それでも地球は回り続ける
この作品は人間ドラマです
悲しい少女の物語
ドロドロ系大好きな方ならどうぞお読みください( ̄ー ̄)
《プロローグ》
受験を明日にひかえた真奈美は今日はいつもより遅く学校から帰っていた
太陽はもう沈みかけていた
「帰ったら勉強しないと・・・・」
真奈美は走りながらつぶやいた
玄関を開けると真っ暗だった・・・
嫌な感じがした、母は働いていない、妹の菜々は10才年下のまだ年少さんだしこの時間ならもう帰っているはずだった・・・・
「た・・・ただいま・・・」
リビングに行くと置き手紙が置いてあった
真奈美は電気をつけた
その手紙を読む
母からだった・・・
「今まで ありがとうごめんね真奈美、菜々のお迎えよろしくね」
私は時計を見た
もう、お迎えの時間はとっくに過ぎていた
「っっくそ!!」
真奈美は制服を脱ぎ捨てブラウスと短パンの上にジャージを着てそのまま家を飛び出し
母と共有で使っていた真っ赤な自転車に飛び乗る
そして、全速力で保育園へ向かった
「お母さんが本当に出ていっちゃった・・・」
私は自転車をこぎながらつぶやいた
《最悪な日々》
その日から、家は狂ってしまった
母は浮気をしていた
相手は父の親友
その日から父は壊れた、姉は泣き出した
でも、私は泣かなかった・・・
いや、泣けなかった
泣いても何も解決しない
だから、前を向いて私は、絶対歩く
その後、少しだけ母に合うきかいがあった
母と話して真奈美は気づいた
母はその相手・・・お父さんの親友と別れる気がまるでなかった
後々聞いた話だと十歳年下の菜々の下にもう一人私には兄弟がいたらしい
その子は、お父さんの親友とお母さんの子だった
母はその時父に離婚を申し出たらしい
しかし、お父さんは反対した
そのせいで、まだ小さいながら人間の形になってしまったその子を焼くことになってしまった
その子はなんにも悪くないのに・・・
4人目の兄弟・・・・
いや、5人目だ
実は姉の上にも、もう一人兄弟がいた、その子は正真正銘父と母の子
しかし、母は高校生だったので、流産
しかも、母生む気がさらさらなかったのだという
そう考えたら、この家は2人の尊い命を殺している
最悪だ・・・・・・・
《我慢の限界》
最近、ずっと泣いてない気がする・・・真奈美は、授業中ぼーっと考えていた
もうすぐお別れ遠足だなぁ・・・
そう思い真奈美はチラッと隣を見た
中原 恭一 (なかはら きょういち)
今年入ってからずっと隣の席の男子だ
この人は、はっきり言って苦手だ
口が悪いし私を見ると「うぜぇ」とか「ありえねー」とかしか言ってこない
授業で、隣同士でプリント交換とか、問題の出し合いっこの時間とか
かなり、気まずい
最初は、ニコニコ笑いながら「よし!やろー!!」とか、うぜぇって言われても
「ごめん!」ってちゃんと誤ってたんだけどコレが毎度毎度じゃあ、こっちも堪忍袋の緒が切れる
「海より広い私の心もここらが我慢の限界よ!!」になる
3月の中頃からはなるべくかかわらないようにし始めた
友達に相談したいところなのだが恭一は私以外の人にはかなり愛想が良い
なので、こんな話をしてもあんまり相手にしてくれない
そんなはずないじゃーんで、終わってしまう
悲しかった
しかし、前後の席の人は嫌でも私たちの行動がよくわかってしまうようで・・・
恭一が「うぜぇー」とか言ってると
前の二人は顔を合わせ苦笑い
後ろの二人は「喧嘩でもしたの?」なんて・・・
喧嘩・・・か、そう言えば原因はなんなのだろう
隣の席になった瞬間からこうなっていた
なぜ、ここまで言われなきゃいけないのか真奈美にはさっぱりだった
恭一とは中2前期一回だけ同じ委員会だっただけで
他になにもかかわっていない
それから、一年以上も過ぎていてなんなのだ?恭一・・・
これを、真奈美は3ヶ月言われていた
そろそろ隣になって4ヶ月にさしかかろうとしていた、そろそろもう泣きたくなってきた
そんなある日の帰りの会・・・お別れ遠足のバスの席決めがあった
班で固まってバスに乗らなきゃいけないらしい
そんな時同じ班の前の4人がかってに話を進めていた・・・
「このままで良くない?だってバスって2ずつだし男、男。女、女って座ったら必然的に最後は男、女ってなっちゃうし」
「あー、それもそうだな」
「じゃけってーい♪」
「じゃ、俺紙に書いてくるよ」
「まって~私も行く~」
「俺も俺も~」
そう言って4人で勝手に紙に書きに行ってしまった
「ちょっ・・・まってよ皆!!」
真奈美は止めようとするが皆には聞こえてないみたいだ
「え・・・なにそれ・・・ありえねぇんだけど・・・」
隣から低く声がした
恭一だ
「・・・っ」
真奈美は下を向いた
涙が出そうなのに出なかった、こんな変な顔・・・誰にも見せられない
「マジありえねぇー・・・死ねよ」
「・・・・っっっっっ!!!!」
なんで?なんでそこまで言われなきゃならないの?
4人が席に戻ってきた
笑いながら
同じ班なのに・・・・なんで気付いてくれないの????
恭一はまだブツブツと文句を言っていた
誰か・・・・助けてよ・・・・
帰りの会が終わった
周りはお別れ遠足の話でもちきり
うれしそうな・・・楽しそうな声が沢山聞こえた・・・
真奈美は机に顔を伏せた
「おーい!!渡辺~!!!・・・・って渡辺?」
反対側の隣の席の優太が話しかけてきた
ハッと顔を上げる
駄目だ!!今まで我慢してきたんだ!!!我慢しなくちゃ・・・
周りの皆に迷惑かけられない
「・・・・・渡辺?・・・大丈夫か?」
優太は、とても優しい声でそう言ってくれた
そのとたんずっと我慢してきた涙がブワッとでてきた
ボロボロと大粒の涙が・・・・
「う・・・・・うぅ・・・・」
自分でも止められなかった・・・・
悔しい・・・・悔しいよ・・・・・
優太が先生を呼びに言った
「渡辺?大丈夫か?ちょっとこっちに来なさい」
稲木先生が私をゆっくり立ち上がらせた
あぁ・・・・終わった・・・そう思った
その時大声で私は泣いた
今思えば恥ずかしいくらいに・・・周りの皆はびっくりしていた
私は相談室に連れてこられた
私は先生に事情を話した
すると先生は驚いた顔をした、あの恭一が!?信じられないとでも言うように
先生は恭一を連れてくると言い相談室から出た
終わった・・・・そう思った
恭一との・・・その・・・クラスメイトという関係が・・・
なんてこと考えてるんだ自分は・・・“死ね”とまで言われたんだ
今更恭一と普通の関係に戻りたいなんて甘い考えの自分がいた
まるで本当に天使と悪魔(?)が言い合っているようだった
自分で自分を甘いと思った
今更あの人を許す必要なんてない
4ヶ月も黙っていたんだ
真奈美は誰が見たって頑張った
我慢した
家がこんな状態におちいってまでよく我慢した
誰も真奈美を攻める人はいない
すると先生がやってきた
恭一を連れて・・・
「スマンな渡辺・・・恭一も別に渡辺を攻めたかったわけじゃないんだ理由があったんだ許してやってくれ
ほら、恭一自分の口で言いなさい」
「・・・・・・・・・。」
恭一は黙っていた
理由は・・・・私が嫌いなんでしょう?
そう言ってくれて構わないそっちのほうが私もスッキリする
・・・・・・・あれ?でもそれが理由なら先生はこんな言い方しないんじゃ・・・・
「・・・・・・・・・。」
恭一はずっと黙っていた
しばらくの沈黙
とうとう、先生がため息混じりに口を開けた
「じつはな渡辺・・・」
《後半へ続く》
この物語・・・・本当にあった物語だとしたら・・・・
なーんて、この物語をフィクションかノンフィクションか決めるのは貴方(読者の皆様)です♪