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あの時のせい
時は流れて私は中学生になった。
幼い頃は只々赤い物、人、場所を見つけてはところ構わずに口走っていた。
でも段々と周りの私を見る目が不気味な子、怖い、、、と変化してきたのを感じ、自分を抑える術を幼い頃から身につけていた。
母が特に私を心配して眼科、小児科、脳外科、精神科へと渡り歩く日々が続いた程だった。
「きっとあの時のせいでこんなことになったのよ。」
と母は私の事で思い悩んでいる時に決まって言うセリフがあった。
母の話によれば、私は生まれた時とても危険な状態だったらしい。
数日間余談の許さない日々が続き、家族で私の無事を寝る間も惜しんで祈ったのだそうだ。
数日後私は懸命なケアと祈りのお陰で、命の危機から脱する事が出来た。
でもその時の事が原因で、私の目や脳に障害が残ったのではないかと母は思い自分を責めていた。




