出現させて念じるだけで爆発させる事の出来る魔術の出来上がりだ。
道具箱に入れている間は流石に爆発しないだろう。試しに水魔法でやってみたら、案の定爆発しなかった。凄く便利だ。戦闘の為に何枚も入れていても良い。咄嗟に出せるように訓練した方がいいだろうか。
俺は庭に出てちょっと練習する事にした。上級は流石に危ないので、まずは初級からだ。と、いってもナイフ投げとあまり要領は変わらない。ただ、威力と範囲を調べないと、下手すると仲間を巻き込むからな。
その点、ギルやリョウ、マリアの攻撃魔法は適切で仲間にも被害がない。
流石勇者パーティー。そこに痺れる憧れる。
しばらく練習していたのだが……。
「ラインハルトォーーーーーー!止めろぉおおおおっ!!」
突然、男の野太い声で叫ぶ声が聞こえた。その瞬間、ふわりと俺の前にラインハルトが降り立つ。さらさらと揺れる青い髪が美しい。上から舞い降りたって事は、どうやら窓から飛び降りたようだ。身軽だな。
「ふん、言われずとも、俺が守る」
「え……」
その恰好良い背中に思わずテンションが上がる。ラインハルトさんは剣を抜いて、凛々しく俺を守っている。その姿が恰好良いのなんのって……イケメンって何しても許されるってマジだわ。
でも、どういう状況?妙に場がピリピリして……。
ザリ……
そこに、薄茶色の髪の青年が現れる。病的に痩せていて、目が据わっている。顔色もかなり悪く、袖は赤褐色に染まっている。所々鮮明な赤が目に入る。
恐らくあれは血だ。べっとりと血が付いている。
その男と目が合った―――刹那。
ガキィン!!
その青年とラインハルトさんが打ち合う。
息が届いてしまいそうな程近くで睨み合っている。
「落ち着け……兄君……!!」
「そいつを殺せば、あいつが助かるんだ……邪魔をするな!ラインハルトォッ!!」
そのあまりの迫力に、息を飲む。凄いスピードで打ち合う2人。呆然と2人を見つめていたら、いつも間にか現れていたリョウさんに押されて下がらされる。杖を取り出して、薄茶色の青年を警戒している。
『どういう状況じゃ』
「いや、本当、分からん」
クラウド
Lv:48
17/剣士/水・火
攻撃力:367
防御力:380
魔法攻撃力:278
魔法防御力:35
魔力:520
『索敵』
うん……今の俺じゃ絶対殺されるな。というか、なんで今俺、殺されかけてんの?俺、勇者だよね?なんで今、命の危機なんだ!?おかしい、なにかが可笑しい。まだ魔王討伐にも出てないのに。
「だ、はぁ……はぁ……!くっそ馬鹿力がっ!」
濃い紫色の髪をした男が息を荒げて走り寄ってくる。騎士の恰好のその男は、かなりボロボロだった。至る所に傷跡がある。先程聞いた叫び声と同じっぽいので、多分この人があの青年を止めていたのだろうか?
「はぁっ!……ちっ、で?そいつが例の勇者様か。無事だな?」
「え、えと、はい……」
「ええ、レイ、貴方も良くぞご無事で」
「まぁ腐ってもガーディアンだからな」
リョウさんとレイと呼ばれた男は親しげに話している。
レイ・バーン
Lv:42
19/守護者/火・土
攻撃力:126
防御力:347
魔法攻撃力:157
魔法防御力:409
魔力:920
『鉄壁防御』
おおっと、この人大分防御力高いな。守護者って、名前カッコいいな。
「はっ!」
「ぐあっ!」
ガキン!という音がして悲鳴が聞こえた。見ると、ラインハルトさんがクラウドという男の鳩尾を殴っている所だった。うーん、レベル差あるからなぁ。流石にラインハルトさんには敵わないだろう。ラインハルトさんは79で、クラウドは48だ。同じ剣士でも、これだけ差があれば勝ち目などないだろう。
鳩尾を殴られたクラウドが、その場に倒れ込む。ラインハルトさんがそれを冷たい目で見つめている。おお、怖恰好良い。ラインハルトさん強い。そこに痺れる憧れる。
レイさんがクラウドに駆け寄り、拘束して運び去った。そこに静寂が落ちる。
「……今のが勇者パーティーのクラウドとレイです。暴れていた方がクラウド」
「えええええええええええええええええっ!?」
『なんじゃと!?』
リョウさんの言葉に思わず叫んだ。ちょっと待て。勇者パーティーのメンバーが勇者に斬りかかるってなんだ!?それってかなり可笑しいんでないか!?流石のエイリスさんも驚きが隠せていない。
眉を下げて軽く頭を振るリョウさん。はあ、と溜息を零して顔に手を当てる。
「……無理もないのですよ、彼は、魔王の兄なのですから」
「うええええええええええええっ!?」
『なんとっ……!?』
なんという展開。魔王の仲間だったとは聞いたが、兄もいたとは。というか魔王って兄妹いるのか。
エイリスさんの声も動揺してる。俺を殺しに来たって事は、魔王を討伐する気がないって事か。でもそうか、兄妹なら仕方ないな。でもいきなり斬りかかって来るのはどうかと思うの。
ラインハルトさんが守ってくれなかったらどうなっていた事か。ラインハルトさんは特に汗をかいた様子もなく、俺の元に歩み寄る。かき上げる髪がサラサラ零れる。やだ……ラインハルトさん恰好良い。
「無事か」
「え、と。はい。有難うございます」
危うく惚れる程恰好よかったです。守られるヒロインの気持ちが分かった気がする。イケメン率が高すぎて怖いです。さっき目がイッテいたクラウドも凄いイケメンだったし。レイさんもホッとする感じのイケメンさんだし。やべぇ、完全にベーコンレタスじゃないですか、やだぁ。
マリアだけなの?女の子は……うう、辛い。もっと女の子が欲しい。違う、逆に考えるんだ。マリアの攻略対象者達なのだ、彼らは。なるほどそれなら納得ぅ。え、じゃあ俺も攻略される側なの?やだ、期待しちゃう。落ち着け俺。
「礼を言われる事はしていない。俺はただ……いや、関係ない話か」
疲れた様に溜息を吐いて首を振るラインハルトさんが凄く艶やかです。これ、女の子だったら泣いて喜びそうな状況だよね。
ラインハルトさんどんだけイケメンなの。しかも褐色の肌がすげぇ色っぽいし。
「……勇者も、訓練をするか」
「えっ」
「随分と、動きが追えるようになったようだからな」
なんだろう、どこで分かったんだろう。戦い上級者になってきたらそういうのも分かるのだろうか。魔物と戦った時なんて震えて腰抜かしてた思い出しかないんだけど。
「……そうなんですか?」
リョウが不思議そうに首を傾げる。この人ホント女子力高いな。
確かに見えるようにはなったよ、レベルのおかげで。でもそんな事この人達が知ってる訳ないのにな。ちょっと末恐ろしい思いをしながら頷く。
「そろそろ自衛出来ないと危ういしな」
「まぁ……そう、ですよね。次の旅はクラウドも同行しますからね……」
「えっ」
あの危険な男が同行……だと?なにそれこわい。命の危険しか感じない。寝てる時に確実に殺られる。そんな人置いて……あ、勇者パーティーだから外せないのかっ!どうしよう怖い。
俺が震えていると、ポンと肩に手を置かれた。褐色の、実に男らしい剣士の手だ。
「案ずるな、その為の訓練だ」
その目が物語っている……「だからやるしかないぞ?」と。いや、うん、や、やりますよっ。せっかくエイリスさんがいるのに、まるで役に立ってませんからね。
『その言い方だと我が役立たずのようではないか』
ごめんなさい。でもそこは察してよ。俺の方が、俺の方がね?これ俺に言わせるかぁ!エイリスさん鬼畜だなっ。
え、なんだろう、からかわれたのかな?エイリスさんからちょっと笑ってる気配がするんだけど。
俺がげんなりしていると、いつの間に取って来たのか、ラインハルトが木の剣を手にしていた。ぽいっと投げて来るのを慌てて受け取る。
投げるのがラインハルトのデフォルトか。今回は切れないだろうから受け取るけど。受け取った木剣は意外にも重量があった。
「好きに打ち込んでくるといい」
「は、はい……」
ラインハルトも木剣を持って佇んでいる。というか、殆ど構えてない状態だ。確かに木剣だから死にはしないだろうけど、当たると痛いと思う。……んーでも、レベル差があるから平気なのか?
取りあえず、斬り込んでみれば分かる、か。俺は剣道の構えをして、ラインハルトを見据える。
「―――っ!!」
ぎょっと目を見開いたラインハルトの頭に木剣が当たる。所謂、「面」という奴が決まった。……え、攻撃入ったけど、大丈夫?どうせ避けられると思って結構力入れたんだけど。
頭を直撃されたラインハルトは顔を押さえてプルプルしていた。
「……ラインハルト、今のは?」
リョウが困惑した声をあげる。リョウも避けなかったラインハルトを不審に思ったのだろう。
「……す、まない。俺には、勇者の相手は出来ないようだ」
……どういうことなの。
「どういうことですか?」
リョウが俺と同じ事を思ったようで、直接訊ねる。
「……後で話す。勇者は、王城の騎士か、ギルにでも訓練をつけて貰え」
「あ、はい……」
深刻そうにリョウに耳打ちし、2人が離れていく。
……もしかして、相性が悪かったのかな?勝ったの?
『んな訳なかろうて』
ちょ、エイリスさん怒らないで。ただの冗談ですよ。圧倒的にレベル差があるんだから、そんな事本気で思ってないですよ。
でも、本当になんだったんだろう。
悶々としながら歩いていると、ギルとばったり出会った。そういや、この人に訓練つけて貰えって言ってたな。魔術師なのに、剣も扱えるとか万能。あれ?でもリョウは魔法剣士なのに魔法しか撃ってないよ?どういうことなの。
『それはどういう事じゃ』
「……ヒイラギ」
「はい?」
両方に声を掛けられて、ちょっとどっちに返事しようか迷うんだが。
「クラウドには会ったのか?」
「あ、はい」
取りあえず、先にギルと話します。後ででお願いします、エイリスさん。
「さっきクラウドが暴れてるの見たから……無事だったようだな」
ギルがホッとしている。心配させたみたいだ。
「そろそろ本気で訓練付けないといけないな。ヒイラギ、今大丈夫か?」
「あ、ああ……はい」
「じゃあついて来い」
うん、丁度良いタイミングだな。知らない騎士の人よりはいいや。この人良い人っぽいし。でもこの人魔王の知り合いだからちょっとねぇ。
黙々とついて行っている間に、エイリスさんの質問にでも答えましょうかね。
『現実と魔眼では違う職種を選んでおるという事か?』
うーん。まだ詳しく知らないけど、多分表示とはちょっと違う感じに見えるんだよね。でもそこまでの障害はないんじゃないかな?この人十分強いし。
『そうもいかんじゃろう。適切な職種についておった方が魔王戦も有利に動けるはずじゃ』
あ、それもそうだね。それに、魔眼の事仲間に言っといた方がいいよね?
『そうじゃのう、あのリョウって子にでも言えば良いのではないか?』
そうだねぇ、なんかまとめ役っぽいからねぇ。とかなんとか言っている間に目的地に到着した。
「受け取れ」
ひゅぱっと木剣を投げられて、がつっと腕に当たった。思わず腕を押さえて蹲る。結構痛いですね、これ。やっぱ基本投げるのか、ここの人達は!なんてこった。
「えっ!……大丈夫か?」
ダイレクトに当たった事を見て、ギルが心配そうに様子を窺う。
そういや、自分でヒールした事ないよな。やってみておいて損はないだろう。確か「ヒール」って言えば良いんだよな?
「ヒール」
「……」
『……』
あれっ発動しない。ギルとの間に微妙な空気が流れる。回復魔法って、水属性があれば発動する奴じゃなかったっけ?俺「ウォータ」使えたよね?ね?
『そのはずなんじゃがのぅ』
えーどういう事なの。
「ヒイラギ、回復魔法は水属性が使えないと出来ないぞ?」
「……はい」
いや、使えるんですよ?なんでだろ、良く分からないんだよね。今まで何となく使って来なかったけど、まさかマジで使えないとは思わなかったよ。
『どういう事なのじゃろうな』
「まぁ、それくらいの打ち身なら平気だろ、さっさとやるぞ」
言われるままに立ち上がり、みっちり鍛えられた。
柊鏡夜
LV:23
16/勇者/火・水・風・土・光
攻撃力:189
防御力:150
魔法攻撃力:196
魔法防御力:105
魔力:790
『救世主』『神々の祝福』
道具箱使用可能。(遠隔攻撃使用可能)
光属性の攻撃魔法不可。
念写で魔術陣が作れるよ!やったね!←new!
回復魔法が使えないんだって!やったね!←new!